市場調査部エクスプレス オセアニア・レポート

2018/02/21 13:32豪賃金上昇率は依然低水準。RBAの政策方針に変化なし!? トルコリラはシリア情勢に要注意

[レビュー]

21日東京時間の外国為替市場では、米ドルが強含み。一時、米ドル/円は107.86円へと上昇し、ユーロ/米ドルは1.2322米ドル、豪ドル/米ドルは0.7852米ドル、NZドル/米ドルは0.7330米ドルへと下落しました。FOMC(米連邦準備制度理事会)議事録の公表を前にしたポジション調整が中心とみられます。


[これからの展開]

本日(21日)、豪州の昨年10-12月期の賃金コスト指数(賞与を除く時給ベース)が発表されました。結果は前年比+2.1%と、市場予想の+2.0%を若干上回りました。

賃金コスト指数は、昨年4-6月期までの4四半期連続で過去最低の伸びを記録しました。その後、7-9月期が前年比+2.0%、今回(10-12月期)が同+2.1%と、2四半期連続で上昇率が加速しました。

RBA(豪準備銀行)は2月6日の前回会合で、政策金利を過去最低の1.50%に据え置きました。その時の議事録(20日公表)では、「インフレ率が上昇するためには、賃金の伸びが加速する必要がある」と政策メンバーが考えていることが判明。賃金の伸びがRBAの利上げ検討のカギを握ることが示唆されました。

賃金コスト指数が2四半期連続で上昇したといっても、水準は依然として低く、賃金の伸びの鈍さが改めて示されました。そのため、今回の結果を受けて、RBAが利上げを検討し始める可能性は低いと考えられます。

豪ドル/米ドルや豪ドル/円は、市場予想を上回った賃金コスト指数を受けて上昇したものの、その反応は長続きしませんでした。その要因として、市場の関心が豪ドルの材料以上に米ドルの材料に向きがちななかで、賃金コスト指数の結果がRBAに政策変更を促すほどではないことが挙げられます。米東部時間20日(日本時間21日)、FOMC(米連邦公開市場委員会)議事録が公表されます。市場の関心はFOMC議事録に向かうとみられ、その内容に豪ドル/米ドルや豪ドル/円は影響を受ける可能性があります。
 

(出所:トムソン・ロイターより作成)

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昨日(20日)、「シリアのアサド政権側の部隊がアフリンに入った」との報道がありました。

アフリンはシリア北西部にあり、トルコがテロ組織とみなして敵視するクルド人勢力が実効支配しています。トルコは先月、クルド人勢力を一掃するための軍事作戦を開始。アフリンへの攻撃は現在も続いています。

アサド政権側の部隊に対してトルコ軍が砲撃を行ったとの報道もあり、トルコとアサド政権が今後、本格的な軍事衝突に発展する恐れもあります。シリア情勢には注意が必要です。

(シニアアナリスト 八代和也)

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