今週はこう動く! マーケット羅針盤

2013/01/16 15:45「伝説のディーラー」のプレミアムナイツ

18日のプレミアムナイツ・セミナーのゲスト講師の一人は若林栄四さんです。「伝説のディーラー」と呼ばれる人物ですが、確かにそのような呼び方も大げさではないと思う方なので、とても興味深い講演となりそうです。
 
◆「マッド・ワカ」と恐れられた日本を代表するディーラー
若林さんは、東京銀行(現・三菱東京UFJ銀行)の為替ディーラーでした。東京銀行はかつて為替専門銀行だった時代もあり、このため邦銀の為替ディーラーの中でも優秀な方が多かったようですが、中でも若林さんは特別な存在だったとされます。
 
そのディーリング・スタイルは、東京のみならず海外のディーラーから見ても強いインパクトのあるものだったとされ、「マッド・ワカ」と呼ばれていました。
 
そんな若林さんについて、私が最初に認識したのは1980年代後半でした。当時為替相場は、1970年代の1ドル=360円から変動相場に移行すると、1988年には120円までドル安・円高となっていました。その中で、「若林さんが180円までドル高・円安に戻ると言っているようだ」という噂を聞いたのです。
 
当時、為替の仕事を始めたばかりで、経験に乏しく、知識も不足していた私は、その「大円安予想」が全く理解できませんでした。しかし、結果的には、その後1990年にかけて160円までドル高・円安となったのです。
 
その次の若林さんの為替予想はすごい円高になる、1ドル=100円を割り込み、80円までドル安・円高になるといった「大円高」の予想でした。そして実際、1995年4月に80円の「超円高」となったわけです。
 
1995年春、「超円高」で日本も大騒動となる中、為替市場関係者の間では、若林さんのコメントや自筆のレポートが話題になることが少なくありませんでした。その中で、個人的にとくに印象深かったのは次のような内容でした。
 
 
80円のドル円レートで日本のGDPをドル換算すると、米国のGDPを逆転する計算になる。いくら為替マジックとはいえ、日本がGDPで米国を逆転するほどのドル安・円高になっていることに気が付いたら、とてもドルを売って円を買う気にならなくなるだろうから、ドル安・円高も終わる――。
 
若林さんの為替の見方は、チャート分析が基本のようですが、それから得られた「いつ」、「いくら」になるといった日柄、価格見通しの説明が絶妙であり、それは知識と経験に裏打ちされたものではないかと私は考えてきました。
 
一流のテクニカルアナリスト、チャーティストの予想は基本的には大きな違いがないというのが私の認識です。その中で、とりわけ若林さんの見方を魅力的にしているのは、その予想から得られた未来について、説得力のあるストーリーを展開できる点であり、それは知識と経験の産物ではないでしょうか。
 
◆日本株もドル円も「物凄い」ことになる
 
そんな若林さんと私が個人的に直接お会いするようになったのは2005年頃だったと思います。当時、仕事の関係で年数回NYを訪問した私は、まさにNYで若林さんとたびたび会食するところとなりました。
 
そういったご縁のもと、このたびプレミアムナイツでの講演を、NYでの収録を通じて行うといった異例の形式でご相談しましたが、快諾いただきました。お会いするなり、「日本株もドル円も物凄いことになりそうですね」とおっしゃっていたので、講演の内容も大変楽しみです。
 
私が知る限り、若林さんの今後の見通しの中核の一つに、米金利の大幅上昇ということがあるのではないかと思っています。それは私個人の見方でも、最大の関心があるものです。それがこの先実現してくるなら、外貨運用は、円安に加えてもう一つの魅力が戻ってくるということになるわけです。(了)

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