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エリオット波動・宮田レポート(短期アップデート) ※7月29日更新

2022/07/29 10:53

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[日経平均]
【当面の想定レンジ】 27,500~28,460円

[NYダウ] 
【当面の想定レンジ】 31,500~33,300ドル

[ナスダック]
【当面の想定レンジ】 11,600~12,600

[米ドル/円]
【当面の想定レンジ】 126.000~137.000円


[日経平均]
世界金融危機の底値を付けた08年10月以降、日経平均はおよそ4年周期で底入れしており、現在の相場はコロナショック底(20年3月)を起点とする4年サイクルの中にあります。この4年サイクルは、二つの2年サイクル(2年+2年)で構成されており、今年3月から後半の2年サイクルに入っています。今回、新たな2年サイクルは「サード・オブ・サード」と共に始まりました。ここからすると、24年中に日経平均は過去最高値・38,915円(ザラバで38,957円)を更新してもおかしくありません。

【日足・エリオット波動分析】
日経平均は昨年9月来の調整第(2)波を24,681円(3/9安値)で終了し、そこから第(3)波の上昇トレンドに入った可能性が高いとみています。
さらに25,520円(6/20安値)を起点に、第(3)波の第3波「サード・オブ・サード」の上昇が始まった可能性があります。これによれば、今年は後半高という見通しになります。

日経平均は7月20日以来、7営業日連続で200日MAを上回っています。今年、日経平均が200日MAを上回るのは終値べースで3回目(ザラバを含めると4回目)ですが、今回は日数的にはもっとも長く200日MAを上回っています。

200日MA(27,561円、7/28終値時点)はまだ下向きですが、日経平均が現水準で推移し続ければ─仮の話です─11月中旬から200日MAは上向きに転じます。

28日の日経平均予想EPSは2151.23円に上昇。21年11月8日に付けた過去最高水準(2179.25円)や市場予想の平均値(2242円)、これらが視野に入ってきました。なお現在の予想EPSを基準にPER14~15倍まで日経平均が買われると、3万~3万2千円に上がる計算です。

7月第3週(7月19日-7月22日)、海外投資家は日本株を現物先物合計で8856億円買い越しました。買い越しは2週ぶりです。

筆者は海外投資家によるセリングクライマックスが、6月第3週(6月13日-6月17日)に起きたとみています(現物先物合計で1兆7156億円売り越し)。6月第4週から7月第3週まで1兆2958億円を買い越してはいますが、まだ買い戻しの域を出ません。海外投資家による日本株再評価の流れが強まるとすれば、それはこれからでしょう。


【時間足・エリオット波動分析】
日経平均は25,520円(6/20安値)からの「アセンディング・トライアングル」(強気パターン)を、マドを空けて上放れました(7/20)。トライアングル上辺(2万7千円処)の突破を契機に、日経平均の上昇が加速しています。7月28日、日経平均は一時28,015円に上昇しました。

面白いことに、今年上半期(1~6月)の日経平均の終値平均は27,021円であり、トライアングル上辺水準に一致しています。そのような重要な節目を上抜けたことにより、今年下半期高への動きが今後は強まるかもしれません。一方、2万7千円未満の価格帯は今年の買いゾーンといえそうです。

日経平均は今月から来月にかけ、今年最大の節目である28,300~28,460円を試す動きとなりそうです。
[28,460円]…21年9月高値からの下げ幅に対する61.8%戻り

この28,460円(28,500円処)ブレイクをきっかけに、日経平均はいよいよ3万円大台試しを視野に入れる展開となるでしょう。
【7月29日8:08更新】


[NYダウ]

【NYダウ日足&時間足・エリオット波動分析】 
NYダウの1月からの下落には波の重複(オーバーラップ)が目立ちます。オーバーラップが目立つ波動は、衝撃波(impulse waves)ではなく修正波(corrective waves)に分類されます(例外あり)。この見方が正しければ、NYダウの1月高値は「当面の天井」であって、数年にわたるような「大天井」はまだ付けていないことになります。

1月高値(36,952ドル)から「ダブル・ジグザグ」(W-X-Y)による下落は、29,653ドル(6/17安値)を以て終了した可能性がある、とみています。

7月28日、米10年長期金利は「ヘッド・アンド・ショルダーズ」のネックラインから、明確に下放れ始めました。チャートパターンからは、米10年金利の今後2%割れもあり得るでしょう。このような金利低下基調は、株高のサポート要因になりそうです。

NYダウは28日に一時32,609ドルまで上昇しました。終値ベースで32,441ドル(1月からの下落に対する38.2%戻り水準)を上回っており、短期的にも、33,303ドル(同半値戻り水準)を目指すでしょう。

【オルタナティブ・カウント】
1月高値からの下落フォーメーションは、「トリプル・ジグザグ」(W-X-Y-X-Z)。29,653ドル(6/17安値)からはリバウンド・X波に当たります。この先3万ドル処を割ると、3番目のジグザグZ波(A-B-C)入りが示唆されるでしょう。
【7月29日 8:44更新】



[ナスダック]

2010年9月以降でナスダックは50カ月MAを月末値で下回っていません。ナスダックの2022年前半のパフォーマンスは30%下落と非常に厳しいものでしたが、それでも50カ月MA(10,698、7/28現在)を維持しています。今後の巻き返しに注目です。

米10年実質金利は、当面のピークを6月14日に付けていますが、ナスダックが直近安値を付けた日(6/16)と2日違いです。振り返れば実質金利が史上最低水準(-1.25%)を付けたのは21年11月10日です。そこから日を置かず、21年11月22日にナスダックは史上最高値を付けています。つまり実質金利とナスダックの間に、強い逆相関性の存在が伺えます。

筆者は、この先は実質金利が徐々に水準を切り下げる展開を予想しています。それに伴い、ナスダックも値を切り上げていく展開となりそうです。

実際のところ、足元ではそのような展開になっています。

【ナスダック総合指数日足・エリオット波動分析】
6月16日安値(10,565)を以て、21年高値(16,212)からのA-B-Cパターンによる下落が終わった可能性に注目しています。

しばらくは上値試しの展開が続くでしょう。引き続き、12,320(6/2高値)への打診を想定しています。12,320を上抜くと、次は12,603(38.2%戻り水準)を目指す展開でしょう。 

【フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)】 
SOX指数は、1月4日高値(4068)からのダブル・ジグザグ((W)-(X)-(Y))による調整を、ちょうど半年で終了したかもしれません。

SOX指数は短期的にも、[2989]を試す局面を迎えています。7月28日高値は2950です。
[2989]…3030(3/14安値)から3633(3/29高値)までの上げ幅(603ポイント)を、2386(7/5安値)に加算することで得られる水準

2990を上回ると、1月からの下落中では最大幅のカウンター・トレンドであることが確認されます。そうなると、SOX指数は一段と上値を試す展開となるでしょう。
【7月29日9:08更新】

[米ドル/円]

22年上半期の米ドル/円は、22円幅もの大幅な上昇(米ドル高・円安)を演じ、7月には24年ぶり円安水準を更新しました。筆者が描く理想的なシナリオは、「2023年6月頃に1ドル=150-160円を達成する」というものです。なお(A)波(11年10月→15年6月)と、(C)波(21年1月~)が等しく上がるN計算値からは、[152.869円]というターゲットが導かれます。

【月足・エリオット波動分析】 
米ドル/円は102.579円(21/1/6)を起点とする(C)波の上昇トレンド(米ドル高・円安)にあります。この(C)波は8年サイクルに基づき、2023~24年(注)まで続くとみられます。

(C)波は5波動構成((1)~(5))となりますが、今のところ第(3)波まで終了した可能性があります。
なお7月ローソク足は、このままだと長い上ヒゲを持つ陰線「流星」となり、それは当面の米ドル/円ピークを暗示します。

注 これまでの円安ピッチは、筆者の想定よりも、半年程度速い印象です。
この点を考慮すると、(C)波の終了の時期も想定より前倒し(22年末~23年前半の期間?)になる可能性があります。

【日足・エリオット波動分析】 
126.354円(5/24)を起点とする、マイナー級第5波「ダイアゴナル・トライアングル」は、139.349円(7/14)で完成した可能性が高いでしょう。この見方通りなら、現在インターミディエイト級の第(4)波の下落(米ドル安・円高)が進行中です。

第(4)波の下値ターゲットレンジは、レッサー・ディグリー第4波領域[131.299円―126.354円]です。第5波のパターンがダイアゴナル・トライアングルという見方が正しければ、第(4)波のターゲットは(控えめにみても)126.354円(5/24)となります。

ところで、第(2)波(21年3月~9月)は複雑なもみ合いパターンでした。
この点に着目すると、第(4)波のパターンはおそらくは単純な形、ジグザグ(A-B-C)のコースを辿る可能性があります(オルタネーション)。

【時間足・エリオット波動分析】 
7月22日、米ドル/円はダイアゴナル下辺からの下放れが確認されました。

足元では、フィボナッチ比率の第1サポート[134.385円]まで下げています。仮にこの辺りでいったん下げ止まるようなら、短期的に135円台半ば~137円へのリバウンドがありそうです。

一方、このまま水準を切り下げていく場合は、[132.851円]や[131.318円]などが、フィボナッチ比率に基づくサポートレベルです。

これらサポートレベルは第(4)波の最終着地点の候補ということではありません。
最終的には126.354円へ向けた米ドル安・円高の動きを想定しています。
【7月29日9:21更新】


エリオット波動とは
株式・為替動向を予想する心強いテクニカル手法
米国人ラルフ・ネルソン・エリオットが提唱した、今後の株式や為替など市場価格の動向を予想する手法です。相場は5つの上昇波と3つの下降波(合計8つの波)で一つの周期を作るパターンに従って展開するとされます。
このパターンは集団心理によるもので、数分から数十年といった様々な時間軸において観察されます。
フィボナッチ数列、黄金分割比率をチャート分析に初めて導入したのもエリオットです。

宮田直彦

執筆者プロフィール

宮田直彦(ミヤタナオヒコ)

チーフ・テクニカルアナリスト、マネースクエアアカデミア学長

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