市場調査部レポート

2017/10/27 12:07【マンスリー・アウトルック(2017/11)】『黄金の180日ルール』の季節が到来!

― 2017年11月の為替相場展望 ―

《相場環境》

11月は月初めに米英の金融政策会合がある。米FRB議長の後任人事も注目されるところ。月末が接近するにつれて、米税制改革や予算などに関する政権と議会との交渉が相場材料になりそう。欧州では引き続き政治情勢が不安定。反EUの動きが強まれば、ユーロにとってマイナスか。

<主要通貨の動向>
・【全体観・米ドル】『黄金の180日ルール』の季節が到来!
・【ユーロ】ユーロ/円、下方硬直性相場が継続しそう
・【英ポンド】英ポンド/円、11月も上昇トレンドが継続しそう

<資源国・新興国通貨の動向>
・【豪ドル】豪ドル/米ドルは上値が重い展開が続きそう。11月15日の賃金コスト指数に注目
・【NZドル】保護主義的な政策などへの懸念を背景に、NZドルには下押し圧力が加わりやすい地合い
・【加ドル】BOCは利上げをいったん中止、追加利上げに慎重な姿勢を示す
・【トルコリラ】トルコと米国の二国間関係や米ドルの動向に影響を受けやすい状況
・【南アフリカランド】南アフリカの格付けのゆくえは!? 政局にも注意

◆主要経済指標・イベント


≪相場環境≫

◆米英の金融政策会合
11月は月初めに米英中銀の政策会合が予定されています。BOEは利上げ、FRBは据え置きがメインシナリオ。

10月31日-11月1日の米FOMCでは現状維持が決定されそうです。10月26日時点で、FFレート(政策金利)先物が織り込む利上げの確率は15%程度に過ぎません。12月のFOMC(同じくFFレート先物が織り込む利上げ確率は80%強)に向けて利上げの示唆があるかがポイントです。
また、トランプ大統領が近々発表する次期FRB議長に関する思惑が相場材料になるかもしれません(10/25付シナリオレポートをご参照)。

動きがありそうなのは、2日のBOE(英中銀)のMPC(金融政策委員会)です。10月26日時点のOIS(翌日物金利スワップ)には、利上げが90%近い確率で織り込まれています。仮に、利上げが見送られれば英ポンドは下落しそうです。利上げが実施された場合、カーニー総裁が会見で「次の一手」に関して何を語るかが注目されそうです。

◆米税制改革協議は佳境へ
11月上旬には、トランプ大統領が、日本(5-6日)、韓国(7日)、中国(8-9日)などアジアを歴訪します。北朝鮮への対応が最大の注目点ですが、通商や通貨政策についても何らかの材料が出るかもしれません。

トランプ大統領がASEAN首脳会議(10-14日)から帰国すると、12月8日の予算とデットシーリング(債務上限)の期限に向けて、税制改革や予算等に関して議会との協議が佳境を迎えそうです。減税への期待が後退したり、シャットダウン(政府機関閉鎖)やデフォルト(債務不履行)の懸念が高まったりすれば、米株や米ドルにとってはネガティブな材料となりそうです。

◆欧州政治情勢は引き続き不安定
スペインでは、カタルーニャ州の独立問題が燻(くすぶ)り続けています。カタルーニャ州が明確に独立を宣言する、中央政府が同州の自治を停止する、それらが騒乱を招くなどの事態に発展すれば、ユーロの下落材料となりそうです。

オーストリアでは、10月15日の総選挙の結果を受けて、第1党の国民党が第3党の極右、自由党との連立交渉を開始しました。親EUであることを最大要件としており、クリスマスまでの政権樹立を目指しているようです。

ドイツでも、9月24日の総選挙の結果を受けて、CDU(キリスト教民主同盟)のメルケル首相が、FDP(自由民主党)と緑の党との3党連立の交渉を進めています。財政と予算、税制に関して、暫定合意に達した模様ですが、完全合意にはまだしばらく時間がかかりそうです。

<チーフエコノミスト 西田明弘>


<主要通貨の動向>

【全体観・米ドル】 『黄金の180日ルール』の季節が到来!

今年もこの季節がやって来ました。“この”とは、季節的なアノマリー(※)である、【黄金の180日(=半年)ルール】、ないしは【ハロウィン効果】のことを示し、具体的には『10月末買い、(翌年)4月末売り』のことで、そのプラスリターン率の高さから“究極のアノマリー”とも呼ばれています。(※ 「アノマリー」:マーケットにおいて、はっきりとした理論的根拠を持つ訳ではないものの、よく当たるかもしれないとされる経験則や傾向・パターンのこと)

当然、すべての通貨ペアや投資銘柄がそのアノマリーに当てはまる訳ではなく、また、毎年必ずワークする手法というものではないものの、投資の鉄則とも言える『(投資とは)確率の高い方にbetするゲーム』(bet:賭ける、乗る)という基準に従えば、一見する価値はあるのではないかと考えます。以下、日経225、NYダウ、米ドル/円、豪ドル/円、NZドル/円、そして英ポンド/円の6銘柄の2000年以降における『10月末買い、4月末売り』の勝敗表(注)をご覧ください。(注:該当年の10月最終日終値レートを「始値」、翌年4月最終日終値レートを「終値」とした場合、陽線引けを「勝ち」、陰線引けを「負け」としています。)



上図より、2000年以降17年間の勝敗および勝率は、高い方から記述すると、NYダウ:14勝3敗(.823)、豪ドル/円・NZドル/円:13勝4敗(.764)、日経225・米ドル/円・英ポンド/円:12勝5敗(.705)という結果に。

さらにそのタームを長くし、1990年以降27年間の勝敗および勝率を同様に並べてみると、NYダウ:24勝3敗(.888)、豪ドル/円・米ドル/円:19勝8敗(.703)、日経225:18勝9敗(.666)、NZドル/円:17勝10敗(.629)、英ポンド/円:15勝12敗(.555)という結果になっています。

これらより、NYダウの『10月末買い、4月末売り』の勝敗および勝率は、他の銘柄と比べても際立って高くなっていることが分かります。そんな中、通貨ペアの中では豪ドル/円が相対的に高い勝率となっていることも見て取れます。以下、豪ドル/円の『10月末買い、4月末売り』を示した月足チャート(期間:1990/1-2017/10)をご覧ください。

前述の通り、1990年以降27年間で『10月末買い、4月末売り』においてプラスリターンとなった回数が19回、マイナスリターンとなった回数が8回、つまり19勝8敗(.703)となっており、同期間における総獲得値幅※は+67.58円となっています。(※ 総獲得値幅:1990年以降の「4月終値レート」-「10月終値レート」を累計した数値のこと。)

繰り返しながら、この手法(『10月末買い、4月末売り』)は絶対の法則ではないことを理解していただいた上で、『(投資とは)確率の高い方にbetするゲーム』であること、そして、『(相場とは)傾向・パターン・クセなどを見つけ出すゲーム』であることに立脚し、当該季節的アノマリーをご参考にしていただければ幸いです。(詳細部分については、26日FXマーケット・スクウェア「今年もこの季節がやって来た!『黄金の180日ルール』について」もご覧ください。[音声にはお気を付けください])

閑話休題。11月の米ドル/円のトレンドおよびコアレンジを勘案する上で、4つのテクニカル指標(スパンモデル®・ボリンジャーバンド・パラボリック・DMI)を使った週足チャートを見ていきたいと思います。以下、米ドル/円・週足・スパンモデル®+21週ボリンジャーバンド+パラボリック+DMIをご覧ください。

上図チャートの各メルクマールを確認すると、1) 21週MA(21週移動平均線)が横向きとなっていること、2) 遅行スパンがローソク足と絡み合う形状となっていること、3) ローソク足が青い雲(=“買い”の雲)の上方にあること、4) パラボリック・SAR(ストップ・アンド・リバース)がローソク足の下方で点灯していること、そして、5) DMI(方向性指数)において、+DI>-DIとなり、ADXが右肩上がり形状になっている(上図赤丸印)ことから、現状の米ドル/円は、下方硬直性を伴う【横ばい基調】(レンジ相場)主体の展開が継続していることが分かります。

上図チャートから勘案する喫緊の重要ポイントは、「遅行スパンの動向」「7月高値(114.46円)」

これからの時間帯において、遅行スパンが直近ローソク足に対して明確に上放れするような動きとなった場合は、上昇モメンタムがさらに強まる可能性もありそうです。

また、目先の抵抗ラインと目される「7月高値」(=114.46円、上図赤三角印)を突破した場合は、上昇フローへのトリガー(引き金)となる可能性も。その場合は、今年3月に付けた高値レベルである115円台ミドルを試す展開となりそうです。

一方で、遅行スパンが再度ローソク足に絡み合う形状となった場合や、114.46円ブレークが失敗した場合は、レンジワーク中心の展開となり、先行1スパン(≒110.80円)付近までの下押しフローも考慮すべきでしょう。

<チーフアナリスト 津田隆光>

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【ユーロ】 ユーロ/円、下方硬直性相場が継続しそう

以下、ユーロ/円・週足・スパンモデル®+21週ボリンジャーバンド+パラボリック+DMIをご覧ください。

上図チャートの各メルクマールを確認すると、1) 21週MA(21週移動平均線)が右肩上がりとなっていること、2) 遅行スパンがローソク足の上方にあること、3) ローソク足が青い雲(=“買い”の雲)の上方にあること、4) パラボリック・SAR(ストップ・アンド・リバース)がローソク足の下方で点灯していること、そして、5) DMI(方向性指数)において、+DI>-DIの状態となっている (上図赤丸印)ことから、当面のユーロ/円は緩やかな上昇トレンドが継続しそうです。

上図チャートより、ボリンジャーバンド・±2σラインが21週MAに対してパラレルに推移していること、また、ローソク足がボリンジャーバンド・+1σラインと同+2σラインの間で推移する【上昇バンドウォーク】となっていること、そして、先行1スパンが右肩上がりとなることで、青色の雲が分厚い形状となり得ていることから、下方硬直性相場が継続することを示唆しています。

11月におけるユーロ/円の予想コアレンジは、先行1スパンとボリンジャーバンド・+2σラインの間のゾーンである【129.90-135.70円】となりそうです。

<津田>

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【英ポンド】 英ポンド/円、11月も上昇トレンドが継続しそう

以下、英ポンド/円・週足・スパンモデル®+21週ボリンジャーバンド+パラボリック+DMIをご覧ください。

上図チャートの各メルクマールを確認すると、1) 21週MA(21週移動平均線)が右肩上がりとなっていること、2) 遅行スパンがローソク足の上方にあること、3) ローソク足が青い雲(=“買い”の雲)の上方にあること、4) パラボリック・SAR(ストップ・アンド・リバース)がローソク足の下方で点灯していること、そして、5) DMI(方向性指数)において、+DI>-DIの状態となっている (上図赤丸印)ことから、当面の英ポンド/円は、ユーロ/円同様、緩やかな上昇トレンドが継続しそうです。

上図チャートより、ボリンジャーバンド・±2σラインが21週MAに対して拡張(エクスパンション)する動きとなっていること、また、ローソク足がボリンジャーバンド・+1σラインと同+2σラインの間で推移する【上昇バンドウォーク】となっていることから、下方硬直性相場が継続しそうです。

先行1スパン(≒146.00円)付近では強いサポートの力が働くことが想定できるため、仮に、下押し局面があったとしても、概ね同スパン付近をメドとする押し目買いがワークしそうです。

11月における英ポンド/円の予想コアレンジは、先行1スパンとボリンジャーバンド・+2σラインの間のゾーンである【146.00-152.80円】となりそうです。

<津田>


<資源・新興国通貨の動向>

【豪ドル】 豪ドル/米ドルは上値が重い展開が続きそう。11月15日の賃金コスト指数に注目

豪ドル/米ドルは10月27日に3か月半ぶりの安値をつけました。RBA(豪中銀)とFRB(米連邦準備制度理事会)の金融政策の方向性の違い(RBA→据え置き、FRB→利上げ方向)を背景に、豪ドル/米ドルには下押し圧力が加わりやすい地合いです。こうした状況のなか、豪州の7-9月期 CPIや基調インフレ率が弱かったことで、豪ドル/米ドルへの下押し圧力がさらに強まりました。

豪州の7-9月期CPIは前年比+1.8%と、市場予想(+2.0%)に反して4-6月期の+1.9%から上昇率が鈍化。RBAのインフレ目標の下限である+2%を2四半期連続で下回りました。一方、RBAがCPIとともに重視するとされる基調インフレ率(トリム平均と加重中央値の平均値)は前年比+1.85%。4-6月期の+1.80%からわずかに加速したものの、市場予想の+2.0%を下回りました。

市場の関心は、各国の金融政策に向きがちです。そのため、市場のRBAとFRBの金融政策の先行きに対する見方が変化しなければ、豪ドル/米ドルは今後も上値が重い展開になりそうです。豪ドル/米ドルが上昇傾向に転じるには、RBAの利上げ観測が高まるか、FRBの利上げ観測が後退する必要がありそうです。

RBAが利上げを検討し始めるには、賃金の伸びが加速する必要がありそうです。RBAは賃金の伸びの低さを懸念しているためです。豪州の7-9月期の賃金コスト指数が11月15日に発表されます。その結果が豪ドルの動向に影響を与える可能性があり、注目です。賃金コスト指数(賞与除く時給ベース)は今年4-6月期に前年比+1.9%と、1-3月期に続いて過去最低の伸びを記録しました。

<シニアアナリスト 八代和也>

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【NZドル】 保護主義的な政策などへの懸念を背景に、NZドルには下押し圧力が加わりやすい地合い

NZドル    /米ドルは10月27日に5か月半ぶりの安値を記録。NZドル/円も26日に5か月ぶりの安値を付けました。NZドル下落の背景として、NZの新政権が保護主義的な政策をとるのでは?との懸念や、RBNZ(NZ中銀)の責務が変更される可能性があることが挙げられます。

アーダーン新首相(労働党)は10月26日、移民の受け入れ人数を現在の7万人超から最大で3万人減らすと発表。外国人によるNZ国内の中古住宅の投機目的での購入を禁止できるようにTPP(環太平洋経済連携協定)の再交渉を求める方針も示しました。一方、労働党と連立を組むNZファースト党は移民の受け入れを大幅に減らすことを主張し、TPPには反対の立場です。

アーダーン首相は10月24日、RBNZの責務変更に言及。「準備銀行法を見直し、改正することを計画している」と述べ、「見直しには雇用や物価安定も含まれるだろう」と語りました。RBNZの現在の責務は“物価安定”のみです。労働党はそれに“雇用の最大化”を加えることを提案しています。市場では、雇用の最大化が責務に加われば、RBNZの利上げのハードルが上がるとの見方があります。

新政権による保護主義的な政策やRBNZの責務変更への懸念が払しょくされなければ、NZドルには下押し圧力が加わりやすい地合いが続くとみられます。現時点でNZドルが反発傾向に転じるケースとしては、対米では米ドルの売り材料、対円では円の売り材料が提供された場合かもしれません。

<八代>

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【加ドル】 BOCは利上げをいったん中止、追加利上げに慎重な姿勢を示す

BOC(カナダ中銀)は10月25日、政策金利を1.00%に据え置くことを決定。今年7月、9月と2会合連続で実施した利上げをいったん休止しました。

声明では、BOCが追加利上げに慎重なことが示唆されました。

声明は、カナダ経済について、「4-6月期のGDP成長率は予想以上に力強く、より幅広い業種や地域に広がった」と評価しつつ、成長率は今年下半期により持続可能なペースへと鈍化し、今後2年間にわたって潜在成長率近くにとどまると予想。実質GDP成長率は2017年が+3.1%、2018年が+2.1%、2019年が+1.5%との見通しを示しました。

BOCはカナダドル高の影響について言及。最近のカナダドルの上昇によって、「インフレ率が2%に上昇する時期が7月時点の予想よりも若干後ずれする」と指摘するとともに、「輸出の伸びがいくぶん鈍化する可能性がある」としました。

金融政策に関しては、「時間とともに、必要となる金融刺激策が減少する可能性が高い」とし、追加利上げに言及する一方、「将来の政策金利の調整には慎重を期す」と表明。「金利に対する経済の感度、経済の能力の変化、賃金の伸びとインフレの両方のダイナミクスを評価するため、BOCは今後発表されるデータに導かれる」と、利上げのタイミングは今後の経済指標次第としました。

声明が追加利上げに慎重とも受け取れる内容になったことで、市場では追加利上げ観測が後退し、声明発表後に加ドルが下落しました。BOCの利上げ観測の後退は、今後もカナダドルの上値を抑える要因となりそうです。

<八代>

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【トルコリラ】 トルコと米国の二国間関係や米ドルの動向に影響を受けやすい状況

トルコリラは今月(10月)、対米ドルで今年1月以来、対円で4月以来の安値をつけました。トルコリラが下落した背景に、トルコリラのマイナス材料に加え、米ドルのプラス材料が提供されたことも挙げられます。

トルコリラのマイナス材料は、トルコと米国の二国間関係が悪化するとの懸念が高まったことです。米国とトルコの双方が10月8日、非移民のビザを無期限に停止すると発表。トルコ政府は昨年7月のクーデター未遂事件の首謀者と断定するギュレン師の身柄を引き渡すように米国に繰り返し求め、米国がそれを拒否していることで、両国の関係が悪化していました。こうした状況のなかで、ビザの発給を双方が停止したことで、市場ではトルコと米国の関係が一段と悪化するとの懸念が高まりました。

また、トルコの現地紙が10月21日、米国が対イラン制裁違反でトルコの6銀行に多額の制裁金を課す可能性があると伝えました。トルコ当局はこの報道を否定し、米財務省も何らかの意向や対応方針を伝えていないと否定したものの、二国間関係悪化への懸念が一段と高まり、トルコリラの重しとなりました。

一方、米ドルのプラス材料は、米国の税制改革への期待感やFRB(米連邦準備制度理事会)の次期議長に現在のイエレン議長よりもタカ派的な人物が指名されるのでは?との観測が挙げられます。

トルコ経済の状況やTCMB(トルコ中銀)の金融政策スタンスは、トルコリラの下支え要因となる可能性があります。トルコのGDP成長率は昨年7-9月期に前年比マイナス1.3%へと落ち込んだものの、その後、10-12月期が+3.5%、今年1-3月期が+5.0%、4-6月期が+5.1%と、トルコ経済は持ち直し傾向にあります。TCMBは10月26日の会合で、後期流動性貸出金利と3つの主要政策金利をすべて据え置く一方、引き続き追加利上げに含みを持たせました。

ただ、市場の関心は現在、トルコ経済やTCMBの金融政策よりも、トルコと米国の二国間関係や米FRBの次期議長人事の方に向いています。こうした状況では、トルコリラが反発傾向に転じるには、トルコと米国の二国間関係が改善に向かうか、あるいは米ドルの売り材料が必要と考えられます。トルコリラが対米ドルで反発すれば、それにけん引されて対円も上昇する可能性があります。

<八代>

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【南アフリカランド】 南アフリカの格付けのゆくえは!? 政局にも注意

格付け会社のS&Pとムーディーズが11月24日に南アフリカの自国通貨建て国債の格付けを発表する予定です。南アフリカの長期債務の格付けについては、外貨建てが大手格付け会社3社のうち、2社(S&Pとフィッチ)がジャンク(投機的)。一方、自国通貨建ては3社のなかでフィッチのみがジャンクであり、S&Pとムーディーズはいずれも投資適格級最低の格付けです。ただし、S&Pとムーディーズともに自国通貨建ての格付け見通しは「ネガティブ(引き下げ方向)」。市場では今回の見直しで格下げが行われる可能性が懸念されています。

南アフリカの自国通貨建て債の発行残高は外貨建ての約10倍。そのため、ジャンクに格下げされた場合の影響は、外貨建てよりも自国通貨建ての方が大きいとみられます。S&Pとムーディーズの両社が自国通貨建て債をジャンクへと格下げすれば、南アフリカから最大120億ドルの資金が流出する可能性も指摘されています。

S&Pとムーディーズの両社とも格付けを引き下げなければ、南アフリカランドにとって支援材料となりそうです。一方で、少なくとも1社が格下げした場合、ランドには下押し圧力が加わる可能性があります。2社とも格下げした場合、下押し圧力はかなり強くなる可能性もあります。

また、与党ANC(アフリカ民族会議)の党首選が12月に行われる予定です。南アフリカの政局にも注意が必要でしょう。事実上の次期大統領を決める党首選はラマポーザ副大統領とAU(アフリカ連合)の委員長を務めたドラミニ・ズマ氏(大統領の元妻)の一騎打ちとの見方があります。

<八代>


※当レポートは、投資や運用等の助言を行うものではありません。また、お客様に特定の商品をお勧めするものでもありません。

※当レポートに記載する売買戦略はテクニカル指標その他を基に客観的に判断しているものであり、相場の行方を決定付けるものではありません。最終的な投資判断はご自身の意思判断によりお取引いただきますようお願いいたします。

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