市場調査部エクスプレス オセアニア・レポート

2018/03/29 13:58SARBは0.25%の利下げを決定。トルコリラは中東情勢に注意

[レビュー]

29日東京時間の外国為替市場では、円が反発。一時、米ドル/円は106.46円、ユーロ/円は131.26円、豪ドル/円は81.50円、NZドル/円は76.60円へと下落しました。イースター前のポジション調整が中心とみられます(欧米市場は3月30日のグッドフライデー、4月2日のイースターマンデーで閑散)。


[これからの展開]

SARB(南アフリカ準備銀行)は昨日(28日)、0.25%の利下げを決定。政策金利を6.75%から6.50%に引き下げました。利下げは昨年7月以来です。

SARBのクガニャゴ総裁は会合後の会見で、南アフリカのインフレリスクは、1月の前回会合以降に若干後退したと指摘。会合では、7人の政策メンバーのうち、4人が「0.25%の利下げ」、3人が「据え置き」を主張。利下げは、際どい決定だったことが判明しました。

南アフリカの今年2月CPI(消費者物価指数)は前年比+4.0%と、1月の+4.4%から上昇率が鈍化。SARBのインフレ目標(3~6%)の範囲内に引き続き収まったものの、中央値である+4.5%から遠ざかりました。インフレ圧力の鈍化が示されたことで、SARBは景気支援に向けて利下げに踏み切ったと考えられます。

クガニャゴ総裁は、南アフリカランドについて「昨年末から持続的に上昇し、(それによって)インフレ見通しにおける主なリスクの一部が消えた」と指摘。一方で、「現在の水準は、いくぶん過大評価されている」との見解を示しました。

今後の金融政策については、「SARBは利下げの旅を始めたわけではない」と語り、連続利下げを否定。政策金利の今後の道筋は、経済指標次第と強調しました。

SARBの利下げはランドのマイナス材料と考えられるものの、今回の利下げをきっかけにランドが下落傾向に転じる可能性は低そうです。0.25%の利下げは市場の予想通りの結果であり、また利下げは今回で打ち止めとの観測が市場で浮上したためです。

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トルコの国家安全保障会議は28日、「テロ組織がシリアのマンビジやユーフラテス川東部からただちに撤退しなければ、トルコは行動する」との声明を発表しました。

国家安全保障会議はまた、「イラク政府がテロ組織のイラク国内の活動を阻止することを期待する」としたうえで、「それが不可能なら、トルコが阻止する」と表明。軍事作戦がシリアだけでなく、イラクにも拡大する可能性があることを示しました。

トルコはシリア国内のクルド人勢力をテロ組織とみなし、安全保障上の脅威として敵視。今年1月にクルド人勢力の掃討を目的にシリア北西部アフリンへの軍事作戦を開始し、3月18日にアフリン中心部を制圧しました。

トルコが軍事作戦を拡大(特に米軍が駐留するマンビジを攻撃)した場合、米国との関係がさらに悪化する可能性があります。中東情勢に注意が必要です。

(シニアアナリスト 八代和也)

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