市場調査部エクスプレス オセアニア・レポート

2018/03/26 13:39BOCの利上げ観測の高まりが加ドルのサポート材料となるか

[レビュー]

26日東京時間の外国為替市場では、円がやや軟調に推移。米ドル/円は一時105.01円、豪ドル/円は81.11円、NZドル/円は76.27円まで上昇しました。ただ、米中貿易摩擦に対する懸念もあり円売りフローは限定的でした。

[これからの展開]

RBNZ(NZ準備銀行)は26日、労働党を中心とした新政権と合意したPTA(政策目標協定)で、持続可能な雇用の最大化」を中銀の責務に追加したと発表しました。インフレ率を+1-3%に維持するとの従来の責務は維持されます。新たな協定は、オア新総裁が就任する27日から実施されます。

26日のNZドルへの影響は今のところ限定的です。責務の追加で金融政策の方向性が変更される可能性は低いとの見方が大勢となっています。NZ政府の中銀改革案には、中銀総裁のみが政策決定を行う現在の方式から、金融政策委員会による政策決定への移行も盛り込まれています。

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23日に発表された2月の加CPI(消費者物価指数)は前年比+2.2%と、1月の同+1.7%からインフレの伸びが大幅に上昇しました。エネルギーと食料を除くCPIコアや、BOC(加中銀)がコアインフレとして重視している「CPI共通値」「CPIトリム値」「CPI中央値」の3つの指標でもインフレの加速が示されました。2月のCPI共通値は前年比+2.1%、CPIトリム値は同+2.1%と、BOCの目標レンジの中央値である+2%を上回りました。
 

インフレ圧力の高まりを受けて、市場が予想するBOCが利上げを行う確率は上昇しました。OIS(翌日物金利スワップ)によれば、23日時点で市場が予想する利上確率が50%を超えるのは5月(60.2%)と9月(61.6%)です。これは、市場が5月と9月にそれぞれ今年2回目、3回目の利上げをBOCが行うと予想していることを示しています。また、12月の利上げ確率は40.9%まで上昇しました。市場は、12月に今年4回目の利上げが行われる可能性も視野に入れているとみることが可能です。

NAFTA再交渉の行方や米政治リスクなどが加ドルの動向を左右する展開が続く可能性があります。一方で、インフレ圧力の高まりを受けて、BOCが利上げを行うとの観測が高まったことは、加ドルのサポート材料となりそうです。

(アナリスト 根岸慎太郎)

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