今週はこう動く! マーケット羅針盤

2011/08/22 12:49介入と株価、政局との関係

日経平均株価が9,000円割れとなってきたことで、あらためて円売り介入の可能性が注目されている。過去一年間で3回行われた円売り介入のうち2回は、日経平均が9,000円割れとなった直後に行われていたためだ。
 
◆日経平均9,000円割れと為替介入
日本政府は、昨年9月、今年3月、8月と、この一年で3回円売り介入に動いた。このうち、前二回は、日経平均が9,000円割れとなった後に実施された。円高により株価が一段安に向かうことを回避するための為替介入という形となっていた。
 
日本は、この8月に、3回目の介入に動いたが、この時だけ、日経平均がまだ9,000円を大きく上回っている中での介入だった。その意味では、この8月介入だけが、株価との関係でいえば異例のものだった。
 
その8月介入は、欧米などから暗に批判されるところとなり、その後は介入を控えるところとなった。ただ、あらためて日本の株価が不安定になり、日本だけでなく、世界的に金融市場が不安定な動きになると、介入再開の可能性も注目が高まっているようだ。
 
◆ポスト菅と円高阻止
いよいよ菅総理退陣、政権交代が現実的になってきた。そこでの焦点は、今のところ大連立の是非になっている。解散・総選挙の是非が争点になっていないのは、増税を目的とする「財務省シナリオ」があるとの見方が有力なのだろう。
 
ポスト菅が、解散・総選挙となった場合、増税を争点とするのはまず不利と考えられる。逆に言えば、増税を成立させるためには「選挙回避」が大前提になる。新政権を巡る争点がかねてから、大連立とされているのは、「選挙回避」が必要な人たちによるものとして、大連立の「影のシナリオライター」財務省説は、一部で囁かれてきた。
 
このように見ると、大連立を主張し、現職の財務大臣である野田氏がポスト菅に強い意欲を示している構図は理解しやすいような気がする。ところで、現職の財務大臣だけに、円高阻止・是正は自らの評価に直結するものだ。
 
これまで見てきたように、財務省が「影のシナリオライター」として、選挙を回避し、大連立で財政再建のための増税を実現させるために野田新政権誕生を実現させるつもりなら、経済界からの支援を考える上でも、円高阻止・是正は簡単には見限れないのではないか。(了)

<資料>

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