今週はこう動く! マーケット羅針盤

2013/03/21 11:31日本国債暴落はまだ起こらない?

日銀の新しい体制が20日からスタートしました。ではこの新しい体制による積極的なインフレ政策により、日本の財政破綻懸念による債券暴落、「悪い円安」になるかといえば、それは違うのではないかと私は考えています。
 
◆財政不安、通貨危機は景気回復局面では起こらないのが基本
 
2010年のギリシャ危機から始まった欧州債務問題は、世界経済が脆弱だったことが一因だったと思います。世界的に景気回復が鈍い中では、どうしても税収も伸び悩み、財政不安が広がり易いといえるでしょう。
 
このような観点からすると、日本の財政不安の台頭、日本国債暴落、それに伴う日本からの資本逃避で「悪い円安」が起こるかは、日本及び世界の景気が回復局面にあるかが最大の焦点といえるでしょう。
 
昨年まで、世界経済における最大の難問として、リスク回避の主因だった欧州危機は一段落の様相となっています。米経済においては、雇用回復の遅れといった問題はあるものの、企業業績の回復、その中で株価は高値を更新するなど、決して景気全般が低迷しているわけではないでしょう。
 
むしろ世界経済は、行き過ぎた悲観論の修正で、「異常な金利低下」の修正による先進国金利の大幅な上昇が起こってもおかしくない状況にありそうです。このような景気回復局面では、税収は増えるでしょう。そういった中では、基本的に財政不安が広がる可能性は低いでしょう。
 
1998年から1999年にかけて日本の国債が急落、10年債利回りは0.6%からほんの数ヶ月で2.5%突破含みに暴騰するといったことがありました。この金利暴騰、債券価格暴落を阻止するために、1999年2月、日銀は史上初めてゼロ金利政策を決定したのでした。
 
上述のように、世界経済が過度の悲観論の修正となり、「異常な金利低下」の修正が起こる過程で、日本は再び金利暴騰、債券価格暴落に見舞われることがあるかもしれません。ただその時に、低金利の誘導といった使命で始まった今回の日銀新体制が、金利上昇歯止め役にしっかり変身するなら、再び危機は未然に食い止められるのではないでしょうか。(了)
 

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