今週はこう動く! マーケット羅針盤

2016/02/04 11:39アカデミア緊急レポート= 市場のメインテーマ変化の可能性、「ドルストレート」に注目

◆要約◆
・メインテーマがリスクオフからリスクオフ対策の米金融政策転換に変化の可能性。
・米政策転換の可能性が広がるようなら、為替で注目されるのはドルストレート上昇。


2月3日のドル円は、最大下落率(安値/寄り付き)が2%以上となり、昨年8月24日(4.7%)以来の急落となりました。ただ大幅なドル安・円高のテーマは、昨年8月24日と2月3日では全く違う可能性があります。前者はリスクオフの円買いが主因だったのに対し、後者は米利上げ観測後退に伴うドル売りが主因だったでしょう。

昨年8月24日と、今年2月3日の相場は、ドル円などの為替相場以外を比較すると違いがわかりやすいでしょう。NYダウとWTIは、昨年8月24日はそれぞれ588ドル安、2.2%下落だったのに対し、今年2月3日は183ドル高、2.4%上昇でした。こんなふうに比較すると、昨年8月24日はリスクオフでしたが、今年2月3日は違ったことがわかりやすいでしょう。

相場のメインテーマがリスクオフから、リスクオフ対策としての米利上げ中断、さらには米ゼロ金利復活という米利下げ催促に変わり始めているようです。これは基本的には株などのリスク資産にはプラスに評価されることでしょう。一方、為替相場では、米国と日欧などの金融政策の方向性の違いを主因に展開してきた米ドル高の調整をもたらす可能性があるものでしょう。

そうであるなら、まず注目されるのは、金利は米ドルより優位でありながらも、米ドルに対して割安拡大が続いてきた比較的金利の高いドルストレート(対米ドル取引)、たとえば豪ドルストレートなどの上昇トレンドが明確になってくる可能性でしょう≪資料1参照≫。

CFTC統計によると、豪ドルは売り越しが続いていますが、投機筋の売買転換点とおおむね一致する120日MA(移動平均線)は0.713ドル程度なので、それより大きく豪ドル高になるなら投機筋の豪ドル買い戻しが強まる可能性が注目されます≪資料2、3参照≫。

それでもまだあくまで中期的な豪ドル安トレンドの中での一時的な反発にとどまるなら、豪ドルは経験的に足元0.74ドル程度の52週MAを大きく超えない上昇にとどまる見通しです≪資料4参照≫。

ただこれまで見てきたように、マーケットのメインテーマがリスクオフ対策での米金融政策の転換を受けた米ドル高修正に変わっていくなら、中期豪ドル安トレンドが豪ドル高へ転換する可能性もあるだけに注目されるところでしょう。(了)

≪資料1≫豪ドル米ドルの5年MAからのかい離率
 
(出所:Bloomberg)

≪資料2≫豪ドルのポジション
(出所:Bloomberg)

≪資料3≫豪ドル米ドルと120日移動平均線
 
(出所:Bloomberg)

≪資料4≫豪ドル米ドルと52週移動平均線
 
(出所:Bloomberg)


※当レポートは、投資や運用等の助言を行うものではありません。また、お客様に特定の商品をお勧めするものでもありません。

※当レポートに記載する売買戦略はテクニカル指標その他を基に客観的に判断しているものであり、相場の行方を決定付けるものではありません。最終的な投資判断はご自身の意思判断によりお取引いただきますようお願いいたします。

※当レポートのデータ情報等は信頼できると思われる各種情報源から入手したものですが、当社はその正確性・安全性等を保証するものではありません。

※相場の状況により、当社のレートとレポート内のレートが異なる場合があります。

バックナンバー

「今週はこう動く! マーケット羅針盤」過去記事のタイトル一覧(月別)はこちら。

そのほかのマーケット情報

ページトップへ