市場調査部エクスプレス オセアニア・レポート

2018/03/07 13:27トルコ中銀とカナダ中銀の政策金利発表の注目点は!?

[レビュー]

7日東京時間の外国為替市場では、円が反発。一時、米ドル/円は105.46円、豪ドル/円は82.03円、NZドル/円は76.78円へと下落しました。コーン米NEC(国家経済会議)委員長が辞任するとの報道を受けてリスク回避の動きが強まり、円の支援材料となりました。コーン委員長はトランプ大統領が打ち出した鉄鋼やアルミニウム製品の輸入関税に反対していました。そのため、コーン委員長が辞めることによって、米国が一段と保護主義的な姿勢に傾くとの懸念が強まりました。

豪州の昨年10-12月期GDPが前期比+0.4%、前年比+2.4%と、市場予想の+0.6%や+2.5%を下回ったものの、豪ドルに大きな反応はみられませんでした。


[これからの展開]

コーン米NEC委員長辞任のニュースが伝わったのは、日本時間7日午前7時半頃。ロンドン時間では6日午後10時半頃、米東部時間では6日午後5時半頃であり、欧米株式市場の取引終了後でした。このあと取引が始まる株式など欧米金融市場の動向に注意が必要です。

TCMB(トルコ中央銀行)とBOC(カナダ銀行)が本日、政策金利を発表します。

TCMBは、4つの政策金利(後期流動性貸出金利、1週間物レポ金利、翌日物貸出金利、翌日物借入金利)をすべて据え置くとみられ、今回は、声明の内容が焦点になりそうです。

1月の前回会合時の声明は、「インフレ見通しが、ベース効果や一時的な要因に頼らずに大幅に改善するまで、引き締めスタンスを断固維持する」と強調し、「インフレ期待や企業の価格設定行動、そしてインフレに影響を及ぼすその他の要因を注視し、必要に応じて一段の金融引き締めを行う」と改めて表明。追加利上げに含みを持たせました。

声明の内容は、前回から大きな変化はないかもしれません。トルコのインフレ率が依然として高いため、TCMBは金融政策の引き締めスタンスを維持し、追加利上げの可能性も残すとみられます。トルコの2月CPI(消費者物価指数)は前年比+10.26%と、1月の+10.35%からわずかな改善にとどまり、TCMBのインフレ目標(+5%)を引き続き大きく上回りました。声明の内容が前回から変化した場合、トルコリラは反応する可能性があります。

一方、BOCも政策金利を据え置きそうです。注目は声明の内容であり、特に“次回の利上げ時期について材料が提供されるか?”が焦点になりそうです。

BOCは前回1月の声明で、追加利上げを示唆しつつも、「一定の金融緩和の継続が必要になるだろう」と、利上げペースが鈍化する可能性を示しました。前回会合以降に発表されたカナダの経済指標(雇用統計など)は弱めの結果が目立つうえ、NAFTA(北米自由貿易協定)再交渉は進展がほとんどみられません。加えて、米国のトランプ大統領が鉄鋼やアルミニウム製品の輸入に関税を課す方針を表明。カナダ経済の先行き不透明感を一段と強める要因が浮上しました。

今回の声明では、次回の利上げ時期に関する手掛かりは提供されず、慎重に利上げを進めるとの姿勢が改めて表明されるとみられます。カナダ経済の先行き不透明感を背景に、ハト派的なスタンスへと変化する可能性もあります。声明の内容がハト派的と市場で受け止められれば、加ドルには下押し圧力が加わりそうです。

(シニアアナリスト 八代和也)

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