今週はこう動く! マーケット羅針盤

2011/07/04 12:58異例の「夏大相場」が起こる可能性

為替相場、とりわけドル円の小動きが続いている。そして夏は、「夏枯れ相場」という言葉もあるほど、例年も動かないが、でも今年の夏は相場が動くかもしれない。
 
◆小動き連続は2カ月まで、それならそろそろ動く?!
なぜそんな話になるかといえば、小動きがさすがに長く続いているからだ。6月のドル円の最大値幅は3円を大きく下回った。ドル円の月間値幅が3円未満というのは5%程度の確率でしかなかったので、異例の小動きといえるだろう。

ところで、そんな3円未満の月間値幅という小動きが、今回5、6月と2カ月続いたが、これは2000年以降では3回目のこと。ただし、3円未満の小動きが3カ月以上続いたことはなかった。その意味では、これまで起こらなかったことが起こらない限り、7月のドル円値幅は3円以上に拡大することになるわけだ。

これまで2カ月連続で3円未満の値幅となったのは、2007年4-5月と2011年1-2月の2回あったが、後者は東日本大震災が発生したこともあって3カ月目の値幅は一気に6円以上に急拡大した。前者、2007年6月は3円をかろうじて超える値幅拡大にとどまったが、それでも翌7月の値幅は5円以上に拡大した。

サンプル数が少ないのでどうかとは思うが、2カ月連続で3円未満の値幅といった小動きが続いた後は、その反動もあって今度は一転して一両月で5円を大きく上回る値幅拡大の大相場が起こる可能性があるのかもしれない。

7月の値幅は、2000年以降の平均では一年12カ月の最小、つまり「一年で最も小動きの7月」だし、夏枯れ相場と言う言葉がある通り、普通夏の相場は小動きの確率が高いのが、今年は異例の「夏の大相場」が起こるかもしれない。
 
◆米金利上昇でもドルは上がらないのか?!
それにしても、米長期金利上昇が続く中で、それにドルが追随する動きの鈍さが目立ってきた。米長期金利は3.1%を大きく超えて、5月中旬以来の水準まで上昇してきた。当時のドル円は82円前後で推移していた。米金利上昇にこのままドルの追随が鈍い状況が続くかは気になるところだ。

米長期金利は先週から大幅に上昇した。ギリシャ懸念後退に伴う質への逃避の逆流で債券売り、債券利回り上昇になっている面が大きいとされる。その意味では、ユーロ高となり、その裏返しでドル安となっているため、米金利上昇の割に、ドルの上昇が鈍いというのはとりあえず辻褄が合わないわけではない。

ただこういった中で、米株も今週は急伸している。米株上昇、米金利上昇となっているにもかかわらず、ドルの上昇は鈍いというわけだ。米長期金利は30日、5月中旬以来、約1カ月半ぶりの高水準まで上昇した。この5月中旬のドル円は82円前後で推移していたわけだから、金利に対するドル高反応の鈍さが目立っているといえるだろう。

このようなドル高反応の鈍さは、いわゆるデットシーリング問題などを懸念しているためか。それとも、金利上昇が質への逃避逆流にとどまらず、景気回復に沿った「良い金利上昇」の確信がもてるようなら、違ったものになってくる可能性はある。その意味では、今週にかけての米景気指標発表が気になるところだ。(了)

<資料>ドル円の騰落状況および月間値幅



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