市場調査部エクスプレス オセアニア・レポート

2018/03/12 14:05豪州が米輸入関税の適用対象外に!? 豪ドルのプラス材料か

[レビュー]

12日東京時間の外国為替市場では、森友学園の決裁文書書き換え問題の続報が伝わるなか、米ドル/円が下落。一時、106.36円へと値を下げました。

ユーロ/米ドルや豪ドル/米ドル、NZドル/米ドルは堅調に推移しました。先週金曜日(9日)の米雇用統計を受けて、FRB(米連邦準備制度理事会)が年内4回利上げを行うとの観測がやや後退したほか、対円での米ドル売り(米ドル/円の下落)がユーロ/米ドルなどを下支えしました。


[これからの展開]

米国のトランプ大統領が8日、鉄鋼に25%、アルミニウムに10%の輸入関税を課すと正式に決定し、文書に署名しました。NAFTA(北米自由貿易協定)再交渉中のカナダとメキシコは当面、関税の適用対象外とし、他の同盟国も協議次第で関税を解除する可能性もあるとしていました。

トランプ大統領は翌9日、豪州を輸入関税の適用対象外にすると表明しました。トランプ大統領はその理由に、ターンブル豪首相が非常に公正で互恵的な軍事・通商関係を築くと約束したためとしました。

豪州の米国への鉄鋼・アルミニウム輸出は、それほど多くないため(昨年は4億豪ドル強)、輸入関税の適用除外が豪経済に直接与える影響は限定的かもしれません。それでも、今回のニュースは、豪ドルにとってプラス材料と考えられます。

ただ、米国の輸入関税への各国の対応に注意が必要です。EU(欧州連合)や中国は、米国が鉄鋼やアルミニウムの輸入関税を課せば対抗措置をとるとしていました。現時点では、EUや中国に目立った動きはみられないものの、対抗措置を打ち出した場合、世界的な貿易戦争への懸念が再燃し、リスク回避の動きが強まる可能性があります。

日足チャートをみると、豪ドル/米ドルは、今月初めにいったん割り込んだ200日移動平均線を再び上回りました。200日移動平均線より上の水準で推移する限り、豪ドル/米ドルはテクニカル面からサポートされやすいと考えられます。

豪ドル/米ドル(日足、2017/10/23~)

(出所:M2JFXチャート)

(シニアアナリスト 八代和也)

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