今週はこう動く! マーケット羅針盤

2012/11/14 18:16「小動きFX」の終わりの始まりなのか

一頃の異常なほどの小動きから、為替もほんの少しですが動きが出始めてきました。ところで、経験的に4年に一度の米大統領選挙が行われる年のドル円は小動きですが、翌年、翌々年は大きく動くものです。その意味では「脱・小動き」、大きく動く相場がまだ始まったばかりなのかもしれません。
 

◆「危機の時代」終了の兆しは本物か?
 
それでも、いわゆる「財政の崖」など、相変わらずリスクをとることに慎重にならざるをえない要因も少なくありません。そういう中ではドル円を中心とした為替も引き続き身動きが取れない状況は変われないでしょうか。
 
ただ、あるエコノミストは、この「財政の崖」を回避したら、米国の経済成長率は足元の2%ペースから3%程度へペースアップするだろうとの見方を示していました。米国の成長率が3%ペースになるということは、2008年のリーマンショック「100年に一度の危機」などから広がった「危機の時代」以前に戻るという意味になるのではないでしょうか。
 
「崖」の回避は、簡単ではないのかもしれませんが、ただそんな「崖」の向こう側には、「バラ色のシナリオ」が控えているということなら、長く続いた「危機の時代」から抜け出すまでもう一息のところまで来ているのかもしれません。
 
「危機の時代」が長引く中で、途中からドル円は委縮したかのように全く身動きできない、小動きが延々と続くところとなりました。それとは対照的に「危機の時代」において、それまでなかったほどの大相場を繰り返してきたのがユーロドルでした。
 
ユーロドルの月間平均値幅は、2008年以降、700ポイントを大きく超えて急拡大しました。ドル円の感覚でいうと、ユーロドルは1か月に7円以上の値幅で動くのが普通ということになったのです。
 
ただそんなユーロドルの月間値幅平均は、今年は10月までのところで500ポイント程度に縮小しました。まだ一過性の可能性はありますが、もともとユーロドルも、「危機の時代」以前は、一か月で500ポイント前後の値幅が普通だったので、そんな「危機前」に戻り始めている可能性は注目されます。
  
「危機前」2007年以前は、ドル円もユーロドルも一か月4-5円の値幅で動くのが普通でした。しかし「危機の時代」となりドル円は値幅が急縮小し、ユーロドルは値幅が急拡大するといった具合に大きく分かれるところとなったわけです。それが「危機前」に戻るなら、ドル円は値幅が拡大し、ユーロドルは値幅が縮小するのかもしれません。
 
こんなふうに見ると、2008年から続いてきた「危機の時代」が転機に差し掛かっているかもしれないと感じられるところがあります。もしそうであれば、「危機の時代」で慣れ親しみ、通用してきたモデルが通用しなくなったり、新しいモデルが必要になったりするかもしれない、そんなふうに頭を切り替える必要もあるのかもしれません。(了)

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