マネースクエア マーケット情報

エリオット波動・宮田レポート(短期アップデート) ※8月2日更新

2022/08/02 10:15

宮田レポートPDF版はこちらから

[日経平均]
【当面の想定レンジ】 27,500~28,460円

[NYダウ] 
【当面の想定レンジ】 32,000~33,300ドル

[ナスダック]
【当面の想定レンジ】 12,000~12,720

[米ドル/円]
【当面の想定レンジ】 126.000~135.000円

[日経平均]
世界金融危機の底値を付けた08年10月以降、日経平均はおよそ4年周期で底入れしており、現在の相場はコロナショック底(20年3月)を起点とする4年サイクルの中にあります。この4年サイクルは、二つの2年サイクル(2年+2年)で構成されており、今年3月から後半の2年サイクルに入っています。今回、新たな2年サイクルは「サード・オブ・サード」と共に始まりました。ここからすると、24年中に日経平均は過去最高値・38,915円(ザラバで38,957円)を更新してもおかしくありません。

【日足・エリオット波動分析】
日経平均は昨年9月来の調整第(2)波を24,681円(3/9安値)で終了し、そこから第(3)波の上昇トレンドに入った可能性が高いとみています。
さらに25,520円(6/20安値)を起点に、第(3)波の第3波「サード・オブ・サード」の上昇が始まった可能性があり、今年後半の株高シナリオが提示されています。7月の日経平均は1408円(5.3%)高となりました。この流れが8月も続くか注目されます。

年初から日経平均の上値は200日MA付近にとどまっていましたが、7月20日以降は200日MA(27,563円、8/1終値時点)を上回る動きが続いています。

8月1日の日経平均予想EPSは2161.86円に上昇。21年11月8日に付けた過去最高水準(2179.25円)の更新が視野に入っています。なお市場予想のEPS平均値(2242円)を基準にすると、PER14~15倍まで買われたときの日経平均は3万1400~3万3600円になります。

なお最近は米ドル/円上昇に急ブレーキがかかっていますが、このことは海外投資家の間に、日本株買い機運を高めるきっかけになるかもしれません。
ドル建て日経平均は、21年10月から13週MAに上値を抑えられ続けてきました。しかし、7月第3週には─この週に海外投資家は日本株を現物先物合計で8856億円買い越しました─13週MAを上回り、ドル建て日経平均の基調転換を示しています。

【時間足・エリオット波動分析】
日経平均は25,520円(6/20安値)からの「アセンディング・トライアングル」(強気パターン)を、マドを空けて上放れました(7/20)。トライアングル上辺(2万7千円処)の突破を契機に、日経平均の上昇が加速しています。

面白いことに、今年上半期(1~6月)の日経平均の終値平均は27,021円であり、トライアングル上辺水準に一致しています。そのような重要な節目を上抜けたことにより、今年下半期高への動きが今後は強まるかもしれません。一方、2万7千円未満の価格帯は今年の買いゾーンといえそうです。

8月1日には日経平均もTOPIXも、約2カ月ぶり高値となりました。短期的にも、6月9日高値の28,389円(TOPIXは1978)を試す局面となりそうです。

28,389~28,460円は、今年最大の注目チャート節目=「ポイント・オブ・レコグニション」といえましょう。
[28,460円]…21年9月高値からの下げ幅に対する61.8%戻り

ポイント・オブ・レコグニションのブレイクをきっかけに、日経平均はいよいよ3万円大台試しを視野に入れる展開となるでしょう。
【8月2日8:08更新】


[NYダウ]

【NYダウ日足&時間足・エリオット波動分析】 
NYダウの1月からの下落には波の重複(オーバーラップ)が目立ちます。オーバーラップが目立つ波動は、衝撃波(impulse waves)ではなく修正波(corrective waves)に分類されます(例外あり)。この見方が正しければ、NYダウの1月高値は「当面の天井」であって、数年にわたるような「大天井」はまだ付けていないことになります。

1月高値(36,952ドル)から「ダブル・ジグザグ」(W-X-Y)による下落は、29,653ドル(6/17安値)を以て終了した可能性がある、とみています。

米10年長期金利は「ヘッド・アンド・ショルダーズ」のネックラインから明確に下放れています。この先は2%割れもあり得るでしょう。このような金利低下基調は、株高のサポート要因でしょう。

8月1日、NYダウは一時32,972ドルまで上昇しました。次は33,303ドル(1月からの下落に対する半値戻り水準)を目指すでしょう。

【オルタナティブ・カウント】
1月高値からの下落フォーメーションは、「トリプル・ジグザグ」(W-X-Y-X-Z)。29,653ドル(6/17安値)からはリバウンド・X波に当たります。3万ドル処を割ると、3番目のジグザグZ波(A-B-C)入りが示唆されるでしょう。
【8月2日 8:21更新】



[ナスダック]

2010年9月以降でナスダックは50カ月MAを月末値で下回っていません。ナスダックの2022年前半のパフォーマンスは30%下落と非常に厳しいものでしたが、それでも50カ月MA(10,800、8/1現在)を維持しています。

米10年実質金利は、当面のピークを6月14日に付けていますが、ナスダックが直近安値を付けた日(6/16)と2日違いです。振り返れば実質金利が史上最低水準(-1.25%)を付けたのは21年11月10日です。そこから日を置かず、21年11月22日にナスダックは史上最高値を付けています。つまり実質金利とナスダックの間に、強い逆相関性の存在が伺えます。

実質金利低下の一方、ナスダックも値を切り上げていく展開は、今後もしばらく続くと予想します。

【ナスダック総合指数日足・エリオット波動分析】
6月16日安値(10,565)を以て、21年高値(16,212)からのA-B-Cパターンによる下落が終わった可能性に注目しています。

7月29日には12,320(6/2高値)を上回り、8月1日には一時12,499と約3カ月ぶり高値となりました。この動きにより、次は12,722を試す動きとなりましょう。
[12,722]…21年11月高値からの下げ幅に対する38.2%戻り水準 

【フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)】 
SOX指数は、1月4日高値(4068)からの調整を終了したとみています。パターンはダブル・ジグザグ((W)-(X)-(Y))です。

8月1日には一時3006まで上昇し約2カ月ぶり高値を付けました。これにより、7月安値からの上昇幅は、3030(3/14安値)から3633(3/29高値)までの上げ幅(603ポイント)より大きくなりました。1月からの下落における最大のカウンター・トレンドが発生したことになります。

さらに7月安値から足元までの上昇は、小波動レベルで5波構成となっています。短期的には3029(1月高値からの下落幅に対する38.2%戻り水準)辺りで上値を抑えられる可能性がありますが、SOX指数の上値試しの展開自体は続く可能性が高いでしょう。
【8月2日8:55更新】


[米ドル/円]


22年上半期の米ドル/円は、22円幅もの大幅な上昇(米ドル高・円安)を演じ、7月には24年ぶり円安水準を更新しました。筆者が描く理想的なシナリオは、「2023年6月頃に1ドル=150-160円を達成する」というものです。なお(A)波(11年10月→15年6月)と、(C)波(21年1月~)が等しく上がるN計算値からは、[152.869円]というターゲットが導かれます。

【月足・エリオット波動分析】 
米ドル/円は102.579円(21/1/6)を起点とする(C)波の上昇トレンド(米ドル高・円安)にあります。この(C)波は8年サイクルに基づき、2023~24年(注)まで続くとみられます。

(C)波は5波動構成((1)~(5))となりますが、今のところ第(3)波まで終了した可能性があります。
7月ローソク足は長い上ヒゲを持つ陰線「流れ星」となり、当面の米ドル/円ピークが確認されました。

注 これまでの円安ピッチは、筆者の想定よりも、半年程度速い印象です。
この点を考慮すると、(C)波の終了の時期も想定より前倒し(22年末~23年前半の期間?)になる可能性があります。

【日足・エリオット波動分析】 
126.354円(5/24)を起点とする、マイナー級第5波「ダイアゴナル・トライアングル」は、139.349円(7/14)で完成し、現在インターミディエイト級の第(4)波の下落(米ドル安・円高)が進行中とみています。

第(4)波の下値ターゲットレンジは、レッサー・ディグリー第4波領域[131.299円―126.354円]です。
ただし第5波のパターンはダイアゴナル・トライアングルですから、第(4)波のターゲットは(控えめにみても)126.354円(5/24)となります。

ところで、第(2)波(21年3月~9月)は複雑なもみ合いパターンでした。
この点に着目すると、第(4)波のパターンはおそらくは単純な形、ジグザグ(A-B-C)のコースを辿る可能性があります(オルタネーション)。

【時間足・エリオット波動分析】 
米ドル/円は想定通り急落しています(8月1日のM2TV「エリオットView」もご覧ください)。

8月2日には、6月16日に付けた131.415円、フィボナッチ比率に基づくサポートレベル131.318円、これらを一気に割り込む動きとなっています。このようなダイナミックな展開は、米ドル/円が現在、小波動レベルの「サード・オブ・サード」局面にあることを示しています。

少なくとも126.354円に達するまでは米ドル安・円高の動きは続くでしょう。
【8月2日9:34更新】


エリオット波動とは
株式・為替動向を予想する心強いテクニカル手法
米国人ラルフ・ネルソン・エリオットが提唱した、今後の株式や為替など市場価格の動向を予想する手法です。相場は5つの上昇波と3つの下降波(合計8つの波)で一つの周期を作るパターンに従って展開するとされます。
このパターンは集団心理によるもので、数分から数十年といった様々な時間軸において観察されます。
フィボナッチ数列、黄金分割比率をチャート分析に初めて導入したのもエリオットです。

宮田直彦

執筆者プロフィール

宮田直彦(ミヤタナオヒコ)

チーフ・テクニカルアナリスト、マネースクエアアカデミア学長

  • 当レポートは、情報提供を目的としたものであり、特定の商品の推奨あるいは特定の取引の勧誘を目的としたものではありません。
  • 当レポートに記載する相場見通しや売買戦略は、ファンダメンタルズ分析やテクニカル分析などを用いた執筆者個人の判断に基づくものであり、予告なく変更になる場合があります。また、相場の行方を保証するものではありません。お取引はご自身で判断いただきますようお願いいたします。
  • 当レポートのデータ情報等は信頼できると思われる各種情報源から入手したものですが、当社はその正確性・安全性等を保証するものではありません。
  • 相場の状況により、当社のレートとレポート内のレートが異なる場合があります。
topへ