今週はこう動く! マーケット羅針盤

2016/10/24 08:59今週の注目通貨(ドル円)=103円すら割らず110円を目指すドル一段高が始まっている?!

◆要約◆
・ドルは下がり過ぎ修正本格化が大統領選挙アノマリーと重なれば一段高の可能性。
・ドル高・円安が一段と進むなら主役は「円安」か。

 
◆当面のドル円を考える
 
 ドルは今月に入ってから、今年初めて完全に90日MA(移動平均線)を上回ってきました≪資料1参照≫
この様に、なかなかできなかった90日MAの上抜けを、米大統領選挙直前に実現したのは、前回2012年も同じでした≪資料2参照≫。そして2012年の場合は、そのまま年末には、ドルは90日MAを7%程度も上回るドル一段高へ向かったのですが、では今回の場合はどうでしょうか。

 方向は逆ながら、大統領選挙が近付く中で、それまでなかなかできなかった90日MAをブレークしたのは、前々回、2008年も同じでした≪資料3参照≫。2008年の場合は、90日MAをドルが下抜ける展開となりましたが、それは結果的に年末にかけて90日MAを10%前後も下回るドル一段安の始まりだったのです。
 米大統領選挙前のドル円は小動きが続くものの、選挙前後からはとたんに一方向へ大きく動き出すというのは、代表的な「FXアノマリー」の一つです。そんな小動きから方向性を伴った動きにかわる目安が、過去2回の大統領選挙相場においては90日MAブレークだったわけです。

 では今回も、今月に入ってからのこの90日MAのドル上抜けは、後から振り返ったら年末にかけてのドル一段高の始まりだったということになるのでしょうか。ちなみに、過去2回のパターンを参考にすると、ドルはもう103円すら大きく割ることなく、110円を目指す一段高に向かう見通しになるわけですが。
 ところで、ドル円の52週MAからのかい離率を見ると、6月以降の100円前後までのドル急落は、2008年リーマンショック並みのドル下がり過ぎでした≪資料4参照≫。104円までドルが反発してきたのは、52週MAとの関係で見ると下がり過ぎの修正ですが、それが一段と進むことはありえなくないでしょう。

 以上をまとめると、ドル下がり過ぎ修正の本格化が、アノマリーに重なる形で、年末にかけて110円を目指す一段のドル高・円安が始まっている可能性があるのかもしれません。ただし、そうだとしても、それは「円安」であり、「ドル高」ではないかもしれません。
 ドルの総合力を示す実効相場は52週MAまで上昇してきました≪資料5参照≫。経験的にドル安トレンドの中の一時的なドル高は、52週MA前後までというのが基本です。その意味ではドル高は「終盤」の可能性があります。にもかかわらず、ドル高・円安が一段と進むなら、それは「円安」の影響を受けた結果ということになるのですが、果たしてどうか?(了)

≪資料1:ドル円、90日移動平均線(2016年〜)≫
 
(出所:M2J FX投資判断インディケーター)

≪資料2:ドル円、90日移動平均線(2012年〜)≫
 
(出所:M2J FX投資判断インディケーター)

≪資料3:ドル円、90日移動平均線(2008年〜)≫
 
(出所:M2J FX投資判断インディケーター)

≪資料4:ドル円52週線からのかい離率≫
 
(出所:M2J FX投資判断インディケーター)

≪資料5ドル実効レート(週足)、52週移動平均線≫
 
(出所:M2J FX投資判断インディケーター)

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