今週はこう動く! マーケット羅針盤

2017/02/06 09:24今週の注目通貨(豪ドルストレート)=米金利上がり過ぎ再拡大以外では豪ドル反落リスクはない可能性?!

◆要約◆
・豪ドル反落リスクは米金利さらなる上昇の場合。
・豪ドル・ポジションやトランプ為替政策などは豪ドル安要因より豪ドル高要因の可能性。

 
◆豪ドルストレート上昇は続くのか否か?

 豪ドルの対米ドル(豪ドルストレート)は、先週0.77ドル程度まで反発し、昨年11月の米大統領選挙でのトランプ氏勝利以前の水準までほぼ戻ってきました≪資料1参照≫。では、豪ドルストレートの上昇はさらに続くのか否かについて、今回は考えてみたいと思います。

 豪ドルストレートは、トランプ氏勝利の後に一時0.72ドル割れまで下落しました。ただこれは米豪2年債利回り差からかい離した動きでした。上述のように、最近にかけて豪ドルストレートが反発してきたのは、金利差で説明できる水準まで戻ってきたとも言えるでしょう。
 ところで、豪ドルストレートは、足元では一転して金利差で説明できる水準を逆に上回る動きとなっています。これは、普通に考えたら、豪ドルストレートが短期的に上がり過ぎになっている可能性に注意する必要があるということでしょう。
 それにしても、金利差豪ドル優位拡大が鈍いのは、一つには米金利が高値横這いを続けているということがあるでしょう。では、この米金利は目先上がるのか、それとも下がるのか?

米金融政策を反映する2年債利回りは、90日MA(移動平均線)からのかい離率などでは一時の記録的な上がり過ぎがかなり修正されましたが、それでもなお上がり過ぎ圏にあります≪資料2参照≫。その意味では、上がり過ぎ修正で低下に向かいそうですが、ただ米再利上げ観測次第で上がり過ぎ再拡大に向かう可能性ももちろんあるでしょう。
 足元、金利差との関係では豪ドル上がり過ぎ気味になっている動きが維持されるか、それとも行き過ぎの修正で反落に向かうかは、以上見てきた米金利の動き、一言で言えば米金利上がり過ぎ再拡大になるかが鍵を握っているのではないでしょうか。

 次に豪ドルのポジションを確認しましょう。昨年11月以降、金利差からかい離した豪ドルストレート一段安になる前、豪ドルは「買われ過ぎ」気味になっていました≪資料3参照≫。この「買われ過ぎ」修正が、勢い余って0.72ドル割れまで豪ドル一段安をもたらしたと考えられます。
 足元の豪ドルはまだ小幅な買い越しにとどまっているようです。これを見る限り、基本的には昨年11月ほど、「買われ過ぎ」の反動で豪ドルが反落に向かうリスクは少なそうですが、果たしてどうか?

 トランプ政権がスタートすると、為替市場関連の発言も増えてきましたが、その中でたとえば通商政策の責任者の一人、ナバロ国家通商会議(NTC)委員長は「ユーロは甚だしい過小評価」と述べるなど外国通貨安をけん制する動きが目立っています。
 では豪ドルはどうかといえば、5年MAからのかい離率ではなお米ドルに対してかなり割安圏、いわば「過小評価」になっています≪資料4参照≫。その意味では、トランプ政権の為替政策が豪ドル高を後押しすることはあっても、豪ドル安をもたらす可能性は低いでしょう。(了)

≪資料1=豪ドル/米ドルと米豪2年債利回り差(2016年7月-)≫
 
(出所:M2J FX投資判断インディケーター)

≪資料2=米2年債利回りの90日MAからのかい離率(2000年-)≫
 
(出所:M2J FX投資判断インディケーター)

≪資料3=CFTC統計の投機筋の豪ドル・ポジション(2016年-)≫
 
(出所:M2J FX投資判断インディケーター)

≪資料4=豪ドル米ドルの5年 MAからのかい離率 (1990年-)≫
 
(出所:M2J FX投資判断インディケーター)

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