市場調査部エクスプレス オセアニア・レポート

2018/01/19 16:20SARBは政策金利を据え置き。当面据え置きを続けそう

[レビュー]

19日東京時間の外国為替市場では、米ドルが弱含み。一時、米ドル/円は110.77円へと下落し、ユーロ/米ドルは1.2267米ドル、豪ドル/米ドルは0.8016米ドル、NZドル/米ドルは0.7309米ドルへと上昇しました。米政府機関閉鎖への警戒感が、米ドルの重しとなりました。

*米政府機関の閉鎖に関しては、本日19日のスポットコメント『米シャットダウン(政府機関の一部閉鎖)の3つのシナリオ』で取り上げています。


[これからの展開]

SARB(南アフリカ準備銀行)は昨日(18日)、政策金利を6.75%に据え置くことを決定。据え置きは、3回連続です。

SARBは今回、2018年と2019年のGDP成長率見通しを上方修正する一方、インフレ見通しを下方修正しました。

【SARBの見通し】
( )は昨年11月時点の見通し
<GDP成長率>
・2018年:+1.4%(+1.2%)
・2019年:+1.6%(+1.5%)

<CPI上昇率>
・2018年:+4.9%(+5.2%)
・2019年:+5.4%(+5.5%)

<コアCPI上昇率>
・2018年:+4.6%(+5.1%)
・2019年:+5.1%(+5.3%)

SARBのクガニャゴ総裁は会合後の会見で、成長見通しの改善は、世界経済の拡大や商品価格の上昇、国内政治情勢に関するより前向きな投資心理によるものだとしつつも、「成長見通しは、依然として厳しい」としました。一方、インフレについては、「依然としてリスクは上向き」としながらも、「改善している」と指摘。また、今回の会合では、6人の政策メンバーのうち、5人が「据え置き」、1人が「0.25%の利下げ」を主張したことを明らかにしました。

クガニャゴ総裁は南アフリカランドについて、引き続き政治動向に敏感であり、(格付け会社の)ムーディーズの格下げ見通しは根強くランドの重しになるとの見方を示しました。

今後の金融政策については、「年内に利下げ・利上げ・据え置き、すべてテーブル上にある」と強調。SARBはいずれの方向にも動く可能性があることを示しました。

SARBは昨年7月、インフレ見通しが改善するなか、経済成長見通しが悪化したとして、5年ぶりに利下げを実施。その後、9月、11月、そして今回と政策金利を据え置きました。

南アフリカの経済は、2017年1-3月期に2四半期連続のマイナス成長を記録。2009年以来の景気後退(リセッション)に陥りました。その後、2017年4-6月期は前期比年率換算+2.8%、同7-9月期は+2.0%となり、南アフリカ経済は持ち直しつつあります。一方、南アフリカの2017年11月のCPIは前年比+4.6%、コアCPIは同+4.4%と、いずれもSARBのインフレ目標(+3〜6%)の中央値である+4.5%近辺で推移しています。

クガニャゴ総裁は会見で、すべての選択肢(利下げ、利上げ、据え置き)があるとの見方を示しました。ただ、経済情勢や物価動向に大きな変化がなければ、SARBは政策金利の据え置きを続ける可能性が高いとみられます。

(シニアアナリスト 八代和也)

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