市場調査部エクスプレス オセアニア・レポート

2017/12/19 14:20東京時間は反応薄も、RBA議事録は豪ドルにとってプラス材料か

[レビュー]

19日東京時間の外国為替市場は、小動き。米ドル/円やクロス円は、おおむね昨日(18日)のNY終値水準での“もみ合い”となりました。RBA(豪準備銀行)議事録が公表されたものの、為替市場に大きな反応はみられませんでした。


[これからの展開]

RBAは本日(19日)、政策金利の据え置きを決めた12月5日の会合の議事録を公表しました。

議事録では、政策メンバーが豪経済や労働市場の先行きを一段と楽観視していることが判明しました。失業率がさらに低下し、インフレが一段と上昇する可能性に言及されたことも含め、豪ドルにとってプラス材料になりそうです。

議事録は、経済について「非鉱業投資の見通しが一段と改善し、インフラ投資の拡大も全体の成長を支援している」と指摘し、今後3年間のインフラ投資が予想を上回るシナリオを検討したと表明。労働市場については、「特にフルタイムの雇用者が増加し、失業率は4年ぶりの水準へと低下した」とし、「労働需要の先行指標は、平均を上回る雇用の伸びが続くことを示唆している」と分析。7-9月期の賃金の伸びは予想を下回ったものの、安定したように見えるとし、「労働市場の余剰能力が徐々に吸収されて、賃金の伸びはやがて上向くと見込まれる」としました。

一方で、家計における収入の伸び悩みや高水準の債務を背景に、政策メンバーは家計消費の見通しが大きなリスクと考えていることも議事録で明らかになりました。

議事録は、「失業率は過去約1年にわたって低下し、インフレは目標に近づいた」と指摘し、「最近のデータは、こうした状況がさらに進むという見方を強めた」と強調。見通しを形成するうえで考慮すべき重要な要素として、“経済状況と労働市場の改善がどの程度、そしていつ、賃金とインフレの伸びの加速につながるのか”を挙げ、そのうえで「入手可能な情報を考慮すると、理事会は今回の会合で政策スタンスを維持することが、持続可能な経済成長およびインフレ目標の達成と一致していると判断した」としました。

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RBAは賃金の伸びが鈍いことや高水準の家計債務を懸念しており、それらが政策金利を据え置く主な要因となってきました。RBAが利上げに転じる条件のひとつに、賃金の伸びが加速することがありそうです。

ただ、今回の議事録では、経済や労働市場の先行きに楽観的な見方が示されたうえ、失業率がさらに低下し、インフレが一段と上昇する可能性に言及されました。それらは豪ドルにとってプラス材料と考えられます。

(シニアアナリスト 八代和也)

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