市場調査部エクスプレス オセアニア・レポート

2018/03/08 14:00トルコ中銀とカナダ中銀は政策金利を据え置き。カナダ中銀は追加利上げを示唆も、タイミングは経済指標次第

[レビュー]

8日東京時間の外国為替市場は、小動き。米ドル/円やクロス円は、おおむね昨日(7日)のNY終値水準での“もみ合い”となりました。日経平均が上昇し、日本や豪州、中国の経済指標が発表されたものの、為替市場に大きな反応はみられませんでした。


[これからの展開]

TCMB(トルコ中央銀行)は7日の会合で、金融政策の現状維持を決定。4つの政策金利(後期流動性貸出金利、1週間物レポ金利、翌日物貸出金利、翌日物借入金利)をすべて据え置きました。

声明は、前回1月18日とほぼ同じでした。政策金利を据え置いた理由を「現在の高いインフレやインフレ期待の水準が、引き続き価格設定行動にリスクをもたらすため」と説明。「インフレ見通しが、ベース効果や一時的な要因に頼らずに大幅に改善するまで、引き締めスタンスを断固維持する」と強調し、「インフレ期待や企業の価格設定行動、そしてインフレに影響を及ぼすその他の要因を注視し、必要に応じて一段の金融引き締めを行う」と改めて表明。追加利上げに含みを持たせました。
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トルコのCPI(消費者物価指数)上昇率は、TCMBのインフレ目標(+5%)を大きく上回っているものの、昨年11月の前年比+12.98%をピークに鈍化傾向。12月は+11.92%、今年1月は+10.35%、2月は+10.26%でした。また、前回会合以降、トルコリラの対米ドル相場は比較的安定しています。インフレの鈍化や為替相場の動向がTCMBに政策金利を据え置く余地をもたらしたと考えられます。TCMBが追加利上げを行うかどうかは、CPIやトルコリラ(対米ドル)の動向がカギを握りそうです。

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BOC(カナダ銀行)は7日、政策金利を1.25%に据え置くことを決めました。

声明では、米国では政府支出や現在に伴って2018年と2019年の成長率を押し上げるとの見方を示す一方、「貿易政策の動向が重要であり、世界やカナダの見通しに対する不透明感を高める要因となっている」と指摘しました。

金融政策に関する文言は、前回1月17日から変わらず。「経済見通しは、今後の利上げを正当化するとみられる」と、追加利上げに言及しました。その一方で、「経済成長率を潜在水準近辺にとどめつつ、インフレ目標を達成するためには、一定の金融緩和の継続が必要になるだろう」と指摘し、「将来の政策金利調整を検討するにあたり、慎重であり続ける」と表明。利上げのタイミングは経済指標次第と強調しました。
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今回の声明では、追加利上げの可能性が示されたものの、その時期に関する手掛かりは提供されませんでした。また、NAFTA(北米自由貿易協定)再交渉に進展がみられないなか、トランプ政権の通商政策というカナダ経済の先行き不透明感を一段と強める要因が浮上しました。こうした状況では、BOCは追加利上げに対して一段と慎重になりそうです。

米国の鉄鋼とアルミニウムの輸入関税については、米ホワイトハウスのサンダース報道官が7日、カナダやメキシコなど一部の国への適用を除外する可能性があると語りました。その通りになれば、トランプ政権の通商政策はBOCの金融政策にそれほど影響を与えない可能性があります。

(シニアアナリスト 八代和也)

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