今週はこう動く! マーケット羅針盤

2011/10/12 13:43「MTA」で考える豪ドルの近未来

一時急落したクロス円が、ここに来て反発に転じています。個人投資家に人気の豪ドルも、対円で昨年来の安値更新を回避すると、今週は77円近くまで反発して来ました。これからどんなふうになるかについて、相場の行き過ぎを参考にして予想する「マーケット・アラート(MTA)」を使って考えてみたいと思います。
 
◆90日線からのかい離率
「MTA」からすると、今回の豪ドル反発は、下がり過ぎの修正ということになります。豪ドルは、昨年来の安値、72円割れ寸前まで一時急落しましたが、その中で、90日移動平均線からのかい離率はマイナス10%以上に拡大しました≪資料1参照≫。これは、2007年以降でも、これまで3回しかなかったことですから、経験的にはかなり豪ドル下がり過ぎ懸念が強くなっていたといえるでしょう。
 
≪資料1≫
 
◆振り子の原理
ところで、過去3回、90日線からのかい離率がマイナス10%以上に拡大した動きが一巡した後は、その後90日線回復へ向かいました。最短では1ヶ月程度、最長では5ヶ月かかりましたが、3回とも、90日線を回復するところとなったのです。
 
こんなふうに、90日線からのかい離率がマイナス10%以上に拡大し、短期下がり過ぎとなった動きが一巡した後は、「振り子の原理」が働き、90日線回復まで戻すのが基本でした。
 
さて、足元の豪ドル円90日線は82円程度です。今後この90日線は、少しずつ下落していくことが予想されますが、下がり過ぎの修正でいずれはこの90日線を回復するまで豪ドルが反発するなら、80円を超えてさらに豪ドル上昇が続く見通しになるわけです。
 
◆90日線からのかい離率3大ルール
このように、「MTA」で見ると、豪ドル反発はまだ続く見通しがありますが、ただ80円を大きく超えて、今回の急落が始まる前の85円以上の水準まで戻るかといえば、「MTA」的にはちょっと微妙のようです。
 
「MTA」の中の、90日移動平均線からのかい離率を分析した上で、私が「3大ルール」としている中に、「短期の行き過ぎは中長期トレンドと逆行しない」といったことがあります≪資料2参照≫。それを前提とするなら、今回豪ドルの90日線からのかい離率がマイナス10%以上に拡大し、短期の下がり過ぎとなったことは、中長期のトレンドも豪ドル下落方向にあることが確認された可能性が高いわけです。
 
そうであれば、今回の豪ドル反発は、あくまで下がり過ぎの修正に過ぎず、どんどん上がっていくということではないと思われます。
 
「MTA」の中には、購買力平価のような適正水準からの行き過ぎを点検し、予想に活用する考え方もあります。購買力平価との関係で見ると、豪ドルは対円より対米ドルでの割高懸念が強いことがわかります。
 
その意味では、米ドル安・豪ドル高行き過ぎの修正で、豪ドル安・米ドル高となることで、結果的には豪ドルの対円での反発も自ずと限界感が強くなっていくというのが「MTA」から想定される「豪ドルの近未来」となるわけですが、果たしてどうでしょうか?(了)
 
≪資料2≫
 

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