今週はこう動く! マーケット羅針盤

2011/08/04 14:08これが介入成否の目安

4日、3月以来の円売り介入がついに行われた。最近の介入後の反応からすると、79-80円程度へのドル反発は普通にありそうだ。ただ介入の成功と失敗の分かれ目は、81円を越えられるかではないか。また、介入額は2-3兆円行う準備があるかがポイントだろう。  

3月18日にG7(7カ国財務相会議)円売り協調介入が実施された時、その日のうちにドルは79円から82円手前まで4%弱の急反発となった。また、昨年9月15日に日本政府が単独で円売り介入に動いた時でも、83円から86円手前まで、ドルは3%以上の反発となった。  

このように見ると、最近の円売り介入は、介入当日でもドルを3-4%反発させるものとなっていた。今回、77円から3-4%のドル反発となるなら、79-80円といった計算になる。   ところで、上述2つのケースは、その後の展開が分かれるところとなった。今年3月の介入では、その後もドルは時間をかけながらも一段高へ向かった。これに対して、昨年9月の介入の後は、ドルは介入直後でほとんど反発一巡となった。両者の違いの一つは、ドル円120日線回復だった(「資料」参照)。  

この120日線は、ヘッジファンドが取引で重視するとされる。今年3月の場合、この120日線をドルが上回ると、一段とドル高へ向かうところとなったが、それはヘッジファンドなどがドル買い戻しを進めたことが一因だっただろう。これに対して、昨年9月の介入後のドルは120日線を回復できなかったのである。  

その120日、足元は81円程度。したがって、81円をドルが超えられたら、自律的なドル買い戻しが広がる可能性が出てくるだろう。  

このように、ヘッジファンドなどはドル「売られ過ぎ」気味になっていると見られるが、日本の個人投資家は、円売り・ドル買いに傾斜しているようだ。取引所FXの統計などを見ると、6千億円程度の円売りとなっている。実際は、この10倍のポジションだとすると、6兆円の円売り持ちと推計される。  

このうち、ドル反発、円反落局面で利益確定の動きに、かりに半分ぐらい動くとしても、2-3兆円の円買い戻し、ドル売りが発生する計算になる。介入だけでそれを吸収するものではないが、ある程度の準備がないと厳しいかもしれない。  

それにしても、協調介入後の再介入は、ドルが大底に続く「二番底」を確認する典型的なパターンだ。2000年のユーロ買い協調介入、1995年の円売り協調介入は、ともに基調転換のきっかけとなったが、それを再確認したのは再介入だった。再介入で「二番底」が確認され、基調転換はいよいよ確からしくなったが、今回もそんな経験則通りになるかが一番の焦点になるだろう。(了)  

<資料>

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※なお、このレポートは「三日月の夜」の特別版として配信しております。

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