今週はこう動く! マーケット羅針盤

2013/04/10 13:12「想像以上の円安」が起こった理由

昨年秋の78-79円から年明けにかけて一気に95円を超えてきた「安倍円安」も、4月4日の「レジーム・チェンジ」の金融緩和を受けて一気に100円突破含みになった「黒田円安」も、全く予想以上に早い動きだと私は思っています。
 
◆「想像を超えた動き」を想像する必要性
 
昨年夏、韓国ソウルで講演を行いました。終わった後に関係者の方々と話していた際に、その中の一人からこんなふうに言われました。
 
「私たちは先生のことを『100円先生』と呼んでいるんです。先生のおっしゃる通り、円安になるとは思いますが、でも100円になるまではどれだけ時間がかかるのでしょうか。」
 
それから、まだ一年も過ぎないところで、「円安100円」が現実味を帯びてくるなんて、当時の私も想像すらしていませんでした。ではなぜ、このような「想像以上の円安」が起こったのでしょうか。
 
「要するに、それだけ(円売りへ進もうとする)マグマが溜まっていたということなのでしょう」
 
今週、知り合いの著名なチャーティストと話したところ、彼はそんな表現を使いました。
 
過去4-5年間も続いた円高の中で、溜まりに溜まっていた「(ドル買い・円売りへ進もうとする)マグマ」が噴き出すと、時に想像を超えたドル買い・円売りが進むというのは、私も共感できます。
 
1990年から1995年にかけて5年続いた記録的な円高の時は、その後3年余りで1ドル80円から150円へ進む物凄い円安が生じました。
 
1ドル80円だった当時、海外生産比率9割で「全ての日本のメーカーのお手本」とされたある電気メーカーが、2001年には吸収合併に至った事例からも「想像以上の円安」だったことが分かります。
 
この1995年にかけての円高が、「第一次超円高」なら、あの2011年10月75円までの円高は「第二次超円高」と呼んでも良かったでしょう。「第一次」も「第二次」も、超円高の後の円安は、時に想像を超えた動きになるということを、ある程度は想像しておく必要があるようです。
 
さて今年3月、全国セミナーの最後に東京のセミナーを行った際、私は冒頭で何を話したら良いかを考えた結果、こう話しました。
 
「もしかしたら、後から振り返ったとき、100円以下でドル円が推移するとても限られた時間を、私たちは今過ごしているのかもしれないと思っています。もしそうだとしたら、その渦中にいると、少しでも安くドルを買いたくなる気持ちはわかりますが、90円も95円も100円以下ということでは大差はないかもしれないと思っています。」
 
それは、記録的な円高の後の円安は、論理的な説明を超えた想像以上の動きになる可能性があり、しかもそれが40年も続いた長期円高が終わり、長期円安への転換が始まっているなら尚更ではないかという思いを、どんな表現を使ったら伝えられるか考えた上でお話したつもりだったのです。(了)

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