市場調査部レポート

2016/11/04 14:14運命の11・8!ブラックスワン到来に要警戒!

【全体観・米ドル】運命の11・8!ブラックスワン到来に要警戒!
【ユーロ】ユーロ/円、ビッグトレンド発生の可能性も
【ポンド】ポンド/円、戻り売りポイントを探す展開に?
【豪ドル】鉄鉱石価格が半年ぶり高値、今後材料視される可能性あり
【NZドル】RBNZは0.25%利下げか。声明や金融政策報告に注目!
【トルコリラ】米大統領選挙の影響を受けそう
【南アフリカランド】ゴーダン財務相留任なら、ランドは底堅い展開か


【相場環境】 そして、米大統領選挙の投票日がやってくる!

11月8日に米大統領選挙の投開票があります。東海岸とハワイ州では6時間の時差があるため、投票時間は日本時間(以下同じ)の8日午後8時から9日午後2時までと、長丁場になります。そして、9日午前9時に東海岸の投票が終了し、直後から出口調査の結果が順次出始めます。それらを基に主要メディアが州ごとの勝敗を判定します(接戦の場合は公式結果を待つ場合も)。

早ければ9日午後1時ごろに各メディアがどちらかの候補に「当確」を出します。メディア報道や公式結果を受けて、それぞれの候補が勝利宣言か敗北宣言を行い、それをもって次期大統領が決まります。ただし、接戦が続けば、結果が出るまでに数日から数週間を要するケースも出てきます。

その後、12月19日に選挙人による形式だけの投票があり、2017年1月6日に下院が選挙人の投票結果を承認。そして、新しい正副大統領が就任するのは1月20日です。

今回の選挙戦では混乱が続いており、投票日までに、あるいはそれ以降も、強烈なサプライズが飛び出す可能性を否定することはできないでしょう。1月20日に、クリントン氏でなく、トランプ氏でもない人物が「宣誓」を行っている可能性もゼロではないかもしれません。

大統領選挙とともに注目されるのは議会選挙です。下院は全435議席が改選されます。現有勢力は共和党が247、民主党が186、空席が2です。民主党が健闘しても、議席の過半数を取るのは難しそうです。

一方で、上院は全100議席のうち1/3にあたる34議席が改選されます。現有勢力は共和党が54、民主党が46です。改選されるのは共和党24、民主党10と、圧倒的に共和党が多く、民主党が過半数を取る可能性がかなりあるようです。ただし、上院だけに認められている野党の審議妨害(フィリバスター)を阻止できる60議席以上を獲得するのは難しそうです。

*********
選挙結果のシナリオと予想されるマーケットの反応は以下の通りです(10/28付「マンスリー・アウトルック」より一部加筆・修正)。

シナリオ1:民主党クリントン候補が圧勝し、議会でも民主党が躍進するケース
「トランプ大統領誕生」リスクの消滅を市場は好感するでしょう。不確実性が低下し、市場ではリスクオンが基本になります。ドルやドル資産が買われるでしょう。ただし、「クリントン勝利」は(足元で下がったとはいえ)高い確率で織り込まれているとみられるので、市場の反応は限定されるかもしれません。

そして、比較的早い段階で、市場の関心は「クリントン大統領」の政策に向けられるでしょう。企業より労働者、富裕層より中間層や貧困層、グローバルより内向きを強く意識した政策であるため、経済成長は二の次になるかもしれません。それらはドルやドル資産を買いにくくする材料となりそうです。

民主党が議会両院を取れば、クリントン氏の政策の実現性は相当に高まるでしょう。上院だけの場合でも、大統領の指名人事の承認や条約批准の権限があるため、政権運営は比較的スムーズかもしれません。

シナリオ2:クリントン候補が辛勝し、議会の勢力に変化がないケース
初期反応は基本的にシナリオ1と同じようなものでしょう。ただし、「クリントン大統領」の政権運営に関しては、シナリオ1よりも不透明感が強いかもしれません。議会共和党がクリントン氏の左寄りの政策をことごとく葬り去る可能性もあります。市場は政策の実現性を測るために、クリントン政権の閣僚人事や、議会共和党との関係を吟味することになりそうです。

「分断された政府」の下では、民主党と共和党が合意できる中道的な政策しか実現しないため、市場が最も望むのはこのシナリオかもしれません。ただし、予算交渉などにおいて政府の「機能不全」が市場の波乱要因になるケースは出てくるかもしれません。

シナリオ3:共和党トランプ候補が勝利するケース
可能性は低いが、実現した場合の影響が大きい「テールリスク」と言えます。クリントン勝利の場合でも、結果判明が遅れれば、「テールリスク」が意識されて、市場は動揺するかもしれません。「トランプ大統領」が誕生すれば、ドルやドル資産(+メキシコやカナダの通貨)は大きく売られる可能性があります。

ただし、トランプ大統領が実務家の側面を打ち出すならば、市場は次第に落ち着くでしょう。トランプ氏が主張している減税やインフラ投資は経済成長を高める政策であり、議会の協力を得てそれらが現実味を帯びれば、ドルやドル資産は大きく買われる(買い戻される)可能性があります。いずれにせよ、「トランプ大統領」の下では市場のボラティリティ(変動)は高まりそうです。<チーフエコノミスト 西田明弘>


【全体観・米ドル】 運命の11・8!ブラックスワン到来に要警戒!

[ドル/円、来週のトレンドおよびコアレンジ予想]
○ドル/円:戻り売り相場101.20-105.00円(ワイドレンジ:99.70-105.80円)

【相場環境】にもある通り、いよいよ迫る11月8日米大統領選挙

先月19日の第3回大統領候補TV討論会後の世論調査では、クリントン氏の圧勝結果となり、女性蔑視発言やその他諸々の問題発言のあるトランプ氏の劣勢は誰の目にも明らかであった最中、10月28日金曜日のNY時間引け間近(東京時間29日土曜日未明)にメガトン級のビッグ・ニュースが飛び込んできました。

FBI(米連邦捜査局)がクリントン氏の私用メール問題を見直すと発表し、7月に訴追を見送ったこの問題を別件捜査で再度俎上に載せ、クリントン氏が削除していた「私事に関するメール」に機密情報が含まれていたのか否かを再確認するとのこと。まさに“ヒラリー・ショック”となり得ました。

今回、FBIの捜査対象となるメールは約65万件に上るとのことですが、うち数千件がクリントン氏の私用サーバーでやり取りされており、一部情報では11月8日の大統領選挙当日までに「シロ」か「クロ」かが明らかになるとこのこと。仮にこれが選挙前に明らかになれば灰神楽が立ったような状態になることは必至。

そこで、クリントン氏が「隠蔽工作」や「証拠隠滅」または「作為的な捜査妨害」が認められた場合は、“第2のウォーターゲート事件※”となる可能性もあり、仮にクリントン氏が当選した場合でも、R.ニクソン大統領に続き史上2人目の任期途中での辞任に追い込まれる可能性も。(※1972年6月に起こった、ワシントンD.C.のウォーターゲート・ビルにある民主党本部で起きた盗聴侵入事件に始まる米政治スキャンダル。1974年8月にR.ニクソン大統領が引責辞任。)

このような状況下、『クリントン氏支持者の7%も含め、投票を予定している有権者の約3分の1が今回の問題発覚により、クリントン氏に投票する可能性が低下』(ABC/ワシントンポスト調査)、『態度未決定者の多くはトランプ氏支持か』(WSJ)といった情報も。

図らずもトランプ氏にとっては、相手方のオウンゴールで奇跡的な大逆転勝利の可能性も見えてきた訳ですが、マーケットにとっては不透明感アップに伴う【ブラックスワン・イベント】*になる可能性も。(*ブラックスワン:マーケットにおいて、事前に殆ど予測できず、起きた時の衝撃度合いが大きい事象のこと。)

ちなみに、“天才データアナリスト”として名高い、ネイト・シルバー氏(注)の「FiveThirtyEight」(http://projects.fivethirtyeight.com/2016-election-forecast/)というサイトにおける、クリントン氏・トランプ氏の11/4時点でのそれぞれの勝利予測確率は66.9%:33.0%となっており、クリントン氏がほぼダブルスコアで優位となっています。(注:選挙学とセイバーメトリクス[野球における統計学分析]を応用し、将来の結果を予測する統計学者。2009年のタイム誌において「世界で最も影響力のある100人」の1人に選出される。)

しかしながら、先の“ヒラリー・ショック”が取り沙汰されてからのこの数値は、日を追うごとにクリントン氏:低下、トランプ氏:上昇となっており、残り4日のうちに新たな材料が出た場合は、拮抗ないしは逆転の可能性もゼロではありません。

折しも、クリントン一家が主催するクリントン財団が新たにFBIの捜査対象になっているとの報道もあり、11月8日の本選挙における帰趨は依然不透明と見た方がよさそうです。

米大統領選挙と想定できるトランプ・リスクについての詳細は、僭越ながら筆者も出演している動画『FX マーケットスクウェア』(http://m2tv.m2j.co.jp/fxmarketsquare/20161103.html ※URLをクリックすると音声が出ますのでご注意ください)において、「迫る!米大統領選挙 “トランプ・リスク”の可能性は?」でも解説していますので、よろしければそちらもご確認ください。

閑話休題。今後の動きを確認するため、以下、ドル/円・週足・ボリンジャーバンド(21週)+スパンモデル®+DMIをご覧ください。



 上記チャートより、1) 21MA(21週移動平均線)が右肩下がりであること、2) 遅行スパンがローソク足の下方に位置していること、3) ローソク足の上方に抵抗帯の“雲”があることから、上方硬直性の強い下降トレンドが継続していることが見て取れます。

その他メルクマールでは、トレンドの方向性を示唆するDMIの+DIと-DIが接近していること、また各ボリンジャーバンド(シグマライン)が21MAに向かって収縮(スクイーズ)の動きを見せていることから、仮に+DIと-DIがクロスした後、-DI>+DIの乖離が広がることがあれば、ボリンジャーバンドの拡張(エクスパンション)とともに、大きな下落トレンドが発生する可能性も考慮に入れておいた方がよさそうです。

足もとの重要テクニカルポイントは、21MAラインである102.74円レベル。当該ラインがサポートとなる可能性がある一方で、当該ラインを下抜けした場合は、-1σライン(≒101.20円)付近までの下押しとともに、【ブラックスワン・イベント】の示現(=11月8日、トランプ大統領誕生)によっては、-2σライン(≒99.70円)付近までの下押しを考慮した方がいいかもしれません。<チーフアナリスト 津田隆光>


【ユーロ】 ユーロ/円、ビッグトレンド発生の可能性も

[ユーロ/円・ユーロ/ドル、来週のトレンドおよびコアレンジ予想]
○ユーロ/円:戻り売り相場112.90-115.70円(ワイドレンジ:111.50-117.10円)
○ユーロ/ドル:レンジ相場1.0900-1.1240ドル

以下、早速ですがユーロ/円・週足・ボリンジャーバンド(21週)+スパンモデル®+DMIをご覧ください。



上記チャートより、1) 21MA(21週移動平均線)が右肩下がりであること、2) 遅行スパンがローソク足の下方に位置していること、3) ローソク足の上方に抵抗帯の“雲”があることから、ドル/円同様、上方硬直性の強い下降トレンドが継続していることが見て取れます。

その他メルクマールでは、トレンドの方向性を示唆するDMIの+DIと-DIがクロスしていること、また各ボリンジャーバンド(シグマライン)が21MAに向かって大いに収縮(スクイーズ)の動きを見せていることから、大きなトレンドが発生する前段階と捉えることが可能です。

仮に、現時点でクロスしている+DIと-DIが後に-DI>+DIの状態となり、その後乖離が広がることがあれば、ボリンジャーバンドの拡張(エクスパンション)とともに、大きな下落トレンドが発生する可能性も考慮に入れておいた方がよさそうです。

当面のコアレンジは、±1σラインである112.90-115.70円。ドル/円同様、【ブラックスワン・イベント】の示現(=11月8日、トランプ大統領誕生)によっては、大きく上下にブレる可能性があるため、来週は±2σラインである111.50-117.10円のワイドレンジも想定した方がよさそうです。<津田>


【ポンド】 ポンド/円、戻り売りポイントを探す展開に?

[ポンド/円、来週のトレンドおよびコアレンジ予想]
○ポンド/円:戻り売り相場126.00-131.00円(ワイドレンジ:122.80-133.50円)

以下、ドル/円・ユーロ/ドルと同じく、ポンド/円・週足・ボリンジャーバンド(21週)+スパンモデル®+DMIをご覧ください。



上記チャートより、1) 21MA(21週移動平均線)が右肩下がりであること、2) 遅行スパンがローソク足の下方に位置していること、3) ローソク足の上方に抵抗帯の“雲”があることから、ドル/円・ユーロ/ドル同様、上方硬直性の強い下降トレンドが継続していることが見て取れます。

一方で、ローソク足と雲の下辺である先行1スパンとの間に乖離が生じていること、また徐々に各シグマラインが21MAに向けて収縮(スクイーズ)しつつあることから、やや下げ過ぎの修正(=戻し)の動きが出る可能性も。

一方で、トレンドの方向性を示唆するDMIの-DIと+DIに大きな乖離が生じていること、またADXが低い位置から高い位置へと向きを変えつつあることから、下降トレンドがさらに強まる可能性が見て取れます。

総合すると、来週のポンド/円は、目先下げ過ぎの修正高も若干あり得るものの、基本トレンドは下向きとなっており、戻り売りポイントを探る展開となりそうです。

ドル/円・ユーロ/ドル同様、ポンド/円も【ブラックスワン・イベント】の示現(=11月8日、トランプ大統領誕生)によっては、大きく上下にブレる可能性があるため、基本コアレンジは126.00-131.00円としつつ、来週は-2σライン-21MAラインである122.80-133.50円のワイドレンジを想定した方がよさそうです。<津田>


【豪ドル】 鉄鉱石価格が半年ぶり高値、今後材料視される可能性あり

<RBAは政策金利据え置き>
RBAは11月1日、政策金利を過去最低の1.50%に据え置くことを決定しました。

声明では、豪州のインフレ率について「依然として極めて低い」と指摘。「非常に抑制された労働コストの伸びや海外の極めて低いコスト圧力を踏まえると、この状況はしばらく続く可能性が高い」との見解を示す一方、今回新たに「インフレ率は今後2年間に徐々に上向く見込み」との一文を追加しました。

金融政策については、「入手可能な情報や、5月と8月の会合で金融政策を緩和したことを踏まえると、理事会は今回の会合で政策スタンスを維持することが、持続可能な経済成長およびインフレ目標の達成と一致していると判断した」とし、これまでと同様に先行きの金融政策について言及しませんでした。

豪州のインフレ率はRBAのインフレ目標を下回っており、市場では「RBAの次の一手は利下げ」との見方が有力です。市場の金融政策見通しを反映するOIS(翌日物金利スワップ)では、RBAが来年6月までに利下げを行う確率が37.2%、政策金利を据え置く確率が54.1%、利上げを行う確率が8.7%織り込まれています(11月3日時点)。

RBAの今年5月と8月の利下げは低インフレが主因でした。RBAが今回の声明でインフレ率が今後2年間に徐々に上向くとの見通しを示したことを踏まえると、RBAの利下げは8月で打ち止めの可能性があります。その見方が市場で強まれば、豪ドルにとってプラス材料になりそうです。

<鉄鉱石価格上昇が豪ドルの支援材料となるか>
鉄鉱石価格が上昇しています。中国の青島に荷揚げされる鉄鉱石(鉄分62%)価格は11月3日、1トン=65.46ドルと、約半年ぶりの高値をつけました。

鉄鉱石価格上昇の背景には、実需が増えているとの見方がある一方で、人民元安を背景に、中国の投資家が資産を鉄鉱石などの米ドル建てのものに移しているとの見方があるようです。

鉄鉱石は豪州最大の輸出品であるため、鉄鉱石価格の上昇は豪ドルにとってプラス材料です。

ただ、世界最大の消費国である中国の鉄鉱石在庫は、足もとで2014年以来の高水準に達しました。在庫の積み上がりは、「実需<供給」であることを示唆しています。市場の関心が現在、米大統領選挙に向いているためか、鉄鉱石価格の上昇に豪ドルはそれほど反応していません。鉄鉱石価格の上昇基調が続くかは疑問が残るものの、足元の水準を維持できれば、米大統領選挙後に材料視されて、豪ドルが上昇する可能性があります。<アナリスト 八代和也>


*鉄鉱石価格=中国の青島に荷揚げされる鉄鉱石(鉄分62%)
出所:Bloombergより作成


【NZドル】 RBNZは0.25%利下げか。声明や金融政策報告に注目!

NZドルは今週、対円で約2か月、対米ドルで1か月半ぶりの高値をつけました。乳製品価格の上昇や堅調なNZの7-9月期の雇用統計が要因です。11月1日に開催されたオークションで、乳製品国際価格の指標となるGDT価格指数は、約2年4か月ぶりの高水準を記録。翌2日に発表されたNZの7-9月期雇用統計は、失業率が4.9%、雇用者数増減が前期比+1.4%、前年比+6.1%と、それぞれ市場予想の5.1%、+0.5%、+5.4%より強い結果でした。

11月10日、RBNZ(NZ中銀)が政策金利を発表します。乳製品価格の上昇や雇用統計の結果は、NZ経済にとって明るい材料ですが、それでもRBNZは10日に0.25%の利下げを決定する可能性が高いとみられます。RBNZの今年3月と8月の利下げは、低インフレやインフレ期待の低下への懸念が主因だったためです。

NZの7-9月期のCPI(消費者物価指数)は前年比+0.2%と、4-6月期の+0.4%から上昇率が鈍化。RBNZのインフレ目標(+1から3%)の下限である+1%からさらに離れました。また、RBNZのインフレ期待調査では、CPI(消費者物価指数)の今後2年間の上昇率予想は+1.68%と、前回8月の+1.65%とほぼ同じでした。RBNZの利下げにもかかわらず、インフレ期待は2月の+1.63%からそれほど高まっていません。

ただし、RBNZの利下げを材料に、NZドルが下落する状況ではなさそうです。市場の金融政策見通しを反映するOIS(翌日物金利スワップ)では、11月3日時点で0.25%の利下げが行われる確率が79.7%織り込まれています。利下げはかなり織り込まれていると言えそうです。逆に政策金利が据え置かれた場合、NZドルが上昇するとみられます。

大方の予想通り0.25%の利下げが決定された場合、声明や金融政策報告の内容に注目です。声明や金融政策報告では、将来的に利下げが実施される可能性が示されるのかが焦点になるとみられます。市場では、乳製品価格の上昇や堅調な雇用などNZの経済指標を背景に、RBNZの利下げは11月で打ち止めとの見方があります。声明や金融政策報告がその見方を強める内容になるのかどうか。とりわけ金融政策報告における「CPI上昇率見通し」や「政策金利見通し」に注目です。声明や金融政策報告が今回で利下げ打ち止めとの印象を与えれば、NZドルが上昇するとみられます。一方、追加利下げの可能性があることが示唆された場合、NZドルが下落しそうです。<八代>


【トルコリラ】 米大統領選挙の影響を受けそう

トルコリラ/円は11月2日、一時33円を割り込み、過去最安値をつけました。トルコからの資金流出やエルドアン大統領が独裁色を一層強めることへの懸念からトルコリラに下落圧力が加わるなか、米大統領選挙の不透明感を背景に、リスク回避の動きが強まった(=トルコリラ売り・円買い)ためとみられます。

来週のトルコリラは、米大統領選挙の結果に影響を受けやすい地合いとみられます。選挙を受けてリスク回避の動きが強まる場合、トルコリラ/円は一段と下落する可能性があります。一方、リスク回避の動きが和らげば、トルコリラ/円は反発し、以前の33から34円台半ばのレンジの動きに戻る可能性があります。<八代>


【南アフリカランド】 ゴーダン財務相留任なら、ランドは底堅い展開か

10月31日、南アフリカ検察当局はゴーダン財務相に対する捜査を打ち切ると発表。ゴーダン財務相は前回の任期(2009-2014年)中に不適切な支出を違法に黙認したとの容疑で、検察当局から11月2日に裁判所に出廷するよう求められていました。この報道を受けて、南アフリカランド(以下、ランド)が上昇。ランド/円は10月31日、一時7.78円へと上昇し、10か月ぶりの高値をつけました。

ズマ大統領とゴーダン財務相はかねてより財政再建をめぐり対立が取りざたされており、裁判所への出廷を口実にズマ大統領がゴーダン財務相を更迭するとの懸念が根強く、それがランドの重石となっていました。検察当局が捜査を打ち切ったことで、ゴーダン氏は財務相にとどまるとみられます。ゴーダン財務相は市場からの信認が厚く、ランドにとってプラス材料になりそうです。米大統領選挙に注意(リスク回避的な円買い)する必要があるものの、ランド/円は引き続き7円台を中心に底堅く推移しそうです。<八代>




※当レポートは、投資や運用等の助言を行うものではありません。また、お客様に特定の商品をお勧めするものでもありません。

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