今週はこう動く! マーケット羅針盤

2017/01/09 10:54今週の注目通貨(豪ドルストレート)= 米ドル高へ転換なら「豪ドルストレート買い」は変わるのか?

◆要約◆
・最近の豪ドルストレート安値圏の展開は、資源価格や金利差とかい離した動き。
・一時的な豪ドル安なら、そろそろ足元0.743ドルの52週MA回復の可能性も。

 
◆豪ドルストレートの短中期見通し

 今回は、昨年展開した米ドル安局面で、対米ドルでの買いが注目された、いわゆる「ドルストレートの買い」が、最近にかけての米ドル高の動きを受けて変わったかについて、とくに豪ドストレートを例に考えてみたいと思います。

 豪ドルの対米ドル相場、豪ドルストレートは、12月から反落し、一時は0.72ドル割れとなりました。その後は米豪金利差豪ドル優位が再拡大となったものの、それへの追随が鈍いまま、反発の鈍い展開が続いています≪資料1参照≫
 このような豪ドルストレートの反発の鈍い展開は、代表的な資源国通貨・豪ドルでありながら、資源価格、たとえば原油相場の上昇ともかい離した動きからも見て取れます≪資料2参照≫。原油相場以上に、豪ドルストレートをうまく説明できるのは鉄鉱石価格ですが、両者も昨年末から大きくかい離した状況が続いてきました≪資料3参照≫

 原油相場や鉄鉱石価格が上昇傾向にあるのに対し、豪ドルストレートは安値圏での展開が続いているわけですが、これは豪ドルストレートと原油や鉄鉱石との関係が変わったということでしょうか。そうでなければ、どちらかが間違っている可能性があるわけです。
 このところは、世界的に株高傾向が広がるなど、リスク資産選好、リスクオンが目立つ展開となっています。こういった中だからこそ、原油や鉄鉱石価格も上昇傾向となっているのでしょう。むしろ、リスクオンにもかかわらず、通貨の中ではリスク資産と位置付けられるのが基本の資源国通貨、豪ドルの反発が鈍いのはなぜでしょうか。

 米金利の急上昇により、資源国や新興国から資金が流出しているということでしょうか。ただすでに見てきたように、金利差ではむしろ豪ドル優位が拡大傾向にあります。また、豪ドル/米ドルの5年MA(移動平均線)との関係をみると、なお豪ドル割安、米ドル割高圏にあります≪資料4参照≫。こういった中で、米金利上昇に伴う豪ドル割安拡大余地には自ずと限度があるのではないでしょうか。

 豪ドルストレートは、足元で0.743ドル程度の52週MAを先週にかけて4週連続で下回りました≪資料5参照≫。経験的には、豪ドル高トレンドの中での一時的な豪ドル安なら、52週MAを大きく、長く下回らない程度にとどまります。
 これまで見てきたように、豪ドルストレートの下落が持続的に展開する理由に乏しく、あくまで一時的であるとしたら、豪ドルストレートはそろそろ52週MAを回復に向かう可能性もあるのではないでしょうか。(了)


≪資料1=豪ドル/米ドルと米豪2年債利回り差(2017年7月-)≫
 
(出所:Bloomberg)

≪資料2=豪ドル/米ドルとWTI(2016年1月-)≫
 
(出所:Bloomberg)

≪資料3=豪ドル/米ドルと鉄鉱石価格 (2015年1月-)≫
 
(出所:Bloomberg)

≪資料4=豪ドル/米ドルの5年MAからのかい離率 (1990年-)≫
 
(出所:Bloomberg)

≪資料5=豪ドル/米ドルと52週MA (2000年-)≫
 
(出所:Bloomberg)

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※当レポートは、投資や運用等の助言を行うものではありません。
また、お客様に特定の商品をお勧めするものでもありません。

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