市場調査部エクスプレス オセアニア・レポート

2018/01/26 15:27トルコ中銀総裁が「必要に応じて追加利上げを行う」と表明。トルコリラは、2月5日発表の CPIが次の相場材料に!?

[レビュー]

26日東京時間の外国為替市場では、米ドルが上昇した後に反落しました。

朝方は、昨日(25日)のトランプ米大統領の「最終的には強い米ドルが望ましい」との発言が支援材料となり、米ドルが堅調に推移。一時、米ドル/円は109.74円へと上昇し、ユーロ/米ドルは1.2370米ドル、豪ドル/米ドルは0.8006米ドル、NZドル/米ドルは0.7292米ドルへと下落しました。

米ドルはその後、反落。一時、米ドル/円は109.24円へと下落し、ユーロ/米ドルは1.2440米ドル、豪ドル/米ドルは0.8055米ドル、NZドル/米ドルは0.7339米ドルへと上昇しました。


[これからの展開]

TCMB(トルコ中央銀行)のチェティンカヤ総裁は25日、ダボス(スイス)での電話インタビューで「TCMBの今年の基本目標は、金融政策の効果を高め、ディスインフレのプロセスを加速することだ」と表明。「インフレ率を可能な限り早急に1桁に抑制するため、必要なあらゆる金融政策措置を講じる」と語りました。

チェティンカヤ総裁はまた、「インフレ見通しが大幅に改善し、目標と一致するまで、引き締め的な金融政策スタンスを断固維持する」と強調。「必要に応じて一段の金融引き締めを行う」と改めて表明しました。

トルコのCPI(消費者物価指数)上昇率は、TCMBのインフレ目標である+5%を上回る状態が続いています。

昨年12月初めに発表された、11月CPI(消費者物価指数)は前年比+12.98%と、2003年以来の強い伸びを記録。TCMBはその後、12月14日の会合で追加利上げを決定。後期流動性貸出金利を12.25%から12.75%へ、0.50%引き上げました。

TCMBは今月(1月)18日の会合では、金融政策の現状維持を決定。後期流動性貸出金利を含め、4つの政策金利をすべて据え置きました。政策金利を据え置いた背景として、CPI上昇率が鈍化したことや、トルコリラが対米ドルで昨年12月の会合以降に反発したことが挙げられます。昨年12月のCPIは前年比+11.92%と、TCMBのインフレ目標を引き続き大きく上回ったものの、11月の+12.98%から鈍化しました。

今年1月分のCPIが2月5日に発表されます。CPI上昇率が再び加速した場合、市場ではTCMBの追加利上げ観測が高まる可能性があります。その場合、トルコリラの支援材料になりそうです。一方で、トルコのエルドアン大統領がTCMBに対して繰り返し利下げを要求しているため、市場ではTCMBの独立性をめぐる懸念が根強くあります。CPI上昇率が加速したとしても、TCMBが追加利上げを行うのは難しいとの見方が広がれば、トルコリラには下押し圧力が加わる可能性もあります。


(出所:トムソン・ロイターより作成)

(シニアアナリスト 八代和也)

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