今週はこう動く! マーケット羅針盤

2016/09/19 08:46今週の注目通貨(ドル円)=「日銀会合で円高」という今年のパターンが「9・21」で変わるか?!

◆要約◆
・今年の日銀会合後のドル円は大きく変動し、ドル安になる流れが続いたが、今回はどうか?
・注目は前回会合から始まった長期金利急騰の行方。円「買われ過ぎ」修正への影響注目。

 
 
◆「運命の9・21」でドル円はどう動く?

 今週は9月21日に日米の金融政策決定会合が予定されています。ではこれを受けて、ドル円はどう動くかについて、今回はとくに日銀会合との関係を中心に考えてみたいと思います。

 今年は5回の日銀金融会合がありましたが、このところは4回連続でドルは前日比で0.6-3.3円の下落となりました≪資料1参照≫。今年唯一、日銀会合の日にドル高になったのは1月29日、マイナス金利決定の時でしたが、この時もすぐにドル安・円高に転じると、約10日間で約10円もの大幅なドル安・円高に向かうところとなりました。
 こんなふうに、今年の日銀会合は、前日比で少なくとも1円以上大幅に動いた場合には3円前後も変動し、方向的にはドル安・円高に動くことが多かったわけですが、その流れは今回も続くか、それとも変わるでしょうか。

 日銀会合をきっかけに大幅なドル安・円高が始まるといった今年の流れは、今回は変わる可能性はあるのでしょう。それは、さすがに年初の120円から一気に100円前後までドル急落となったことにより、52週MA(移動平均線)からのかい離率などではドル下がり過ぎの状況が続いているからです≪資料2参照≫
 当日の日銀の決定を受けて、一時的にドル急落が起こる可能性はあるかもしれませんが、それが継続的な大幅なドル安・円高の始まりになる可能性は低いのではないでしょうか。

では逆に、今年の流れと変わりドル高・円安に向かう可能性はあるでしょうか。注目されるのは長期金利(10年債利回り)の動きではないでしょうか。長期金利は、7月末に行われた前回の会合の直前に底を打ち、反発に転じました≪資料3参照≫。これは前回の会合を受けて、長期債購入による金融緩和が限界に近付いたとの見方が台頭したこと、そして日銀が長短金利差拡大、スティープ化を目指しているとの観測などの影響でしょう。

 上述のように、長期金利上昇は、前回の日銀会合から始まったものですから、それが今回の会合を経て、さらに広がるかは大いに注目されるところではないでしょうか。
 かりに長期金利上昇が一段と広がるとして、それは日本だけでなく、世界的な動きになっていることから、金利差の変化に注目して為替相場への影響を考えるには無理があるのではないでしょうか。

 これまでの長期金利上昇は、それを嫌気する形で株安をもたらしました。では株安なら、リスク回避で安全資産とされる円は買われるのでしょうか。ただ円はすでにかなり買われ過ぎ懸念も強くなっているようです。
 むしろ、債券も株も下落するような展開となった場合、ポジションの手仕舞いから円の売り戻しが広がる可能性もあるでしょう。日銀会合を受けて継続的な円高が始まるといった今年の流れが変わり、円安に戻す動きに向かう鍵は、以上見てきたように円「買われ過ぎ」修正が始まるかが鍵ではないでしょうか。(了)

≪資料1≫

(出所:Bloomberg)

≪資料2=ドル円と52週MA≫

(出所:M2J FX投資判断インディケーター)

≪資料3=日本10年債利回り(過去一年)≫
 
(出所:Bloomberg)

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【マーケットスクウェア】
先週金曜日のマーケットスクウェアは、「日米金融政策会合の注目点」について解説いたしました。動画をお見逃しの方は是非ご覧ください。


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