市場調査部エクスプレス オセアニア・レポート

2018/05/10 13:40NZドル/米ドルが5カ月ぶりの安値。トルコリラはいったん下げ止まるも引き続き注意が必要

[レビュー]

10日東京時間の外国為替市場では、NZドルが下落。一時、NZドル/米ドルは0.6916米ドル、NZドル/円は75.86円へと値を下げました。RBNZ(NZ準備銀行)の声明や金融政策報告がNZドルの下押し圧力となりました(後述)。

[これからの展開]

RBNZは本日(10日)、政策金利を過去最低の1.75%に据え置きました。

声明では、「かなりの期間、政策金利を現在の緩和的な水準に維持すると想定している」と表明。「次の措置の方向は上下に均衡している。時間の経過やイベント次第」との文言を今回追加し、次の一手は利上げと利下げのいずれもあり得ることを明言しました。

金融政策報告では、利上げ時期を来年7-9月期、CPI(消費者物価指数)上昇率がインフレ目標中央値(+2%)に到達する時期を2020年10-12月期とそれぞれ予想。前回2月時点の見通しからいずれも1四半期後ずれさせました。

RBNZの政策金利発表後、NZドルが下落。NZドル/米ドルは約5カ月ぶりの安値を記録し、NZドル/円も昨日(9日)の上げ幅を消しました。RBNZが声明で利下げの可能性もあることを示し、また金融政策報告で利上げとCPI上昇率の2%到達時期の予想を後ずれさせたことが要因です。

足もとの為替市場は、米国の長期金利(10年債利回り)の上昇などを背景に米ドルが全般的に強含むなか、NZドルのマイナス材料が新たに提供されました。NZドル/米ドルには下押し圧力が加わりやすいとみられ、0.6780米ドル(昨年11月17日安値)に向かう展開になる可能性があります。

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トルコリラは昨日(9日)、対米ドルで過去最安値を更新したものの、その後に急反発しました。「トルコリラ安について協議するため、エルドアン・トルコ大統領が緊急会合を開催する」と伝わり、政府やTCMB(トルコ中央銀行)がトルコリラ安への対応策を打ち出すかもしれないとの期待が浮上したためです。

会合後に大統領府が声明を発表。「金利と為替レートにかかる圧力を和らげ、そしてインフレとより効果的に戦う措置を講じる。TCMBはこれに関して自由に政策措置を使い続ける」と表明したものの、具体策は示されませんでした。

市場は、トルコのインフレ抑制やトルコリラへの下落圧力を緩和するには、TCMBの利上げが必要とみています。トルコリラは昨日いったん下げ止まったものの、緊急利上げを含め、政府やTCMBが思い切った行動をしなければ、今後再び下落し始める可能性があります。

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イラン軍がゴラン高原に駐留するイスラエル軍に向けてミサイルを発射し、イスラエル軍は報復でシリア国内のイラン軍の拠点を空爆したとの報道があります。東京時間の反応は限定的でしたが、欧米時間に材料視される可能性があり、要注意です。

(シニアアナリスト 八代和也)

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