市場調査部エクスプレス オセアニア・レポート

2018/02/15 15:20豪労働市場は堅調。南アフリカのズマ大統領が辞任

[レビュー]

15日東京時間の外国為替市場では、円が堅調に推移。一時、米ドル/円は106.30円、ユーロ/円は132.54円、豪ドル/円は84.33円、NZドル/円は78.46円へと下落しました。麻生財務相が為替について、「特別に介入しなければならないほどの急激な円高でも円安でもない。今の段階でただちに、ということを考えているわけではない」などと語り、円の支援材料となりました。


[これからの展開]

豪州の1月雇用統計が本日(15日)発表され、結果は雇用者数が前月比1.60万人増、失業率が5.5%でした。

今回の雇用統計では、豪労働市場の堅調さが改めて示されたと言えそうです。

雇用者数は、16か月連続で増加しました。16か月連続は、1978年の統計開始以降、最長です。月ごとのブレが大きい雇用者数の傾向を把握するために6か月平均をみると、増加ペースは昨年8月の約4.2万人をピークに鈍化傾向にあるものの、依然として約3.2万人と、高水準です。

失業率は5.5%と、昨年12月の5.6%から若干改善しました。ただ、失業率は昨年5月以降、5.4〜5.6%で推移しており、今回の結果は、その範囲内と言えそうです。

現在の市場の関心は、主要国の株価や米国の長期金利の動向など、豪州以外に向きがちです。そのため、今回の雇用統計の結果に対して、豪ドルに大きな反応はみられませんでした。市場の関心が今後、豪州の堅調な労働市場にも向けば、豪ドルの上昇要因になる可能性があります。


(出所:トムソン・ロイターより作成)

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南アフリカのズマ大統領は現地時間14日夜、辞任を表明。ただちに大統領を退きました。

ラマポーザ副大統領が昨年12月にANC(アフリカ民族会議、与党)の党首に就任して以降、2019年半ばまで任期を残すズマ大統領に対して、退陣圧力が強まっていました。

ANCは今週月曜日(12日)、ズマ大統領に48時間以内の辞任を要求しました。ズマ大統領がそれを拒否すると、ANCは13日に大統領の早期交代を決定。そして、14日には当初22日に予定されていたズマ大統領の不信任案の採決を15日に前倒しし、それに賛成する方針を示しました。

ANCは下院(国民議会)で約6割の議席を占めているため、不信任案の可決は必至の情勢。ズマ大統領は、自ら辞任するか、不信任案の可決によって強制的に辞めさせられるかの選択肢しかありませんでした。

ズマ氏の後任として、ラマポーザ大統領代行(ズマ氏辞任後、大統領代行に就任)が早ければ本日(15日)にも大統領に就任します。

南アフリカランドは今年に入り、ズマ大統領の辞任をめぐる報道に反応しやすい地合いが続いてきました。ズマ大統領の辞任問題が決着したことで、市場の関心は次第に、ラマポーザ大統領の経済や財政政策へと移ると考えられます。

(シニアアナリスト 八代和也)

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