今週はこう動く! マーケット羅針盤

2011/08/10 13:39ドル安終了の鍵を握る米金利

日本政府の再介入にもかかわらず、ドル安・円高が止まりません。ただ、ドルと相関性の高い米金利は空前の下がり過ぎになっています。そしてそんな金利の行き過ぎた動きは、経験的にはFOMC(米連邦公開市場委員会)前後に転換することが多かったのです。その意味では、9日のFOMCを前後し、米金利下がり過ぎ修正が始まり、そんな米金利上昇へドルが追随高になる可能性も注目されるところです。


◆FOMCという米金利の転換点
米10年債利回りは、9日には一時2.0%台まで低下しました。これは90日線からのかい離率がマイナス30%を大きく超えた計算になります。

「資料1」のように、同かい離率がマイナス30%を超えたのは、これまで2008年12月の一度しかありませんでした。その意味では、最近は「史上2番目の米金利の下がり過ぎ」になっているわけです。経験的には、同かい離率がマイナス20%を超えると下がり過ぎなのですから、最近は空前の下がり過ぎになっているといえるでしょう。


<資料1>


ところで、米2年債利回りは9日には一時0.2%を割り込み、史上最低を更新しました。これを90日線からのかい離率で見るとマイナス60%を大きく超えた計算になります。

「資料2」を見ると、同かい離率がマイナス60%前後まで拡大したのは2008年12月前後の一度しかありませんでした。その意味では、この2年債利回りも、未曾有の下がり過ぎになっているといえるでしょう。


<資料2>


ところで、相場というものは行き過ぎるものですが、行き過ぎには自ずと限界があり、またそれが転換しやすいタイミングがあります。ちなみに、これまで見てきた10年債利回りと2年債利回りが最大の下がり過ぎから反転した2008年12月とは、FOMCのタイミングでした。

これに限らず、米金利の行き過ぎた動きは、FOMC前後のタイミングで反転することがこれまで多かったのです。その意味では、現在展開している米金利の空前の下がり過ぎも、そろそろ転換点が近付いている可能性があるのではないでしょうか。

そもそも、史上初の米国債格下げ後も、米国債価格はむしろ上昇、利回りは一段と低下となっていました。これは株安が続いていたためと考えられますが、その株価も9日には急騰となりました。すでに利回りが下がり過ぎで、しかも格下げともなった米国債ですから、株価不安が落ち着けば金利上昇へ転換する可能性は高いでしょう。

さて、そんな米金利と基本的にドルは相関性の高い関係にあります。ドル安・円高が続いてきたのは、基本的に米金利低下が続いてきたからでもありました。そんな米金利が上昇へ転換したら、ドルも上昇へ転換する可能性は注目されるところでしょう。(了)

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