今週はこう動く! マーケット羅針盤

2013/02/13 13:52G7声明と円安一段落の可能性

G7やG20といった国際会議日程との関連で、最近の急激な円安に対する諸外国の評価が注目を集めています。そこで今回はそのテーマをとりあげて考えてみたいと思います。
 
◆G7声明は「特別な場合」に出る
 
G7は2月12日に声明を発表しました。これを受けて「円安を容認した」、「そうではなくて円安を懸念した」といった具合に見方が大きく割れ、円相場も乱高下となりました。
 
G7は基本的に年4回程度開かれますが、かつてはその度に声明が発表されたこともありました。ただ最近はそうではなく、特別な場合のみ声明を出す形式になっているようです。
 
たとえば、ここ数年では昨年6月10日、2011年は3月18日、2010年は5月9日に声明が発表されました。2012年と2010年は欧州危機の関連でした。そして2011年3月は、東日本大震災を受けたもの。まさに「特別な場合」の声明発表だったわけです。
 
そんなふうに、「特別な場合」に、G7声明が出ると、それは後から振り返ると相場の転換点となることが少なくなかったようです。これについて私は、昨年10月に出版した「FXアノマリー本」の中で、とくに「緊急G7声明」との関連で、「市場混乱の終わりの始まり」になることが多かった、究極の逆張り要因といった具合に指摘しています。
 
◆円安は「過度な変動」なのか
 
では、今回G7が声明を出すほど「特別の場合」と判断したのは何か。ドル円は昨年10月の78-79円から、今月に入り95円に接近するといった具合に、ほんの3-4か月で2割近くものドル高・円安となりました。これは、かなりの値動きです。
 
たとえば豪州の中央銀行であるRBAは、半年程度の間に豪ドルが対米ドルで一方向に2割以上動くと外貨準備が目立って変動していることから、為替介入に動いている可能性が高いとの見方が専門家の中にはあります。
 
半年以内にファンダメンタルズが大きく変化することは、普通はないでしょうから、にもかかわらず一方向に為替が2割も動くのは、ファンダメンタルズでは説明できない動き、つまり「過度な変動」との見方が出るのは想像できるところです。
 
 
日本から見れば、それはあくまで行き過ぎた円高の修正過程でしょうが、米国からすると、金融緩和方針に変化のない中で米ドルが対円で2割近くも短期間に上昇しているわけです。欧州からすると、同じく金融緩和方針に変わりない中で、2割を大きく超えてユーロ高になっているわけですから、「過度の変動」との見方が出るのもわからなくありません。
 
こんなふうに見ると、最近の円相場を取り巻く状況が「特別の場合」に当たる可能性があると判断し、G7声明発表となったということではないでしょうか。そうであれば、これまでと同じように、後から振り返ったら「市場混乱の終わりの始まり」だった、つまり円安一服が始まるきっかけになる可能性も注目してみたいところではないでしょうか。(了)

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