市場調査部エクスプレス オセアニア・レポート

2018/03/14 13:23トルコリラが対円や対ユーロで過去最安値更新。トルコの経常赤字や政治問題が下押し圧力

[レビュー]

14日東京時間の外国為替市場では、米ドルが弱含み。一時、米ドル/円は106.40円へと下落し、ユーロ/米ドルは1.2408米ドル、豪ドル/米ドルは0.7871米ドル、NZドル/米ドルは0.7349米ドルへと上昇しました。米国のトランプ大統領が13日にティラーソン国務長官を解任したことや、ペンシルバニア州で実施された下院補選で民主党候補が優勢と伝わり、米ドルの重しとなりました。


[これからの展開]

トルコリラが昨日(13日)、対円や対ユーロで過去最安値を更新。対米ドルでは、約3か月ぶりの安値を記録しました。

シリア情勢がトルコリラの重しとなるなか、今週相次いで新たなネガティブ材料(経常収支や政治問題)が出てきたことで、トルコリラには一段の下落圧力が加わりました。

トルコの1月の経常赤字(12日発表)は71億米ドルの赤字と、市場予想(69億米ドル)を上回る赤字額となりました。格付け会社のムーディーズが7日、トルコの長期国債(自国通貨建て&外貨建て)の格付けを「Ba1」から「Ba2」へ1段階引き下げると発表。格下げ理由のひとつに、経常赤字の拡大に伴う外的ショックへのリスク増大を挙げました。

13日には、異なる政党が連合を組んで総選挙を戦うことを認める選挙法改正案をトルコ議会が可決。トルコでは、総選挙で得票率が10%未満の政党は議席を獲得できません。市場では今回の選挙法改正を、単独での10%獲得が難しいとみられるMHP(民族主義者行動党)の救済との見方があります。MHPはエルドアン大統領を支持しています。その他、総選挙の早期実施に向けた動きとの観測があるようです。総選挙は来年(2019年)11月に行われる予定であり、トルコ政府は早期実施を繰り返し否定しています。

市場の関心は主に、米国の政治や通商政策、FRB(米連邦準備制度理事会)の金融政策に向いてきました。ただ、今週に入り、トルコの経常赤字や政治問題もクローズアップされつつあるようです。トルコリラは一段安の可能性があり、注意が必要です。

(シニアアナリスト 八代和也)

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