今週はこう動く! マーケット羅針盤

2016/08/01 09:30今週の注目通貨(ドル円)= 円高、ドル高が短期的限界に?!円、ドル以外の外貨高シナリオ?

◆要約◆
・52週MAとの関係で見るとドルは記録的下がり過ぎ。目先のドル安・円高は限界か。
・一方でドルの総合力上昇も限界に接近。目先のバイアスは円、ドル以外の外貨高か?

◆ドル安・円高は本格再燃が始まったのか?

 ドル円は先週、日銀金融会合や米GDPの結果を受けて、一時102円割れへ急落しました≪資料1参照≫。ではこのまま100円割れへドル安・円高本格再燃となるかについて、今回は考えてみたいと思います。

 ドル安・円高のこれまでのピークは、6月の99円程度です。2015年6月125円から続いてきた今回のドル安・円高トレンドが、かりにこの6月99円程度で終わったとするなら、1年でドルは21%程度の下落で中期的な底を打った計算になります。
 ただ、過去4回の中期的ドル安・円高トレンドでは、最短でも1年3か月続き、ドル下落率は最低でも25%でした≪資料2参照≫。今回はまだそんな最短、最低の記録にも達していないわけですから、まだドル安・円高トレンドは「続編」を残していると考えるのが基本でしょう。

 では、先週からの動きは、そんな「続編」、つまりあの6月に記録した99円程度を本格的に更新するドル安・円高の始まりなのでしょうか。
 ドル円は、52週MA(移動平均線)からのかい離率で見ると、すでにあの2008年リーマンショックの暴落相場に肩を並べるほどの記録的な下がり過ぎになりました≪資料3参照≫
だからこそ、そんな下がり過ぎの修正で、先週にかけ一時107円までのドル反発が起こったのでしょう。先週はドル安・円高再燃となりましたが、依然として記録的なドル下がり過ぎといった状況に変わりない中では、さらなるドル下落余地は限られるのではないでしょうか

それでは、下がり過ぎの修正次第では逆にドル反発に向かう可能性もあるのでしょうか。ただこの点で注目されるのはドル円より、ドルの総合力を示す実効相場の動きです。ドル実効相場は最近にかけての続伸で、52週MAに急接近しました≪資料4参照≫。経験的には、中期ドル安トレンドでの一時的なドル高は52週MA前後までがせいぜいですから、その意味では目先的なドル上昇力には限界がありそうです。
そもそも先週金曜日のドル円急落も、日銀金融会合を受けた円高が一旦伸び悩んだものの、その後の米GDPを受けてドル安・円高再開となりました。一時的なドル高の限界が近付く中で、ドル安に反応しやすい地合いになっていた可能性をうかがわせるところではないでしょうか。

以上をまとめると、ドル円は記録的なドル下がり過ぎの状況が続く中でさらなるドル安・円高にも自ずと限界がありそうですが、一方でドルは総合的な一時的上昇の限界に近付いている可能性があるので、大きくドル高・円安にも戻しにくい、そんな展開が目先は続くのではないでしょうか?
これは別な観点からすると、目先的な円高とドル高の限界ということで、短期的なバイアスは円、ドル以外の外貨が上がりやすいといった意味になるのかもしれません。(了)

≪資料1≫

(出所:M2J FX Chart Square)
≪資料2≫

(出所:Bloomberg)
≪資料3≫

(出所:M2J 投資判断インディケーター)
≪資料4≫

(出所:M2J 投資判断インディケーター)

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【マーケットスクウェア】
先週金曜日のマーケットスクウェアは、「日銀の金融政策決定会合」について解説いたしました。
動画をお見逃しの方は是非ご覧ください。


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