今週はこう動く! マーケット羅針盤

2016/08/08 09:02今週の注目通貨(ドル円、豪ドル米ドル)= 米利上げ見通し拡大ならドルストレートは下落、ドル円は株次第

◆要約◆
・注目の7月米NFPは良い結果に。米利上げ見通し拡大なら豪ドル米ドルは下落か。
・ドル円は米利上げ見通しそのものより、それで株高調整に向かうかが影響しそう。


◆米雇用統計の為替への影響をどう考えたら良いか?

 5日発表された米雇用統計によると、7月のNFPは前月比25.5万人増加となり、そして6月分は29.2万人増に上方修正されました。これを受けて、一時102円程度までドル高・円安となりましたが、さらにドル高が進むかについて、今回は考えてみたいと思います。

 今回の雇用統計の結果を受けて、米早期利上げ観測は少し高まりましたが、まだあくまでも「少し」に過ぎませんでした。
「FF金利先物の動きは、9月20-21日のFOMCでの利上げの確率が、雇用統計発表後に26%に高まったことを示している。4日時点では18%だった。12月利上げの確率は48%」(7日付けブルームバーグ)。
 要するに、マーケットでは9月はおろか、利上げが年内に行われる可能性すら半信半疑の状況にまだ大きな変化はなかったようです。ただし、米金融政策を反映する米2年債利回りは、さすがに比較的大きく上昇しました≪資料1参照≫

≪資料1=米2年債利回りの推移≫

(出所:ブルームバーグ)

 このような米利上げ見通しに伴う金利の動きは、ドル円より豪ドル米ドルなどへの影響が大きいでしょう。豪ドル米ドルは米豪2年債利回り差と比較的相関性が高い状況が続いてきました≪資料2参照≫。一方で、ドル円と日米2年債利回り差の相関性はこれまで決して高くありませんでした≪資料3参照≫

 以上からすると、雇用統計発表直後は米利上げ見通し拡大も限定的にとどまったことから、豪ドルの対米ドル反落(ドル高)も限られたものの、今後米利上げ見通しが高まるようなら、豪ドルの対米ドル下落リスクが拡大する可能性はあるのではないでしょうか。
 これに対して、ドル円に米利上げ見通しの影響が少ないのは、ドル円は日米金利差以上に株価との連動性が高い影響があるのではないでしょうか。そうであれば、ドル円への影響は米利上げ見通しそのものより、それが株価にどう影響するかが重要かもしれません。
 その株は、米株の場合、この間米利上げ見通しが後退する中で高値更新が続いてきました。そうであれば、早期利上げ観測が拡大することで、株高の修正に向かう可能性はないでしょうか。ドル円の行方はそんな株の動きが鍵になると思います。(了)

≪資料2=豪ドル米ドルと米豪2年債利回り差≫

(出所:M2J 投資判断インディケーター)

≪資料3=ドル円と日米2年債利回り差≫

(出所:M2J 投資判断インディケーター)

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