今週はこう動く! マーケット羅針盤

2016/05/09 08:44今週の注目通貨(豪ドルストレート)= 豪ドル安は0.73ドルより大きく長く続かない可能性?!

◆要約◆
・豪ドル反落となったが、一時的な豪ドル安なら、52週MA足元0.73ドル程度前後まで。
・豪ドル反落は、カウンター的RBA利下げで豪ドル「買われ過ぎ」逆流した結果か。

◆豪ドルストレート反落を考える

一時0.78ドルまで上昇した豪ドルの対米ドル相場、「豪ドルストレート」だったが、先週はRBAの利下げなどを受けて0.73ドル台へ反落となりました≪資料1参照≫。そこで今回は、豪ドル反落がどこまで続くかについて考えてみたいと思います。

上述のように一時0.78ドルまで上昇した豪ドルは、52週MA(移動平均線)を大きく、長く上回る豪ドル高でした≪資料2参照≫。経験的には、これは一時的ではなく、中期的な豪ドル高トレンドが始まっている可能性を示すものでした。

そうであれば、一時的な豪ドル安は、経験的には52週MA前後までがせいぜいです。その52週MAは、足元で0.735ドル程度なので、先週の豪ドルはまさにそんな52週MA前後まで反落したわけですから、一時的な豪ドル安ならもはや最終局面の可能性が高いでしょう。

ところで、豪ドルストレートが中期的な豪ドル高トレンドへ転換したということは、裏返せば中期的な米ドル安トレンドへ転換した可能性があるということになります。確かに、ドルの総合力を示す実効相場は、最近にかけて52週MAを大きく割り込む動きとなっており、中期的なドル安トレンドへ転換した可能性が高くなっています≪資料3参照≫。

以上を総合すると、今年に入ってからの豪ドル高・ドル安の動きは、中期的なドル安トレンドへ転換した結果を受けたものである可能性が高いでしょう。それでもRBA利下げなどを受けて、対豪ドルは例外的にドル安(豪ドル高)が一時的にとどまり、中期的なドル高(豪ドル安)が続いているということが果たしてあるのか。それが試されているのが最近の局面ということではないでしょうか。

仮に、対豪ドルでは例外的にドル高(豪ドル安)トレンドが続いているとしても、5年MAからのかい離率で見ると、記録的なドル割高、豪ドル割安局面にあることには変わりありません≪資料4参照≫。その意味では、豪ドル続落余地が限られるという基本的な見方に変わりはないでしょう。

豪ドル米ドルは、記録的な豪ドル割安、米ドル割高の状況で、ドルが総合的に中期ドル安トレンドに転換した可能性が高まる中で、その一つとして中期豪ドル高・ドル安トレンドに転換した可能性が高まったと考えられます。

そういった中で、CFTC統計によると、投機筋の豪ドル買い越し(ドル売り越し)もかなり拡大してきました≪資料5参照≫。そこに、RBA利下げといった材料が出現したことで、カウンター的に豪ドル売り戻しを余儀なくされた結果が、先週の豪ドル反落だったのではないでしょうか。

それでも、ドル自体が中期ドル安トレンドへ転換した可能性が高くなっており、その中で豪ドル米ドルも例外ではないなら、豪ドル安・ドル高はあくまで一時的の可能性が高く、そうであれば経験的には足元0.73ドル台の52週MAを大きく、長く下回らない程度にとどまる見通しになりますが、果たしてどうか。(了)

≪資料1≫豪ドル米ドルと米豪金利差(豪2年債利回り-米2年債利回り)


≪資料2≫豪ドル米ドルと52週移動平均線

(出所:Bloomberg)

≪資料3≫ドル実効相場と52週移動平均線

(出所:Bloomberg)

≪資料4≫豪ドル米ドルの5年移動平均線からのかい離率


≪資料5≫CFTC統計の豪ドルポジション

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