市場調査部エクスプレス オセアニア・レポート

2018/03/22 15:09RBNZの政策金利発表にサプライズなし。市場の関心は政策目標協定へ!?

[レビュー]

22日東京時間の外国為替市場では、円が堅調に推移。一時、米ドル/円は105.58円、ユーロ/円は130.57円、豪ドル/円は81.80円、NZドル/円は76.33円へと下落しました。世界的な貿易戦争をめぐる懸念が、円の支援材料となりました。トランプ米大統領は本日(22日)、中国に対する関税措置を発表する予定。一方、中国は米国の関税措置に対して報復措置を検討しているとの報道があります。


[これからの展開]

RBNZ(NZ準備銀行)は本日(22日)、政策金利を過去最低の1.75%に据え置くことを決定しました。据え置きは9回連続です。

声明は、インフレに関する文言が弱めとなり、NZドルに関する文言が削除されました。

インフレについては、「食品やエネルギー価格の低迷などにより、CPI(消費者物価指数)上昇率は短期的に一段と鈍化する」と分析。ただ、「中期的には、目標レンジ中央値に向けて上向くと予想される」とし、「長期インフレ期待は2%にしっかりと抑制されている」との見方を示しました。RBNZのインフレ目標は1~3%(中央値2%)。NZの昨年10-12月期のCPI上昇率は前年比+1.6%でした。

NZドルに関しては前回、「NZドルは昨年11月の金融政策報告以降、主に米ドル安が原因で堅調に推移している」「NZドルのTWI(貿易加重指数)は予測期間にわたって低下すると想定している」としていました。今回、それが削除されて為替相場への直接の言及はなくなりました。

NZ経済については、「主に農業生産への天候の影響により、昨年10-12月期のGDP成長率は予想よりも弱かった」と指摘。一方で、前回の「緩和的な金融政策や高水準の交易条件、政府支出や人口増によって、(成長率は)強まることが見込まれる」との見通しを維持しました。

金融政策に関する文言は、前回と全く同じでした。「金融政策はかなりの期間、緩和的な状態が続く」と、政策金利を長期間据え置くことを改めて示唆。「多くの不確実性が残っており、それに応じて政策の調整が必要になる可能性がある」としました。

RBNZの政策金利や声明に対するNZドルの反応は限定的でした。その理由として、政策金利が市場予想通りの結果となり、声明も市場の政策金利見通しを変化させるほどの内容ではなかったことが考えられます。市場では、RBNZの政策金利は年内据え置きとの見方が有力です。

来週火曜日(27日)、エイドリアン・オア氏がRBNZ総裁に就任します。市場の関心はオア新総裁のもとでのRBNZの金融政策運営へと移っており、目先はオア新総裁とロバートソンNZ財務相との間で締結される政策目標協定(PTA)が注目されています。NZ政府はRBNZの責務を現在の「物価安定」から「物価安定と雇用の最大化」へと変更する方針を示しており、新たなPTAには「物価安定と雇用の最大化」が盛り込まれる可能性があります。

(シニアアナリスト 八代和也)

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