今週はこう動く! マーケット羅針盤

2016/03/07 10:58当面の高金利通貨を予想する=豪ドルストレートはまだ0.70-0.75ドル中心レンジ相場か

◆要約◆
・(ドルストレート)=豪ドルは52週MAまで上昇。ただ金利差から一段高は尚早か。
・(クロス円)=豪ドル円は金利差より株価と連動。豪ドル円が続伸するかは株高次第。

1.豪ドルストレートと豪ドル円の当面の見通し

今週は比較的金利の高い通貨、とくに豪ドルの当面の見通しについて考えてみたいと思います。

豪ドルの対米ドル取引、豪ドルストレートは足元で0.737ドル程度の52週MA(移動平均線)を先週末終値で上回りました≪資料1参照≫。経験的には、一時的な豪ドル高なら、この52週MA前後まで。逆にこの52週MAを大きく上回るようなら、継続的、中期的な豪ドル高が始まっている可能性が高まります。

では、豪ドルストレートの上昇は目先ここまでか、それとも新たな豪ドルストレートの一段高が始まっているのか。

それにしても、なぜ豪ドルストレートはここまで上昇したのか。一つには、原油相場の上昇に、代表的な資源国通貨である豪ドルが反応したということはあるでしょう≪資料2参照≫。では、原油高がさらに続くなら、豪ドルストレートも一段と上昇するのか。

昨年からの豪ドルストレートは、必ずしも原油相場との相関性が高くなく、それよりは米豪2年債利回り差との相関性が高かったようです≪資料3参照≫。その米豪金利差豪ドル優位は、このところ拡大再開となっていますが、ただ米早期利上げ観測が再燃し、米金利も上昇傾向にある中で、0.75ドルを大きく超える豪ドル高を正当化するほどではなさそうです。

以上のように見ると、豪ドルストレートはまだ、52週MAを大きく長く上回り、継続的、中期的な豪ドル高が始まっているということではないのではないでしょうか

それでも、CFTC統計によると、投機筋は最近にかけて豪ドル売り越しから買い越しに転換してきました≪資料4参照≫。投機筋が豪ドル買いを続けたことも、この間の豪ドル高をサポートした一因と考えられます。

投機筋の売買転換点とおおむね一致する120日MAは、足元0.715ドル程度で、これより大きく豪ドル高となったことは、投機筋の豪ドル買い拡大の動きと整合的です≪資料5参照≫。以上のように見ると、120日MAを豪ドルが上回っている限り、投機筋の豪ドル買いが続くことで、豪ドルも比較的底固い展開になる可能性があるでしょう。

最後に豪ドル円について。豪ドル円は日豪金利差より、NYダウなど株価との相関性が相変わらず高い状況が続いています≪資料6、7参照≫。一時80円も大きく下回った豪ドル円が、85円近くまで反発してきたのは、株高になった結果ということでしょう。この関係が大きく変わらなければ、さらに豪ドル円が上昇するかは株高が続くか次第でしょう。(了)

≪資料1≫豪ドル米ドルと52週移動平均線

(出所:Bloomberg)

≪資料2≫豪ドル米ドルと原油価格(WTI)

(出所:Bloomberg)

≪資料3≫豪ドル米ドルと米豪2年債利回り差

(出所:Bloomberg)

≪資料4≫CFTC統計の豪ドル・ポジション

(出所:Bloomberg)

≪資料5≫豪ドル米ドルと120日移動平均線

(出所:Bloomberg)

≪資料6≫豪ドル円と日豪2年債利回り差

(出所:Bloomberg)

≪資料7≫豪ドル円とNYダウ

(出所:Bloomberg)

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