今週はこう動く! マーケット羅針盤

2015/11/02 11:2311月の為替を予想する=「8・24」から50営業日経過、そろそろトレンド決まる?

◆要約◆
・「8・24」から50営業日以上経過、経験的にはいつ新たな方向性が出てもおかしくない。
・ドル円の方向で鍵を握る株は中期トレンドを決める52週MA(移動平均線)めぐる重要攻防戦続く。


1.株は日米とも52週MAで中期トレンドの重要攻防続く

ドル円は8月24日に一時116円台までドル急落となったものの、その後は長く方向感のない展開となっており、すでに本日11月2日で「8・24パニック」から50営業日目になる。では、この方向感のない展開はまだ続くのか≪資料1参照≫。

≪資料1≫ドル円
 
(出所:Bloomberg)

「8・24パニック」のように、ドルが一日に4円以上の急落となったものの、引けにかけて急反発となった例は、少なくとも2007年以降で3回あり、この3回はいずれも最終的にはドル安値更新に向かったが、それでもそんなドル安値更新まで平均45営業日といった具合にかなり長い時間がかかった≪資料2参照≫。

≪資料2≫主なドル急落と長い「下ヒゲ」

(出所:Bloomberg)

ただ、最も長く時間がかかった例でも、60営業日後にはドル安値更新となった。それを参考にすると、方向感のない展開がもちろん永遠に続くわけではないだろうから、そろそろいつ新たな方向性が出てもおかしくない時間が近づいている可能性があるのではないか。

では、仮にそうだとして、それは過去の似た例の場合と同様にドル安値更新に向かうのか、それとも今回はドル高方向に向かう可能性もあるのか。それを決める手掛かりはやはり株の動きではないか。

そもそもドル円が一時116円台まで急落したものの、ここに来て120円までドル高・円安に戻してきた動きは日経平均の動きと連動したように見える≪資料3参照≫。その意味では、株高がさらに進むか、それとも株安に転換するかが、ドル円の新たな方向性を決める手掛かりになりそうだ。

≪資料3≫ドル円と日経平均

(出所:Bloomberg)

ところで、その日経平均は、9月から10月にかけて一時52週MA(移動平均線)を大きく割り込んだ≪資料4参照≫。経験的には、これは中期的なトレンドが株高から株安へ転換した可能性を示すものといえる。

≪資料4≫ドル円と52週移動平均線

(出所:Bloomberg)

ところが、このところ日経平均は反発が続いたことで、52週MA(移動平均線)近辺まで戻り高となった。すでに中期株安へ転換したら、52週MAを大きく上回る可能性は低い。それとも、そもそも10月にかけて52週MAを大きく割り込んだものの、それはあくまで中期株安への転換が「ダマシ」に過ぎなかったのか。

ところで、日経平均が急反発してきた理由は、米株が反発するなど、世界的にリスクオフ・ムードが後退したことの影響が大きかっただろう。その意味では、米株反発がさらに続くか否かは、日経平均の先行きを考える上でも手掛かりになるだろう。

その米株、NYダウは8月以降大きく長く52週MAを割り込む動きとなった≪資料5参照≫。経験的には、日経平均以上に中期株高が終わり、株安へ転換した可能性が高いことを示す動きだった。

≪資料5≫NYダウと52週移動平均線

(出所:Bloomberg)

ところが、上述の日経平均と同様に、NYダウも先週にかけて52週MAまで戻す展開となった。中期株安への転換があくまで「ダマシ」だったのか、それともあくまで中期株安の中での一時的な反発なら、株高の動きもここまでの可能性がある。

以上のように見ると、ドル円の方向性を決める手掛かりとして注目される株の動きは、中期トレンドを占う上での重要な攻防戦が続いているといえそうだ。すでに株安に転換したのか、それともまだ株高が続いているのか。その結論次第でドル円も新たな方向性が出ることになるのではないか。(了)

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