今週はこう動く! マーケット羅針盤

2016/11/14 09:03今週の注目通貨(ドル円)=2012年と類似相場続けば年末110円。次の焦点は「ドル高→円安」主役交代

◆要約◆
・選挙後のドル一段高は前回2012年と同じ。このまま似た動きが続くなら年末110円。
・主役がドル高か円安かでクロス円のシナリオ異なる。リスクオン・テーマで円安主役も?!

 
◆米大統領選挙後のドル円の行方は?
 
 ドルは米大統領選挙終了後一段高となり、一気に7月以来の107円に迫る展開となりました≪資料1参照≫。このように、選挙前の小動きから、選挙後は一転してドル一段高に向かうという展開は、実は前回、2012年の大統領選挙でも同じでした。
 2012年のドル円も、選挙前の小動きの中でなかなかできなかった90日MA(移動平均線)の上抜けを10月に実現すると、そのまま選挙後はドル一段高となり、年末にはドル円は90日MAを8%程度も上回るところとなりました≪資料2参照≫
 実は、今年のドル円も10月に90日MAを上抜けるところとなってからドル高の動きが広がりました。このまま、前回の大統領選挙後のように、年末にはドルが90日MAを8%程度も上回るようなら、110円を超える見通しになりますが、果たしてどうでしょうか。

 もしもそんなふうに、ドルが年末にかけて110円を上回るようなら、足元109.5円まで低下してきた52週MAを本格的に上回る可能性が出てきます≪資料3参照≫。経験的には、52週MAを完全にブレークする動きは、一時的ではなく、基調転換の可能性が高いものです。
その意味では、これまで見てきたように、年末にかけて110円を超えるドル高・円安に本当に向かうようなら、それはすでにドル安・円高トレンドが100円割れで終了し、新たなドル高・円安トレンドが始まっている可能性を試す動きといえそうです。
そんなドル高・円安は、先週の場合は、「トランプ大統領」の決定を受けて、米長期金利が急騰したことに伴う「ドル高」の側面が強かったでしょう。ただそんな米長期金利急騰は、米10年債利回りの90日MAからのかい離率などを見る限り、さすがに短期的には行き過ぎ懸念が強くなっているようです≪資料4参照≫
では、米長期金利上昇が一段落したら、ドル高・円安も一段落となり、上述のように前回大統領選挙の後にドル一段高となった動きは今回再現しないのでしょうか。そうではなくて、主役がドル高から円安に変わり、ドル高・円安は続くという可能性はないでしょうか。

円安が主役になるなら、一つ考えられるのはリスクオンがテーマになるケースでしょう。株高が続く、または原油高が再燃する、もしくは世界的な長期金利上昇に対して、長期金利の過度な上昇回避のために日銀が金融緩和を強化するといったことで、リスクオンの円安が主役になるといったことは考えられるところではないでしょうか。
いずれにしても、かりにこのままドル高・円安が年末にかけて一段と進む場合でも、主役がドル高か円安かによって、クロス円のシナリオは大きく異なる可能性があるだけに、この点も大いに注目されるところではあるでしょう。(了)

≪資料1=ドル円と90日MA(2016年-)≫
 
(出所:M2J FX投資判断インディケーター)

≪資料2=ドル円と90日MA(2012年)≫
 
(出所:M2J FX投資判断インディケーター)

≪資料3=ドル円と52週MA≫
 
(出所:M2J FX投資判断インディケーター)

≪資料4=米10年債利回りの90日MAからのかい離率≫
 
(出所:M2J FX投資判断インディケーター)

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【マーケットスクウェア】
先週金曜日のマーケットスクウェアのタイトルは、「トルコリラ/円は今後どうなる?」です。動画をお見逃しの方は是非ご覧ください。
 

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