今週はこう動く! マーケット羅針盤

2018/06/18 09:20今週の注目通貨(米ドル/円)=米ドル高値圏保合い、7月半ばにかけて米ドル安・円高再燃を探る展開か?!

◆要約◆
・米長期金利は主に需給の観点から目先上昇には限度がありそうだが、一方で「絶好調」の米経済ファンダメンタルズの観点からは大きく下がるとも考えにくい。
・そんな米長期金利と相関関係のある米ドル/円も米ドル高値圏での保合いが続くイメージが基本。7月半ばにかけて52週MAを割り込み、米ドル安・円高再燃を探る展開か。


◆米長期金利と米ドル/円の行方を考察

 5月末に108円割れ寸前まで下落した米ドル/円でしたが、先週は110円をしっかり回復してきました。そんな米ドル高・円安へ戻った動きをある程度うまく説明できるのは日米長期金利(10年債利回り)差です≪資料1参照≫。つまり、米長期金利が上昇し、日米金利差米ドル優位が再拡大する中で、米ドル/円も110円を回復してきたということでしょう。

≪資料1=米ドル/円と日米10年債利回り差(2018年3月-)≫
 
(出所:トムソン・ロイターより作成)

 ただそんな米長期金利上昇ですが、先週半ば以降は「上げ渋り」といった感じになりました≪資料2参照≫。先週は「歴史的」米朝首脳会談やFOMC利上げなど、米長期金利に影響しそうな注目イベントが相次ぎましたが、その中で米長期金利は、週後半は緩やかに低下となったのです。

 これはやはり、米長期債が「売られ過ぎ」になっているといった需給などの影響が大きいのではないでしょうか。CFTC統計によると、投機筋の米10年債ポジションは最近にかけて過去最高の売り越しとなっていました≪資料3参照≫。米長期債をさらに売る余地が限られることから、長期債の価格下落、利回り上昇も難しくなったということではないでしょうか。

≪資料2=過去一か月の米10年債利回り≫
 
(出所:ブルームバーグ)

≪資料3=投機筋の米10年債ポジション(2016年-)≫
 
(出所:CFTC統計より作成)

 では、逆に米長期金利が一段と低下に向かう可能性はあるのか。FOMCで利上げを決定した後の米長期金利には一方向に動きやすい傾向がみられます。その一因はポジション調整の本格化の可能性があるのですが、それを参考にすると、上述の米10年債「売られ過ぎ」修正が本格化し、「米10年債の買い戻し→価格上昇・利回り低下」となる可能性はあるのかもしれません。

 ただ一方で、米景気は「絶好調」が続いているようです。先週発表された米5月小売売上高は前月比0.4%のプラスといった事前予想を大きく上回る0.8%のプラスでした。こういった中で、4-6月期の米経済の成長率は5%近くになるといった強気予想もあります。

 このような米経済のファンダメンタルズの好調さからすると、米金利が大きく低下したり、米株が急落するといったことも当面は想定しにくいといったところが、普通の感覚でしょう。

 米ドル/円は、足元で110.3円程度の52週MA(移動平均線)を先週末、再び上回りました≪資料4参照≫。経験的に、一時的な米ドル高に過ぎないなら、52週MAを大きく、長く上回らない程度にとどまるというのが基本です。

≪資料4=米ドル/円と52週MA (2000年-)≫
 
(出所:トムソン・ロイターより作成)

 「長く上回らない」というのは、遅くとも1か月以内に米ドル/円は52週MAを下回るといった言い方に置き換えることもできます。ということは、あくまで一時的な米ドル高に過ぎないなら、遅くとも7月半ばまでに米ドルは52週MAを大きく下回る見通しになりますが、果たしてどうか?

 これまで見てきたように、米長期金利は主に需給の観点から目先上昇にも限度がありそうですが、一方でファンダメンタルズの観点からは大きく下がる感じもしません。そうであれば、そんな米長期金利と相関関係のある米ドル/円も米ドル高値圏での保合いが続くイメージが基本でしょう。

 その上で、上述の52週MAを参考にすると、7月半ばにかけて米ドル安・円高の再開をにらむ、そんな見通しになるのではないでしょうか。(了)

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