今週はこう動く! マーケット羅針盤

2012/02/22 12:29もしも「2015年124円」になるなら

24日、プレミアムナイツ・セミナーで講師をお願いしているエリオット波動分析の第一人者である宮田直彦氏は、昨年11月に行った前回の講演で、「40年続いてきた円高が終り、2015年124円に向けた円安が始まる」との見方を示しました。そんな円安シナリオが展開するなら、たとえば、こんなストーリーが背景になるかもしれないと想像してみました。  

◆「間違った」金融政策の反動とは?
バブル破裂局面においては、金融政策は「間違える」ことがむしろ普通でさえあるということを、以前このレポートで書いたことがありました。では、金融政策が「間違えた」後、どんなことが起こったでしょうか。

ITバブル破裂は2000年に起こりました。NYダウは2000年1月に天井を、そしてナスダック指数も2000年3月に天井を打つと、同年5月にかけて最大2割を超える反落となりました。

2割以上の下落というのは、かなりの株価急落だと思いますが、その中でもFRBは2000年5月に利上げを行ったのです。この株安は一時的で、ふたたび株価反発となってバブルが再燃する可能性がある中では、「気を緩めるべきではない」との判断だったのでしょう。

しかし、心配した株高の再燃、バブル再燃とはならず、むしろ株価は一段安に向かったことから、2000年5月は最後の利上げとなりました。そして株価急落が一段と広がり、いよいよITバブル破裂が起こっていることが一般認識となる中で、最後の利上げから8カ月後、2001年1月、FRBは利下げを行ったのです。

その利下げは、その後2003年6月まで約2年半続く利下げの始まりでした。結果的に、その2年半で、FRBは政策金利であるFFレートを6.5%から1%まで5.5%も大幅な引き下げに動くところとなったのです。これが、バブル破裂局面で、金融政策が「間違った」後の反動だったのです。  

◆FFレート年内引き上げ、2015年5%超??
さて、FRBは今年1月のFOMCで、現行のゼロ金利政策を2014年まで続ける方針を決め、実質的に金融緩和姿勢の強化を行いました。NYダウは昨年10月初めの安値から、すでに2割程度の反発となっていましたが、それは一時的で、株安再燃のリスクが残る中では、「気を緩めるべきではない」との判断だったのではないでしょうか。

しかし今のところ、そんな心配された株安再燃とはならず、むしろNYダウは2008年以来の高値へ続伸しています。このまま株高が一段と広がり、むしろ景気過熱、インフレ懸念が広がるようなら、今年1月の「追加緩和」は「余計」だったとなるかもしれません。

もしも、さっき見てきたITバブル破裂後と同じように、「間違った」金融政策の反動が起こるなら、FRBは年内に利上げを行い、2015年にかけてFFレートは5%を大きく超えるまで引き上げられていることになります。

FFレートが5%を超えていたのは、2007年のことでした。その頃まで、ドル円は120円を上回るドル高・円安だったわけです。こんなふうに、今回が、逆バブル破裂で、FRBが金融政策を「間違った」ということなら、確かに「2015年124円」といったシナリオも、さらに説得力が増すような気はしなくありませんが、果たしてどうでしょうか?(了)

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