市場調査部エクスプレス オセアニア・レポート

2018/05/08 15:24TCMBがトルコリラ支援に動くも、効果はほとんどみられず。トルコリラは対円、対米ドルで過去最安値に接近

[レビュー]

8日東京時間の外国為替市場では、豪ドルが弱含み。一時、豪ドル/米ドルは0.7491米ドル、豪ドル/円は81.69円へと下落しました。豪州の3月小売売上高が前月比0.0%と、市場予想の+0.3%を下回り、豪ドルの重しとなりました。

NZドル/米ドルやNZドル/円は、小動き。昨日(7日)のNY終値近辺での“もみ合い”となりました。


[これからの展開]

TCMB(トルコ中央銀行)は昨日(7日)、「準備選択メカニズムのうち、外貨ファシリティーの上限を55%から45%に引き下げる」と発表しました。準備選択メカニズムとは、金融機関が中銀に預ける準備預金の一部を外貨や金で預け入れることを認めるものです。TCMBによると、この措置によって約64億トルコリラの流動性が市場から引き揚げられる一方、およそ22億米ドルが銀行に供給されるとのこと。米ドル売り・トルコリラ買い介入と同じ効果があると考えられます。

ただ、TCMBの措置は為替市場にはほとんど影響しませんでした。市場は今回の措置を急場しのぎとみなしたようです。市場は今後、TCMBの次の一手を試す(=一段のトルコリラ売り)展開になる可能性があり、トルコリラには引き続き注意が必要です。

トルコリラ安への対応策としては、TCMBが外為市場に直接介入(トルコリラ買い)する方法もあります。ただ、外為市場への介入は短期的には効果があるものの、その効果が長続きしないケースも多くあります。現在の状況でトルコリラ安に歯止めをかけるには、市場が十分と考えるほどの大幅な利上げをTCMBが行う必要がありそうです。

トランプ米大統領は日本時間9日午前3時に、米国がイラン核合意から離脱するかどうか発表する予定です。その結果がトルコリラ相場に影響を与える可能性があります。もし米国がイラン核合意から離脱すれば、米国とイランの関係が悪化して中東地域の不安定化を招くおそれがあるためです。米国の決定次第では、中東情勢がトルコリラへの新たな下押し圧力になる可能性もあります。

(シニアアナリスト 八代和也)

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