今週はこう動く! マーケット羅針盤

2011/10/31 17:04「ポストEU危機」相場の焦点とは?

注目されたEUサミットの債務対策を受け、ユーロは9月初め以来、約2ヶ月ぶりに1.4ドルの大台を回復しました。これを受け、11月初めのECB(欧州中銀)理事会で利下げが行われる可能性が高くなってきたと思われます。  

◆次はECB大幅利下げなのか私は、今回のサミット前から、金融市場は対策を好感し、リスク回避は起こらずに、楽観的な展開に向かうとの見方を示してきました。  

対策に失望し、リスク回避となるなら、経験的にはサミット前からそういった動きになると考えられたからです。サミット前にそうならなかったということは、サミット後もそうならないと考え、結果的にはそんな予想通りの展開となりました。  

また、そもそも今回の債務危機は、米景気後退懸念で、米株急落となったことの影響があった可能性がありました。「米国発欧州危機」ということです。そうであれば、米株がこの間急反発してきたことで、「米国発欧州危機後退」になると考えられ、結果的にそうなったわけです。  

この米景気後退懸念とともに、7月にかけてのECB利上げは、欧州の景気悪化、税収減少の思惑から、債務危機再燃の「戦犯」の可能性があると考えていました。そのECBは、利下げへの転換を示唆していました。債務対策が一応出揃ったことを見極めた上で、0.5%利下げといった流れではないでしょうか。  

ここに来て、ユーロが反発していることも、ECBが利下げしやすくなっている要因だと考えられます。大幅利下げなら、次第にユーロ反発も限られるようになるのではないでしょうか。  

◆ドル円はいよいよ「脱・小動き」となるかでは、小動きが続いているドル円はどうでしょう。経験的に小動きは、3ヶ月は続かないと申し上げてきました。その意味では、いよいよ11月は大きく動く可能性があると考えられます。ではそれは、円高でしょうか円安でしょうか。それを考える上で、今月末の終値は重要になるかもしれないと考えています。  

10月のドル円値幅は、26日までの段階で1.7円程度にとどまっていました。このままでいくと、9月に続き、2ヶ月連続でドル円値幅は3円未満にとどまる形勢となっています。  

ところで、ドル円の値幅が2ヶ月連続で3円未満といった小動きだったことはこれまでも何度かありました。ただ、3ヶ月続いたことはこれまでありませんでした。むしろ2ヶ月小動きが続いた後は、一両月で月間値幅が5円前後といった具合に大幅に拡大する大相場が起こっていました。そんな経験則からすると、大相場が近付きつつある可能性があると考えられます。  

では、かりに大相場になるとして、それは円高でしょうか、それとも円安でしょうか。秋のドル円は一方向に動きやすい傾向があります。とくに10月と11月のドル円は、過去10年間で7年間同じ方向の展開となっております≪資料参照≫。そんな経験則からすると、11月の方向性は、10月で決まる可能性があるわけです。  

この10月のドル円は77.1円で寄り付きました。したがって、月末終値で、ドルがそれを上回ると、この10月はドル高・円安、逆に下回るとドル安・円高ということになります。31日、円売り介入で、ドルはその77.1円を大きく上回ってきました。このままいくと、11月も円安・ドル高方向での大相場の可能性が高くなると思いますが、果たして。(了)  

≪資料≫

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