市場調査部エクスプレス オセアニア・レポート

2018/04/05 14:21鉄鉱石価格が4か月半ぶりの安値圏。豪ドルは鉄鉱石価格に要注意!?

[レビュー]

5日東京時間の外国為替市場では、材料が特に見当たらないなか、米ドルが強含み。一時、米ドル/円は106.98円へと上昇し、豪ドル/米ドルは0.7686米ドル、NZドル/米ドルは0.7285米ドルへと下落しました。

豪州の2月貿易収支が市場予想を上回ったものの、為替市場に大きな反応はみられませんでした。貿易収支は8.25億豪ドルの黒字。市場予想は7.00億豪ドルの黒字でした。


[これからの展開]

鉄鉱石価格が下落しています。鉄鉱石の価格は足もと1トン=63米ドル前後で推移し、4か月半ぶりの安値圏にあります。鉄鉱石価格は3月初めに一時80米ドルに接近。そのピークからの下落率は2割近くに達しました。

鉄鉱石価格の下落は、米国による鉄鋼とアルミニウムの輸入関税が主な要因と考えられます。輸入関税によって、中国などの鉄鋼生産が落ち込めば、主原料である鉄鉱石の需要も減退するとの見方ができるためです。米国のトランプ大統領は3月1日、鉄鋼に25%・アルミニウムに10%の輸入関税を課す方針を表明しました(8日に大統領令に署名、23日に発動)。

鉄鉱石は豪州最大の輸出品であり、同国の輸出全体の約2割を鉄鉱石が占めます。そのため、鉄鉱石の価格下落は豪ドルにとってマイナス材料です。

市場の関心は現在、主に米国や中国などの通商政策に向いており、軟調な鉄鉱石価格はそれほど材料視されていないようです。ただ、鉄鉱石価格が下落を続ける場合、鉄鉱石価格にも市場の関心が向いて、豪ドルには一段の下押し圧力が加わる可能性があります。


(出所:トムソン・ロイターより作成)

(シニアアナリスト 八代和也)

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