今週はこう動く! マーケット羅針盤

2017/02/13 09:42今週の注目通貨(米ドル/円)=「トランプ減税」期待でも米ドル高・円安本格再燃はまだ先?!

◆要約◆
・トランプ減税、米追加利上げの組み合わせでは「トランプ円高」にも自ずと限度あり。
・「バブル破裂」米長期金利上昇は「中休み」続く見通しで、米ドル高再開もまだ先か?!

 
◆日米首脳会談後の米ドル/円の行方は?

 注目された10日の日米首脳会談では、トランプ大統領からとくに円高を後押しするような発言も見られなかったことから、113円台へ米ドル高・円安へ少し戻すところとなりました。

 ただこれは、ポリシーミックスの考え方からすると当然の結果ではないでしょうか。先週は、いわゆる「トランプ減税」への期待が再燃しました。また、FRBに対しては、早ければ3月にも追加利上げの可能性が注目されています。
 このような「財政拡張+金融引き締め」の組み合わせは、結果としてむしろ持続的な通貨高をもたらす可能性のあるものです≪資料1参照≫。こういった中では、たとえトランプ大統領が米ドル安・円高を示唆する発言を行っても、影響には自ずと限度があるのではないでしょうか

 それにしても、米ドル/円は引き続き日米長期金利(10年債利回り)差と高い相関関係が続いています≪資料2参照≫。では、上述のように「トランプ減税」期待が再燃したことで、米長期金利上昇再燃に伴う米ドル高・円安の本格再開となるでしょうか。
 ただその米10年債は、CFTC統計によると記録的な売られ過ぎの状況が続いているようです≪資料3参照≫。こういった中では、売られ過ぎが再拡大に向かい、米10年債利回りの上昇が再燃するのも自ずと限度があるのではないでしょうか

 このように米10年債が記録的な「売られ過ぎ」になったのは、それだけ最近にかけての米10年債価格下落、利回り急騰が記録的なものだったということがあるでしょう。米10年債利回りは、昨年9月下旬の1.5%程度から、昨年12月には2.6%程度まで一気に1%もの急騰となりました。
 そんな米10年債利回りの急騰は、3大株バブル破裂のプライスパターンとこれまでのところ比較的似たところとなっています≪資料4参照≫。経験的に、バブル破裂といわれる相場のプライスパターンは似た動きが続く例があります。その意味では、今回の米長期金利急騰も「バブル破裂」の結果という可能性は注目されます。
そうであれば、似たプライスパターンがさらに続く可能性もあるわけですが、それを参考にすると、「バブル破裂」の米長期金利上昇は、すでに一幕は終了し、二幕までの「中休み」が3月にかけてもうしばらく続く見通しになります。

これまでのように、米ドル/円が米長期金利と高い相関関係がこの先も続くとして、その米長期金利上昇という「バブル破裂」はまだ「中休み」が続くなら、「トランプ減税」期待や米追加利上げをにらみながらも、米ドル高・円安はまだしばらく本格再開ということではないのではないでしょうか。(了)

≪資料1≫
 

≪資料2=米ドル/円と日米10年債利回り差(2016年7月-)≫
 
(出所:M2J FX投資判断インディケーター)

≪資料3=CFTC統計の投機筋の米10年債ポジション(2010年-)≫
 
(出所:M2J FX投資判断インディケーター)

≪資料4≫
 
※日経平均(1990/1/4〜)、NYダウ(1929/9/3〜)、ナスダック(2000/3/10〜)
※それぞれピークを100として指数化
(出所:Bloomberg)

= = = = = = = = = = = = = = = = =
【マーケットスクウェア】
先週金曜日のマーケットスクウェアのタイトルは、「トランプの減税」です。
動画をお見逃しの方は是非ご覧ください。

※当レポートは、情報提供を目的としたものであり、特定の商品の推奨あるいは特定の取引の勧誘を目的としたものではありません。

※当レポートに記載する相場見通しや売買戦略は、ファンダメンタルズ分析やテクニカル分析などを用いた執筆者個人の判断に基づくものであり、予告なく変更になる場合があります。また、相場の行方を保証するものではありません。お取引はご自身で判断いただきますようお願いいたします。

※当レポートのデータ情報等は信頼できると思われる各種情報源から入手したものですが、当社はその正確性・安全性等を保証するものではありません。

※相場の状況により、当社のレートとレポート内のレートが異なる場合があります。

バックナンバー

「今週はこう動く! マーケット羅針盤」過去記事のタイトル一覧(月別)はこちら。

そのほかのマーケット情報

ページトップへ