今週はこう動く! マーケット羅針盤

2019/02/18 08:58今週の注目通貨(米ドル/円)

◆要約◆
・米株高、円安傾向が続き、NYダウ2万5千ドル、米ドル高・円安も先週は一時111円台乗せ。52週MAを参考にした経験則からすると、一時的な動きならそろそろ限界に近い?!
・先週は米小売売上高など米景気指標が一部急悪化。有力経済学者は「米経済リセッション論」も。株高、円安続くかは、米景気の見極めが重要か。


◆株高、円安は続くのか否か?


 先週の米ドル/円は、週後半反落したものの、一時111円台を記録するなど、米ドル高・円安傾向での推移となりました≪資料1参照≫。これは、NYダウが2万5千ドルを大きく上回るなど、米株高傾向が続いた影響が大きいでしょう≪資料2参照≫。では、そんな株高・円安はさらに続くかについて、今回は考えてみたいと思います。

≪資料1=米ドル/円の日足チャート (2018年12月-)≫
 
(出所:M2JFXチャート)

≪資料2=過去半年間のNYダウ≫
 
(出所:ブルームバーグ)

 株高傾向が続いた中で、一時米株は米景気指標の悪化で急落する場面もありました。とくに、昨年12月の米小売売上高は、事前予想の前月比0.1%増を大きく下回る同1.2%減で、減少率は過去9年で最大といった結果でした。ただその割に、米株は上述のように株高傾向が続きました。
 これは、「政府機関の一部閉鎖の影響で発表が当初予定より4週間遅れた同統計について、実際の消費動向を反映していないとの見方も一部にはある。より最近の消費に関するデータでは、堅調な購買環境が示されている」(2月14日付けブルームバーグ)といった具合に、データの精度を疑問視する見方も影響したのかもしれません。

 今回の「小売売上ショック」が示すように、米景気は悪化に向かい始めているのか、それとも「小売売上ショック」は過大評価すべきではないのか。
 先週は、ノーベル経済学賞受賞の当代を代表する有力経済学者から、米経済のリセッション懸念が表明されました。一人は、ポール・クルーグマン、もう一人はロバート・シラーでした。
 こういった「米経済リセッション懸念」も頭に入れた上で見ると、今回の「小売売上ショック」が示すような米景気悪化の可能性は、警戒する必要があるのではないでしょうか。
 1月FOMCは、その前に開いた昨年12月FOMCの利上げから、予想以上の「ハト派」に豹変したと受け止められました。これは、トランプ政権の圧力など政治介入に屈したのではなく、上述の2人のノーベル経済学賞受賞者の「米経済リセッション懸念」のように、米景気悪化への急転換を懸念した上での「豹変」と考えることも可能でしょう。

 そういった米景気への懸念も尻目に、上述のようにNYダウは先週、2万5千ドルを大きく上回ってきました。これにより、足元で2万4900ドル程度の52週MA(移動平均線)を、3週連続で、最大4%近くと大きく上回りました。

 経験的に、一時的な株高なら、52週MAを1カ月以上といった具合に「長く」、5%以上といった具合に「大きく」上回らない程度にとどまる可能性が高いといえます≪資料3参照≫。ということは、一時的な株高、それを受けた米ドル高・円安なら、そろそろ終わりが近いといった見通しになります

 逆にいえば、このままNYダウが2万6千ドルを大きく超えたり、3月以降も52週MAを上回るような株高が続くなら、米株高トレンドはまだ続いており、その影響で米ドル高・円安も一段と進む可能性が出てくるかもしれません。

 米株高、円安は一時的なのか、まだ途上に過ぎないのか。それを決めるのは、今回見てきたように、米景気がいよいよ悪化に向かい始めているのかどうかの見極めが鍵ではないでしょうか。(了)

≪資料3=NYダウと52週MA (2010年-)≫

 
(出所:トムソン・ロイターより作成)

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