今週はこう動く! マーケット羅針盤

2012/12/10 16:28円安もう一波乱の鍵握るFOMC相場

◆要約◆
・12月FOMCは例年最後の大相場になりやすい。円安もう一波乱があるかのヤマ場か。
・今回のFOMCを受けて、QE3までのように米金利上昇が起こるかが、投機ドル買い・円売り持続できるかの焦点。


1.FOMC前後は年内最後の大相場
 
ドル高・円安を中心に、円全面安の展開が続いています。では、これは年内もう一段広がるか、それともさすがに一段落し反転するのか。
 
今週は11-12日にFOMCが予定されています。年内最後のこの12月FOMCが終ると、例年ならクリスマス休暇が実質的に始まり、為替市場も極端な薄商い、小動きになりますが、その直前となるこのFOMC前後は、年内最後の大相場となることが少なくありませんでした。その意味では、円全面安がもう一段進むか、逆に反転するか、今週は大きなヤマ場になる可能性がありそうです。
 
12月FOMC前後のドル円相場は、過去2年間は目立った動きはなかったのですが、その前、2007-2009年は3年連続で、FOMC前後の2週間でドル円は2-3円一方向へ動く大荒れの展開となっていました。
 
このように12月FOMC前後が、年内最後の大相場になることが少なくなかったことについて、私は2つの理由を注目しています。一つはポジション調整リスクです。そしてもう一つは、FOMCの政策変更リスクです。
 
上述のように、例年の場合、この12月FOMCが終了すると、実質クリスマス休暇入りで、為替市場は極端な薄商いとなります。このため、相場が急に動いても取引が成立しなくなるリスクを回避するため、ポジションを軽くする動きが集中することで、逆に相場が一方向へ動きやすくなるということです。
 
さて、≪資料1≫のように、最近、投機筋のポジションで目立っているのは約5年ぶりに10万枚近くまで拡大した円売り越しです。金利差といった裏付けのない中で、投機筋がこのようにドル買い・円売りに大きく傾斜したポジションを、年末にかけての薄商いが予想される中で維持するかは、年内最後のビック・イベントであるFOMC前後の動きが大きなヤマ場になるでしょう。
 
≪資料1≫「CFTC円ポジション」(2010/1〜2012/12/4)
 
  (出所:Bloomberg)



2.QE3.5でも米金利上昇となるのか?!
 
ところで、今年の場合は、いわゆる「財政の崖」交渉の行方や、日本の総選挙もまだ残っていることから、必ずしもこの12月FOMCが年内最後のイベントというわけではもちろんないでしょう。ただ、このFOMCでは、政策変更の予想も根強いので、その影響はやはり目が離せないのではないでしょうか。
 
この12月FOMCでは、これまで行ってきたツイストオペが年内一杯で終了することにより、そのまま何もしないと実質的に金融引き締めとなってしまうことから、新たな国債購入などを決めるとの見方が有力です。新たな国債購入となれば、9月に決定したQE3の拡充、従ってQE3.5、またはQE4と呼ぶものになるでしょう。
 
問題は、そのような決定を受けた金融市場の反応です。FRBによる新たな国債の購入は、本来的には国債利回り、つまり市場金利の低下を目的としますが、実際にはこれまでの場合、逆に市場金利の底打ち、上昇へ転換するきっかけになったことが多かったのです≪資料2≫。
 
さて、今回のFOMCで、QE3.5でも、QE4でも決定となった場合、過去のQE3までの経験則通り、むしろ米金利が底打ち、上昇へ転換することになる可能性は注目されます。そんな米金利は、基本的にはドル円相場と相関性が高いものだけに、12月FOMC前後の年内最後の大相場の方向性を決める一つの鍵を握っているのではないでしょうか。

≪資料2≫「米10年債利回り」(2009/1〜現在)

  (出所:Bloomberg)

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