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米ドル/円:市場の注目は米雇用統計に!?

2022/08/05 08:40

【ポイント】
・米雇用統計の結果を受けてFRBの金融政策に対する市場の見方は変化するか
BOC9月に0.75%利上げするとの観測あり。カナダ雇用統計はその観測を強める内容になるか

(欧米市場レビュー)

4日の欧米時間の外為市場では、米ドルが軟調に推移。一時、米ドル/円は132.767円へと下落し、ユーロ/米ドルは1.02483ドル、豪ドル/米ドルは0.69843米ドルへと上昇しました。米国の新規失業保険申請件数が26.0万件と、市場予想の25.9万件よりも弱い結果だったうえ、米国の長期金利(10年物国債利回り)が低下し、米ドルの重石となりました。

BOE(英中銀)0.50%の利上げを行うことを決定。政策金利を1.25%から1.75%へと引き上げました。利上げは6会合連続。0.50%利上げするとの決定は8対1で下され、決定に反対した1人は0.25%の利上げを主張しました。

BOEは声明で、「より持続的なインフレ圧力を抑えるために必要なら、力強く行動する」と表明し、ベイリーBOE総裁は会見で、「次回9月の会合、およびそれ以降の会合であらゆる選択肢を検討する」と発言。今後さらに利上げを行う可能性を示しました。

BOEは一方で、英経済は22年10-12月期にリセッション(景気後退)に入り、リセッションは23年10-12月期まで続くとの見通しを示しました。

※BOEの会合結果や経済見通しについて詳しくは、本日5日の『ファンダメ・ポイント』[0.50%利上げ、英中銀の「陰うつ」な経済見通し]をご覧ください。

(本日の相場見通し)

米国の7月雇用統計が本日発表されます(日本時間21:30)。その結果に市場が反応しそうです。

雇用統計の市場予想は、以下の通りです。
( )は前回6月の結果
・失業率:3.6%(3.6%)
・非農業部門雇用者数:前月比25.0万人増(37.2万人増)
・平均時給:前月比0.3%(0.3%)、前年比4.9%(5.1%)

米FRBは、前回7月26-27日のFOMC(米連邦公開市場委員会)で0.75%の利上げを行うことを決定しました(現在の政策金利は2.25~2.50%)。

市場では「米FRBは今後利上げのペースを落とし、23年にも利下げに転じる」との観測があります。本日の雇用統計が市場予想よりも良好な結果になれば、その観測が後退して米ドルが堅調に推移しそう。米ドル/円は上昇し、ユーロ/米ドルや豪ドル/米ドルは下落する可能性があります。米ドル/カナダドルについては、カナダの雇用統計の結果にも影響を受けると考えられます。

※米ドル/円のテクニカル分析は、本日の『テクニカル・ポイント』[米ドル/円、「130円」下値サポートとなるか]をご覧ください。

***

米雇用統計と同時刻にカナダの7月雇用統計が発表されます。カナダの雇用統計の市場予想は、失業率が5.0%、雇用者数は前月比2.00万人増。失業率は前月の4.9%から若干悪化し、一方で雇用者数はプラスに転じるとみられています(前月はマイナス4.32万人)。

BOC(カナダ中銀)は前回7月13日の政策会合で1.00%の利上げを行うことを決定。BOCの政策金利は現在2.50%です。

BOCは次回9月7日の会合でさらに利上げを行うと市場はみています。市場の金融政策見通しを反映するOIS(翌日物金利スワップ)によると、市場が織り込む9月会合における利上げの確率は、0.50%幅が31.4%、0.75%幅は68.6%です(本稿執筆時点)。カナダの雇用統計が市場よりも良好な結果になれば、0.75%幅の利上げ観測が一段と強まる可能性があり、その場合にはカナダドルの支援材料になりそうです。

八代和也

執筆者プロフィール

八代和也(ヤシロカズヤ)

シニアアナリスト

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