今週はこう動く! マーケット羅針盤

2016/03/14 11:29当面のドル円を予想する= リスクオンへの戻し終盤、ドル反発の限界を見極める局面か

◆要約◆
・リスクオンへの戻しは、NYダウや原油相場などから終盤に差し掛かっている可能性。
・過去の似た値動きを参考にすると、ドルは反発見極め、安値更新に向かう局面接近か。


1.ドル円は一進一退が続くのか、方向性が出るのか?

ドル円は2月前半にかけての急落は一服したものの、一方では115円も超えられない上値の重い展開が過去1か月続いてきました。ではこれはまだ続くのか、それともそろそろ新たな方向性が出てくるのかについて、今回は考えてみたいと思います。

2月前半にかけてドルが急落した動きは、世界的な株急落とほぼ連動しました≪資料1参照≫。その株が最近にかけて反発が続いた中で、ドルも対円で底固い展開となったわけです。ただし、そんな株に比べて、ドル円は上値が重く、反発力の鈍さも目立っています。

ドルが急落した後、極めて反発力の鈍い展開が続いたという点では、2月以降のドル円の動きは、2008年10月からのリーマンショックでドルが急落した動きと比較的良く似た展開となりました≪資料2参照≫。この似た動きがこの先も続くなら、ドルはそろそろ反発力の限界を見極め、安値更新に向かう見通しになりますが、果たしてどうか。

ところで、ドル上値が重いものの、一方で底固い展開が続いたのは、株高、リスクオンへの戻しが続いた影響が大きかったでしょう。ただその株高も、たとえばNYダウはほぼ52週MA(移動平均線)まで戻してきました≪資料3参照≫。

経験的には、中期的な株安が展開する中での一時的な株高なら52週MAを大きく上抜けない程度にとどまるものです。そうであるなら、株高、リスクオンへの戻しもそろそろ終盤に差し掛かっており、いつ一段落してもおかしくない局面になっている可能性は注目されるでしょう。

株高、リスクオンへの戻しを主導した一つは、その前のリスクオフを主導した原油相場の急落が、反発に転じたことでした。ただそんな原油相場は、WTIの90日MAからのかい離率を見ると、すでに下がり過ぎは修正され、足元は逆に上がり過ぎを拡大しているようです≪資料4参照≫。

原油相場の反発が、あくまで下がり過ぎの反動が主因なら、それが修正されたにもかかわらず、この先も続くかは微妙ではないでしょうか。そうであるなら、原油相場の反発などが主導したリスクオンへの戻しもそろそろ一巡する可能性はやはり注目されるのではないでしょうか。

以上のように見ると、リスクオンへの戻しに連動したドルの底固い展開もそろそろ終盤に差し掛かっており、過去の似た値動きを参考にすると、ドル上値の重さを見極め、いつ安値更新に向かってもおかしくないタイミングを迎えている可能性があるのかもしれません。(了)

≪資料1≫ドル円と日経平均

(出所:Bloomberg)

≪資料2≫ドル円

(出所:Bloomberg)

≪資料3≫NYダウと52週移動平均線

(出所:Bloomberg)

≪資料4≫原油価格(WTI)の90日移動平均線からのかい離率

(出所:Bloomberg)

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