市場調査部エクスプレス オセアニア・レポート

2018/02/19 15:47米国とトルコが関係正常化に向けて合意。トルコ軍とアサド政権軍が軍事衝突する可能性も

[レビュー]

19日東京時間の外国為替市場では、日経平均が堅調に推移するなか、円が弱含み。一時、米ドル/円は106.57円、ユーロ/円は132.21円、豪ドル/円は84.35円、NZドル/円は78.74円へと上昇しました。日経平均の終値は、前営業日比428.96円高の22,149.21円でした。

本日(19日)、米国は祝日(プレジデンツデー)。米株式市場や債券市場は休場です。


[これからの展開]

米国のティラーソン国務長官とトルコのチャブシオール外相が16日にアンカラで会談し、米国とトルコの関係を正常化することで合意。2国間の問題に対処するための枠組みを3月中旬までに設けることを決めました。

ティラーソン長官とチャブシオール外相の会談では、シリア国内のクルド人勢力への対応が焦点でした。トルコは、クルド人勢力をテロ組織とみなして敵視する一方、米国はIS(イスラム国)掃討作戦における同盟軍としてクルド人勢力を支援しています。

トルコは1月20日、シリア国内のクルド人勢力の一掃を目的とした軍事作戦を開始。同国北西部の都市であるアフリンに侵攻しました。アフリンへの攻撃は続いており、さらに北部のマンビジへと軍事作戦を拡大する可能性を示しています。マンビジには米軍が駐留しているため、トルコ軍がマンビジを攻撃した場合、米軍と衝突する可能性が懸念されています。

ティラーソン長官とチャブシオール外相は16日の会談後、記者会見を実施。ティラーソン長官は、トルコが自国の国境を守るのは正当な権利としながらも、軍事作戦を自制するように改めて求めました。一方で、チャブシオール外相はクルド人勢力をマンビジから撤退させることが優先事項だと語りました。

ティラーソン長官とチャブシオール外相の会談では、マンビジの問題は解決しませんでした。一方で、米国とトルコが二国間の問題に対処するための枠組みを設けることで合意し、関係改善に向けて一歩前進しました。そのことは、トルコリラにとってプラス材料と考えられます。

ただ、シリア情勢に関するニュースには、引き続き注意が必要です。シリアのアサド政権とクルド人勢力が18日、トルコ軍の越境攻撃を阻止することで合意したと伝わりました。アサド政権軍は19日にもアフリンに入るとのことです。それらの報道が事実ならば、トルコ軍とアサド政権軍が武力衝突する可能性も出てきます。

(シニアアナリスト 八代和也)

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