今週はこう動く! マーケット羅針盤

2013/06/19 11:45FOMCで為替はどうなるか?

 19日のFOMCが注目されています。ではこれを受けて、為替や株はどうなるかについて今回は考えてみたいと思います。
 
◆金利はどうなるか?
今回のFOMCでは、量的緩和、いわゆるQE縮小開始について踏み込むかが最大の焦点になっているようです。ではかりに「踏み込んだ」なら、金利はどうなるでしょうか。
 
≪資料1≫は、米長期金利、10年債利回りの90日移動平均線からの乖離率です。これを見ると、乖離率が±20%を超えたのはこれまでとても少なかったことがわかります。そんな乖離率は、6月に入って一時プラス17%程度まで拡大しました。その意味では、6月に入って一時米長期金利が2.3%程度まで上昇した動きは、「上がり過ぎ」気味だったといえそうです。
 
≪資料1≫
 
 
(出所:Bloomberg)
 
ちなみに、米長期金利の90日線は、足元で1.91%程度です。従って、米長期金利が目先2.3%まで上昇すると乖離率はプラス20%に拡大する計算になります。
 
以上のようなことからすると、FOMCが今回QE縮小開始に「踏み込む」ことになるかどうかとは別に、米長期金利が目先的に2.3%へ向かって一段と上昇するのは確率的には簡単ではなさそうです。それよりはむしろ、米長期金利は上がり過ぎ修正の過程にあるのですから、どちらかといえば、金利低下の材料に反応しやすい状況ではないでしょうか。
 
また、これはあくまで参考程度の意味にしかなりませんが、≪資料2≫のように、米長期金利には6月に重要な転換が起こりやすいという「アノマリー」があります。その観点からも、このFOMCは米長期金利上昇のクライマックスをもたらすきっかけになる可能性があるわけです。
 
≪資料2≫

 (出所:Bloomberg)
 
 
◆株、為替はどうなるか?
 
FOMCがどのような決定をするか、バーナンキ議長がどんな発言をするかとは別に、米長期金利の現状を考えると、すでに「上がり過ぎ」気味になっているということ、「アノマリー」などから、さらなる上昇余地は限られ、基本的には低下余地の方が大きいようです。
 
金利が大きく上昇すると、マーケットは「FOMCがQE縮小開始に踏み込んだ」と解釈する可能性が高いでしょうが、そうではなくて、金利が低下すれば、「政策変更を警戒した金利上昇をけん制した」といった具合に受け止めるのではないでしょうか。これまで見てきたことからすると、前者のシナリオは限定的ということになるでしょう。
 
では株、為替への影響はどうか。株が5月後半から急落が目立つようになったのは、QE縮小開始を警戒した結果との解説が一般的でしょう。ただ細かくいえば、QE縮小開始を警戒した金利上昇を嫌気した結果ということでしょう。
 
そうであれば、これまで見てきたように、金利上昇シナリオが限定的なら、このFOMCを受けて株が一段と急落に向かう可能性は限られるでしょう。
 
ところで、ドル円は最近も≪資料3≫のように日本株との相関関係が基本的に続いています。要するに、ドル円が100円まで戻るには、日経平均が1万4千円を大きく上回って上昇する必要があり、逆に日経平均が1万2千円割れへ向かうようなら、ドル円も90円を目指すドル安・円高になる可能性が高くなるということです。
 
 
 
 
≪資料3≫
  
 
今回見てきたFOMC後の展開としては、金利上昇・株下落シナリオは限定的と考えられます。では金利低下、株高となった場合、ドル円がどこまで戻るかは、日経平均を一つの目安に考えると参考になるかもしれません。(了)

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