今週はこう動く! マーケット羅針盤

2016/07/04 09:33今週の注目通貨(豪ドルストレート)= 豪ドルストレート一段高には米「利下げ」観測が必要か

◆要約◆
・豪ドルストレートの5月末への反落、それ以降の反発を説明できるのは米金融政策。
・豪ドルストレート一段高のためには、米「利下げ」観測拡大が必要に。

◆豪ドルストレートが一段高に向かう「条件」とは?

豪ドルの対米ドル相場、「豪ドルストレート」は、「英国ショック」で0.73ドル台まで下落しましたが、先週にかけて再び0.75ドル程度まで豪ドル高・米ドル安になりました。では、ここからさらに豪ドル高が進むかについて、今回は考えてみたいと思います。

豪ドルストレートは5月末には0.71ドル台まで下落しました。それから、上述のように「英国ショック」前後の乱高下はあったものの、6月以降は基本的に豪ドル高・米ドル安傾向が続きました。

このような豪ドルストレートの動きを比較的うまく説明できるのは、米豪2年債利回り差です≪資料1参照≫。要するに、豪ドルストレートが5月末にかけて0.71ドル台まで下落したのは、豪州の利下げに加え、米早期利上げ観測が再燃した影響が大きく、一方で6月以降豪ドルストレートが上昇傾向となったのは、米利上げ観測後退の影響が大きかったということでしょう。

豪ドルだけで考えれば、5月は代表的な資源価格である原油相場が50ドルへ一段高となったにもかかわらず、代表的な資源国通貨の豪ドルが対米ドルで上述のように逆に一段安になったことの説明は難しいでしょう。豪ドルストレートは、米金融政策の米ドルへの影響の結果として考えるのが、継続的な動きを説明しやすいといえそうです。

そのような考え方からすると、豪ドルストレートが0.75ドルから一段高に向かうかは、最近にかけての米利上げ観測後退に伴う米金利低下がさらに続くかが最大の焦点ということになるのではないでしょうか。

米金融政策を反映する米2年債利回りは、先週は一時0.6%を大きく割り込み、今年に入ってからの最低水準に低下しました。ここから一段と低下するなら、それは利上げ観測後退にとどまらず、ゼロ金利復帰という利下げを織り込むことが必要になるでしょう。では米利下げ織り込みに向かう可能性はあるのでしょうか。

一つの目安は株価の動きではないでしょうか。2007年や1998年など、米金融政策が利下げへ急転換する際には株価が短期間で1-2割の急落となりました。それを参考にすれば、NYダウが一気に1万6千ドル割れを目指す動きになるといったことが、米利下げ観測が浮上し、米金利が低下するためには必要ではないでしょうか。

今回は、豪ドルストレートが0.75ドルから一段高に向かうかについて考えているわけですが、その一つの条件は米金利のさらなる低下でしょうから、逆にいえばそれが起こらなければ豪ドルストレートは0.75ドルからさらなる上昇は慎重な見方が必要になるかもしれません。

CFTC統計によると、投機筋の豪ドル・ポジションはほぼニュートラルです≪資料2参照≫。ここからは売り買い、どちらにも動ける状況にありそうですが、どちらに動くかを決める手掛かりが米金利の動きということではないでしょうか。(了)

≪資料1≫

≪資料2≫
 

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